[レポート] 3月5日週の外国為替市場分析(2)
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2007年3月5日付」より
今週のポイント
ファンダメンタルズ
株価下落や地政学的リスク、キャリートレード解消の動きがどこまで進むか
日銀金融政策決定会合で利上げ決定後、市場では円売りが再び活発化したものの、今週に入って米経済の悪化懸念やアフガン米軍基地での自爆テロなど地政学的リスク高まるなか、27日の中国株式市場を発端とする急速な世界的株価暴落がヘッジファンドを中心としてリスク回避へと走らせ、円キャリートレードの解消による急激な円高が進行。ドル/円・クロス円は軒並み数円単位の暴落を余儀なくされました。今週はファンド系による円買い戻しの継続や、各国株価に為替市場が連動する動きに注意が必要となります。
また先週の米指標は第4四半期GDPやシカゴ購買部協会景況感指数、耐久財受注など米経済の悪化を示す内容のものが多く、今週末の米2月雇用統計が、米景気の減速を裏付ける内容なれば一段と利下げ観測が高まるため下振れリスクに警戒が必要です。その他に5日の2月ISM非製造業景況指数、6日の1月住宅販売保留指数、7日のベージュブックなどが注目となります。またポールソン米財務長官の訪日が5日に、訪中が7日から予定されています。中国に対してはこれまでと同様に人民元の柔軟性を求める要望が出されると見られます。
ユーロ圏では8日欧州中央銀行(ECB)理事会での政策金利発表が重要で、利上げ自体はほぼ織り込まれているため、その後のトリシェECB総裁の会見が注目されますが、一方で先週の2月ユーロ圏CPIはインフレ目標2.0%内に収まる1.8%となっており、今後のインフレ見通しの変化にも注意したいところです。また同日イングランド銀行の政策金利発表があります。先週の英2月ネーションワイド住宅価格は利上げ効果にもかかわらず前月よりも伸び率が上昇しており、こうした住宅価格上昇を背景にBOEが利下げに踏み切る可能性は低そうです。またニュージーランドでも8日朝方にNZ準備銀行(RBNZ)の政策金利発表がありますが、市場では7.5%へ利上げを織り込む向きが強く、発表直後に市場が「事実で売る」反応に出て下落するリスクに気をつけたい。
主要な経済指標とイベント
3月5日(月)
【独】2月サービス業PMI(17:55)
【欧】2月サービス業PMI(18:00)
【英】2月サービス業PMI(18:30)
【米】2月ISM非製造業景況指数(24:00)
【加】2月Ivey購買部協会景気指数(24:00)
3月6日(火)
【豪】1月貿易収支(09:30)
【豪】1月住宅建設許可(09:30)
【スイス】第4四半期GDP(15:45)
【欧】1月小売売上高(15:45)
【欧】第4四半期GDP(確報値)(19:00)
【加】1月住宅建設許可(22:30)
【米】第4四半期労働コスト(22:30)
【米】非農業部門労働生産性(22:30)
【加】BOC政策金利(23:00)
【米】1月中古住宅販売保留(24:00)
【米】1月製造業受注指数(24:00)
3月7日(水)
【豪】RBAキャッシュターゲット(07:30)
【英】2月ネーションワイド消費者信頼感(09:01)
【豪】第4四半期GDP(09:30)
【スイス】2月失業率(15:45)
【独】2月卸売物価指数 (16:00)
【独】1月製造業受注(20:00)
【米】地区連銀報告(ベージュブック) (28:00)
【米】1月消費者信用残高(29:00)
3月8日(木)
【NZ】RBNZ政策金利(05:00)
【日】2月工作機械受注(15:00)
【スイス】2月消費者物価指数(15:45)
【英】2月BRC小売売上高(19:30)
【独】1月鉱工業生産(20:00)
【英】BOE理事会(21:00)
【欧】ECB理事会(総裁会見は22:30〜)(21:45)
【加】2月住宅着工件数(22:15)
【加】1月新築住宅価格指数(22:30)
【米】新規失業保険申請件数(22:30)
3月9日(金)
【日】1月機械受注(08:50)
【独】1月貿易収支(16:00)
【英】1月製造業生産高(18:30)
【英】1月鉱工業生産指数(18:30)
【加】2月失業率(21:00)
【加】1月国際商品貿易(22:30)
【米】非農業部門雇用者数(22:30)
【米】失業率(22:30)
【米】1月卸売在庫 (24:00)
■各通貨ごとの分析
アメリカドル/円 USD/JPY
先週ドル/円は121円台から116円台まで急落、特に27日の下落幅は一昨年12月14日を越えており、チャート崩れの様相を呈しました。また下値のめどとされていた主要な支持線をことごとく下抜け、昨年5月11日安値基点のトレンドラインの位置する116.70円も崩れるなど下値リスクが高まっています。先週の引けで同トレンドを上抜いているため、この支持線で踏みとどまれば戻りを試す展開が期待できますが、ここが崩れる場合、次に目標となるのが昨年安値と年初来高値の半値押し水準115.60円付近であり、ここが崩れると昨年12月安値の114.41円が視野に入ってきます。なおRSIが売られすぎゾーンの30%近辺まで下がってきており、この水準ではいったん下げ止まりか反発が期待されます。上値はまず昨年安値・年初来高値の38.2%押し水準117.10円と200日移動平均線の117.40円ゾーンを越える勢いが必要で、仮にここを突破しても、1日高値の118.85円を越えるまではまだ安心できず、この抵抗線を突破しないうちに持ち合い相場を形成する場合、経験的に下方向へ放たれるリスクがあるため注意が必要です。今週の予想レンジは115.00-118.50円。
ユーロ/円 EUR/JPY
先週159円台の高値から5円以上の下落となったユーロ/円は1月8日以来の153円台に突っ込む場面もありましたが、154円台まで反発して引けとなりました。ひとまずは戻りを期待したいところですが、上値はまず先週2日NY時間に戻りを抑えられた154.50円の抵抗線と90日移動平均線のある154.80円のゾーンの突破が必要で、155円台を回復しても28日朝方につけた安値155.69円が強い抵抗線となります。レンジ上限は1日高値157.27円であり、この手前では戻り売り圧力が強まると考えられます。下値は153円台で踏みとどまれるかが焦点となり、ここで支えられない場合昨年12月安値の152.40円が目標となる可能性が出てきます。153円台は過去に12月、1月と二度にわたってサポートされているため、ここで明確に反発することができれば上値余地が拡大すると見られます。今週の予想レンジは152.00-156.00円。
英ポンド/円 GBP/JPY
先週ポンド/円は10円近い暴落を起こし、年初来安値も更新するなど大荒れとなりました。RSIが30%を割り込む手前に来ており、売り圧力がクライマックスに近づいていることを示唆していますが、226円を割り込む場合12月6日安値225.67円から11月9日高値225.26円のゾーンの底堅さが試されることになります。下値のめどは昨年11月23日安値222.32円。一方上値は上昇基調に戻るためには230円台の回復が最低限必要で、まず2日NY時間に上値を抑えた228.09円の突破が目指され、次に1日安値229.40円が目標に。最低限先月16日安値の232円台まで戻すことができれば230円台での底固めが期待できそうです。今週の予想レンジは223.00-232.00円。
オーストラリアドル/円 AUD/JPY
先週豪ドル/円は96円を手前に反落、91円台まで下値を拡大しました。1月8日安値を大きく下抜いていることから戻りの鈍い展開が予想され、下値が拡大すると12月5日安値90.02円が視野に入りますが、90円台は昨年11月に再三にわたって守られたポイントで底堅いと見られ、下値のめどと考えられます。また上値は1日安値91.72円がまず抵抗線となり、次に27、28日安値と90日移動平均線の位置する92.60-70円付近が豪ドル/円の戻りを抑えると見られ、上値のめどは28日高値の93.60円。今週の予想レンジは90.00-93.00円。
ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
先週NZドル/円も大きく値を下げ、2ヶ月半の上昇分を相殺する展開に。下値が80円台を割り込むと79円の大台へと下値リスクが広がり、さらにここが破られる場合78.29円が目標に。下値めどは11月24日安値77.33円と見ます。上値はまず1月8日安値の80.95円がポイントで、先週1日の安値でもあるので少なからず抵抗を受けると見られます。ここを突破すると次に90日移動平均線と1日高値の重なる81.60円付近が試され、28日から3月1日のもみ合い上限83.35円が突破できれば上値余地が拡大しそうです。今週の予想レンジは79.00-83.00円。
カナダドル/円 CAD/JPY
加ドル/円は先週99.01円まで下落し、昨年5月以来となる安値圏で越週となりました。中長期移動平均線が下向いていることから流れは下向きであり、買いでのエントリーは慎重さが必要と思われます。下値は99円を割れた場合昨年5月安値の98.26円が試され、昨年1月9日安値の97.16円で踏みとどまらないと、この水準より下は支持線の薄いゾーンが広がるため一段安のリスクが出てきます。上値はこれまで底堅かった100円付近が強い抵抗線に変わるため、ここが突破できないと強固な下降トレンドが形成される可能性が出てきます。100円台を回復しても先週27・28日の安値圏100.60-101.60円のレンジが上昇を阻むと見られ、上値の重い展開となりそうです。今週の予想レンジは98.00-102.00円。
スイスフラン/円 CHF/JPY
先週スイスフラン/円は他のクロス円にくらべ大きな下落は免れたものの、98円台から95.52円まで2円以上下落し年初来安値もわずかに更新しています。今後下げ幅を広げた場合、昨年11月24日以前のレンジがに焦点となり、11月11日高値95.01円を下抜けると8月から3ヶ月にわたる持ち合いのレンジ下限93.00円がターゲットになり下値リスクが拡大。また上値はまず96.00-35円のもみ合いレンジの突破が目指され、ここを越えると次に27日安値96.66円付近で抵抗にぶつかります。97円前半は反落リスクが高く、当面は利食いの目標値になります。今週の予想レンジは95.00-97.00円。
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