エアバスの親会社である欧州航空防衛大手EADSが9日発表した第4四半期の決算は純損益が7億6,800万ユーロ(約1190億円)の赤字だった。前年同期の4億500万ユーロ(約625億円)から赤字幅が大きく拡大した。売上高は前年同期比11%増の119億6,000万ユーロ(約1兆8,500億円)だった。ドル安とエアバスの航空機生産の遅れなどが収益を引き下げた。 EADSは超大型機「A380」の生産の遅れによる損失と、「A350 XWB」開発プログラムの立ち上げにからむ経費などが収益減の原因となったと述べた。エアバス部門の第4四半期の営業損益は前年同期の4億5,300万ユーロ(約699億円)の黒字から17億2,000万ユーロ(約2,657億円)の赤字に転落した。第4四半期中、EADSは英航空防衛大手BAEシステムズの株式の20%を27億5,000万ユーロ(約4,240億円)で取得した。売上高は前年同期比8%増の66億ユーロ(約1兆200億円)だった。 EADSの2006年通期の純利益は9,900万ユーロ(約153億円)で前年の16億7,000万ユーロ(約2,500億円)から大幅に減少した。売上高は前年比15.4%増の394億ユーロ(約6兆810億円)だった。ダウジョーンズ・ニュースワイヤーアナリストらによる純利益予測値は3,900万ユーロ(約60億1,000万円)で、実際の純利益は予測値の2倍以上となった。 最高経営責任者のトム・エンダース氏とルイ・ガロア氏は、エアバスが業績のネックとなったが、先日発表したリストラ計画の「Power8」によってエアバスも黒字転換すると語った。Power8では今後数年内で1万人の人員削減を行うことなどが計画されている。両氏は共同声明の中で「しばらく時間はかかるが、Power8によってエアバスはより統合が強められ、効率が改善する」「2007年に優先して取り組むのは事業改善とグループの信用回復、そしてよりスリムでダイナミックなEADSをつくることだ」と述べた。 今年の業績予想では、売上高で一桁増を見込んでいるとし、エアバスの売上高は予定されている440‐450機の納入に基づいて堅調に保たれるとの予想を示した。EADS株は8日、パリ市場で1%上昇し、23.59ユーロ(約3,640円)の終値をつけた。