欧州の有力消費者団体であるBEUCは4日、米インターネット検索大手グーグル(Google)の米オンライン広告大手ダブルクリック(DoubleClick)買収が欧州連合のプライバシーの権利を侵害し、消費者のウェブコンテンツ選択の範囲を狭めるとの主張を申し立てた。 グーグルのダブルクリック買収を巡っては、先に複数の米消費者プライバシー擁護団体が、合併した際に両社が消費者のウェブ閲覧とインターネット検索の利用動態に関するデータをどれほど入手することができるのかを調査するように、米連邦取引委員会(FTC)に対して申し立てを行っている。 BEUCの法律顧問であるCornelia Kutterer氏は、両社はEUに対して買収取引の承認をまだ求めていないが、同団体が欧州委員会とその他の欧州当局に対し、プライバシーの懸念に関して調査するように要請したと述べた。同氏はAP通信に対して「グーグルとダブルクリックは個人的な情報を含む相補的なデータベースを保有している。両社が合併すれば、他に匹敵するものがないようなユーザープロフィールのデータベースが生まれる可能性がある」「合併が成立すればユーザーの権利侵害につながるおそれがる」と述べている。 グーグルのプライバシーポリシーについては、EUのデータ保護に関する助言団体がユーザー情報を保持する期間に関して既に調査を行っている。EUの懸念を解消するため、グーグルはユーザーの検索データ保持期間を現行の24カ月から18カ月に短縮することを提案した。 グーグルはBEUCの懸念に対して現時点で反応を示していないが、同社はこれまでに、ダブルクリックの買収が「公正な競争に対して一切のリスクを及ぼさないもので、承認されて然るべき」と述べている。 ダブルクリックを巡ってはグーグルとマイクロソフトが買収合戦を展開していた。グーグルは、検索広告市場で高いシェアを持つが、ダブルクリックのテクノロジーと顧客ネットワークを獲得することで、広告サービスをさらに拡張できる。