米経済紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)を発行する米ダウ・ジョーンズ(DJ)に対してメディア王のルパート・マードック氏が50億ドルの買収案を提示しているが、英経済紙フィナンシャル・タイムズを発行する英メディア大手ピアソンがこれに対抗する買収提案を共同で行うパートナー企業を模索しているという。WSJが15日報じた。 WSJによると、ピアソンは共同での買収提案について米メディア大手ハーストや米ゼネラル・エレクトリックと接触している。ピアソンの広報はコメントの要請に対して返答しなかった。GEの広報担当はコメントを避けたが、同社のジェフ・イメルト最高経営責任者(CEO)は最近、同社がダウ・ジョーンズには興味を持っていないと述べている。ハーストの広報担当は電子メールで「当社はそのような話題に関する憶測については回答しない」との声明を返した。 マードック氏率いるニューズ・コーポレーションはDJに対し、買収提案が明らかになる前の同社株価を大きく上回る1株60ドルの条件を提示している。多くのアナリストは、対抗の買収案が出せないほどの高水準だと考えている。 DJの従業員と、前取締役でDJの一部株式を保有するJim Ottaway Jr氏を代表する組合は、マードック氏が事業利益追求のためにWSJの編集に干渉する可能性を懸念すると述べている。ニューズはこの可能性を否定している。 DJの創業者一族であるバンクロフト家の広報担当は、WSJの編集独立が守られる体制を構築するためのニューズへの提案を同家が継続して検討していると述べた。 ニューズはDJに提案した50億ドルを容易に拠出できる資金力がある。規制当局への提出書類によると、同社はさらに73億ドルの現金を保有している。同社は今週の13日に、35のテレビ局のうち9局を売却すると発表した。アナリストによるとこの売却によっておよそ13億ドルが得られるという。ニューズの時価総額はおよそ700億ドルであるが、一方のピアソンは、137億ドルと規模が大きく下回る。