コラム
[コラム] 長期金利の上昇の意味
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出展:日本総合研究所ホームページ(http://www.jri.co.jp/)「チーフエコノミスト 湯元健治の眼/(株)日本総合研究所 チーフエコノミスト、調査部長 湯元 健治 2007年6月18日付」より
最近の急ピッチの長期金利上昇には、目を見張る。10年物国債利回りは、2%台に迫っている。
これは何を意味しているのか。長期金利を上昇させる要因としては、理論的に次の3つがある。
第1は、政策金利の上昇期待だ。夏場頃にも日銀の利上げが予想される中、長期金利の水準が訂正されたとみることができる。
第2は、先行きの物価上昇予想だ。足許のインフレ率は依然水面下にあるものの、期待インフレ率(10年物国債利回り−10年物物価連動債利回り)は、ここ数ヶ月で0.2%ポイント高まっている。
第3は、期待成長率の高まりだ。内閣府のアンケート調査では、今後3〜5年間の成長率予想は、11年振りに2%台に乗せた。
しかし、こうした理論的な説明よりも現実的には、米国長期金利の上昇が最大の要因となっている。日米の長期金利は、ここ数年ほぼ連動しており、極めて相関性が高い。
それでは、米国長期金利の上昇要因は何か。筆者は、インフレ懸念の高まりというよりは、利下げ期待の消失と年後半以降の成長期待の回復によるところが大きいと分析する。
市場は、米国経済が最悪期を脱しつつあることを織り込んでいるのだ。そうであれば、日本経済も着実な景気回復が今後とも続くとみるのが自然だ。足許の景気指標は強弱まだらだが、景気後退のリスクは小さいだろう。
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