首都大学東京と産総研、カーボンナノチューブの分子選択的ナノバルブの原理を発見
2007年01月22日 14:42更新
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22日、首都大学東京大学院理工学研究科の真庭豊助教授らと産業技術総合研究所(産総研)ナノテクノロジー研究部門の片浦弘道自己組織エレクトロニクスグループ長らは共同で、様々なガス雰囲気下における単層カーボンナノチューブ(SWCNT)内への水分子の吸着現象を明らかにし、雰囲気ガスと水分子との「交換転移」を発見したと発表した。
SWCNT内部の水分子が雰囲気ガス分子と交換する「交換転移」は、7種類の雰囲気ガス(アルゴン、クリプトン、酸素、窒素、メタン、エタン、二酸化炭素)について見出され、交換転移の起こる条件は、ガスの種類に依存し、1気圧のメタンでは、温度−30℃以下でSWCNT内部から水分子が追い出され、代わってメタンがSWCNT内部に進入したという。一方、ヘリウム、水素、ネオンでは、温度−170℃以下まで水分子は安定にSWCNT内部に留まったという。同現象を用いると、水を吸着したSWCNTは、分子選択的なナノバルブとしての利用が期待できるとしている。
また、この交換転移に伴いSWCNTフィルムの電気抵抗が急激に変化するため、特別な化学修飾やコーティングなどがなくてもガス選別ができる新たなガスセンサーの作製が可能になるという。
首都大学東京及び産総研は、今後、ガスセンサー及び分子選択的なナノバルブの実用化を進める計画で、関連技術を有する企業の参画を求めている。
今回の研究成果は、科学誌「Nature Materials」に、「Water−filled single−wall carbon nanotubes as molecular nanovalves」のタイトルで今月21日のオンライン版に発表される。研究の一部は、科学技術振興機構CRESTの補助を受けて行われたもの。
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