[レポート] 8月13日週の外国為替市場分析(2)
2007年08月14日 13:30更新
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出典:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2007年8月13日付」より
今週のポイント
ファンダメンタルズ
米CPIや小売売上高など重要指標が相次ぐも、株価動向やサブプライム問題が焦点
先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文では、前回に引き続きインフレの上昇圧力を懸念するスタンスが示され、一方で「成長にダウンサイド・リスクがいくらか高まった」との表明があったものの、総じてハト派的ではないとされ市場ではFRBの利下げ観測が後退しました。また最近の金融市場の混乱について、FRBは懸念材料とは見ておらず引き続き将来の景気について楽観的な見通しを示しています。FOMC後、声明文の見解を受けて市場のリスク許容度が回復、市場では円キャリートレードを再開する動きが見られドル/円・クロス円が戻り高値を大幅に更新する展開となりました。しかし9日の夕方、仏大手銀行がサブプライム関連のファンドを償還停止としたことから、独産業銀行に続いてサブプライム問題が欧州金融機関へ波及するリスクが再び表面化。リスク資産回避に伴う急速な円買いが巻き起こり、クロス円を中心に一段安の展開となりました。ECBやFRBが火消し的に市場に対して資金供給を行ったことから、混乱はいったん週末にかけて収束しましたが、欧州に飛び火した金融機関の損失や信用リスクの拡大が今後も継続する可能性が高く、市場がサブプライム・ショックを完全に吸収するまでは引き続きリスク資産回避の動きに伴う乱高下に注意が必要です。
本日13日本邦第2四半期GDPが発表され、前期比+0.1%と予想+0.2%を下回る弱い結果となりました。折からの参院選与党大敗や世界的な金融市場の混乱をきたすなか、市場では来週の日銀が利上げを見送るとの見方が広がりつつあります。また同日の豪州準備銀行(RBA)は四半期金融政策報告で今年下半期のインフレ見通しを引き上げたことを明らかにしました。先週の利上げの際追加利上げに関して言及しなかったことから、今回の報告によってRBAがインフレ抑制のために引き締め政策を継続する可能性が強まっています。
今週は米7月小売売上高や同消費者物価指数(CPI)など米重要指標が連日発表予定となっています。米小売売上高は前月予想を大幅に下回る結果を出しており、調整中の住宅市場に対して堅調な推移の続く個人消費動向が、前月に続いて鈍化の傾向が示すかがポイントに。また15日は米CPIの発表があります。FRBがCPIコア指数に注目する態度は変わっておらず、「コアインフレが鈍化しない可能性を排除できない」ため、インフレ警戒を継続するFRBの見解を指示する内容となるか注目されます。その他に米7月住宅着工件数や同建設許可件数などの米住宅指標の発表がありますが、先週のFOMCで住宅市場の調整のなかにありながらも数四半期にわたって景気が拡大する見通しを示しており、大幅な下振れとならない限り市場への影響は限定的となりそうです。
主要な経済指標とイベント
8月13日(月)
【日】6月貿易収支 (08:50)
【日】6月経常収支 (08:50)
【日】第2四半期GDP(速報値) (08:50)
【独】7月卸売物価指数 (15:00)
【英】7月生産者物価指数 (17:30)
【英】6月DCLG住宅価格 (17:30)
【米】7月小売売上高 (21:30)
【米】6月企業在庫 (23:00)
【英】6月景気動向調査 (23:00)
8月14日(火)
【NZ】6月小売売上高指数 (07:45)
【英】7月RICS住宅価格 (08:01)
【独】第2四半期GDP・個人消費(速報値) (15:00)
【仏】第2四半期GDP(速報値) (15:50)
【仏】7月消費者物価指数 (15:45)
【仏】6月経常収支 (15:45)
【英】7月消費者物価指数 (17:30)
【英】7月小売物価指数 (17:30)
【欧】第2四半期GDP(速報値)(18:00)
【欧】6月鉱工業生産(速報値)(18:00)
【加】6月国際商品貿易 (21:30)
【米】6月貿易収支 (21:30)
【米】7月生産者物価指数 (21:30)
8月15日(水)
《 仏 : 聖母被昇天祭 》
【NZ】第2四半期生産者物価指数 (07:45)
【豪】8月ウェストパック消費者信頼感 (09:30)
【スイス】7月実質小売売上高 (16:15)
【英】7月失業率 (17:30)
【英】BOE議事録 (17:30)
【加】6月製造業出荷 (21:30)
【米】7月消費者物価指数 (21:30)
【米】8月ニューヨーク連銀製造業景気指数 (21:30)
【米】6月対米証券投資(ネット長期TICフロー) (22:00)
【米】7月鉱工業生産 (22:15)
【米】7月設備稼働率 (22:15)
8月16日(木)
【独】7月消費者物価指数 (15:00)
【英】7月小売売上高指数 (17:30)
【欧】7月消費者物価指数(確報値) (18:00)
【加】6月国際証券取扱高 (21:30)
【米】新規失業保険申請件数 (21:30)
【米】7月建設許可件数 (21:30)
【米】7月住宅着工件数 (21:30)
【米】8月フィラデルフィア連銀景気指数 (25:00)
8月17日(金)
【日】6月景気動向指数(改定値)(14:00)
【独】7月生産者物価指数 (15:00)
【加】6月卸売売上高 (21:30)
【米】8月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) (23:00)
各通貨ごとの分析
アメリカドル/円 USD/JPY
先週ドル/円は119.81円と7月26日急落以来の高値をつけるも、その後117.20円まで売り込まれるなど乱高下する荒れた相場となりました。方向感の乏しい状況は変わらず、現在の持ち合いレンジ117.00-120.00円から抜け出る方向をうかがう展開となりそうです。上値は引き続き120円の突破が目指され、119円台へ下降してきた21日移動平均線を明確に越えられれば上昇トレンド再開の可能性も出てきます。しかし200日移動平均線や、年初来高値と先週安値の38.2%戻し水準などの抵抗線の集まる119円後半では、高値警戒感が強まると見られ急反落リスクに注意が必要です。一方下値は117円の大台が保たれるかとなり、ここが破られると週足ボリンジャーバンドの通る116.00円付近まで下値が拡大する可能性があります。今週の予想レンジは116.00-120.50円。
ユーロ/円 EUR/JPY
ユーロ/円は先週165円台まで回復する場面があったものの、その後2日間で5円以上急落する大荒れの展開となり、4月19日以来となる160円割れを起こしました。ボリンジャーバンド下限で反発していることから、いったんは戻りの展開が予想されるものの、上値は先週頭を抑えた21日移動平均線や90日移動平均線が通る164円前後が強い抵抗ゾーンとなります。下値は160円割れが警戒されるものの、まずは3月以来のトレンドラインが引かれる160.40円付近でサポートされるかがポイントに。今週の予想レンジは160.50-164.50円。
英ポンド/円 GBP/JPY
ポンド/円も先週半ばから7円以上の値幅で乱高下する展開となり、週末10日には4月以来の安値236.27 円をつけました。その後反発して引けとなったものの240円台を回復できず、下値不安がくすぶる状況となっています。下値は237.00円に引かれるトレンドラインや先週安値付近でサポートされるかがポイントに。上値は90日移動平均線242.20円を終値で上回れば上値余地が増すと見られますが、先週高値圏の244円前後では戻り売り圧力が強まる可能性が高く、上値追いの勢いに乏しい場合は利益確定を優先したい。今週の予想レンジは237.00- 244.00円。
オーストラリアドル/円 AUD/JPY
豪ドル/円は先週103.62円の高値後、他のクロス円同様に急反落する展開となり5月以来の安値圏98.48円まで一時下値を拡大。100円台へ戻して引けとなったものの、90日移動平均線をはさんだもみ合い圏から下放れを起こしており下値リスクが残る状況となっています。下値はまずトレンドラインの引かれる99円を再度割り込む動きに注意が必要で、下押しが続くと4月19日安値97.41円まで試される可能性も。上値は101.90円付近を通る同移動平均線へ回帰する動きが予想されますが、戻りの勢いに乏しいと下落基調がさらに強まるため注意したい。今週の予想レンジは97.50-102.50円。
ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
NZドル/円も先週88.50-92.50円の持ち合いから下放れして、10日には4月以来の安値86.73 円を示現。その後88円台に反発して引けたものの、26週移動平均線を下回っており弱い地合いを残しました。今後は心理的な節目である90円台を回復できるかどうかがポイントで、大台を越えられないと下押し圧力が強まる可能性があります。下値は先週の安値圏86.70円が破られると、一段安の可能性もあり注意が必要です。一方90円台に乗せても90日移動平均線や先週高値の位置する91-92円ゾーンが強い抵抗線となっており、92円前半を明確に越えるまでは上値の重い展開となりそうです。今週の予想レンジは86.50-91.50円。
カナダドル/円 CAD/JPY
加ドル/円は先週後半の下落もレンジ内に収まる範囲となり、他のクロス円に比べ底堅い印象を与えました。一方先週高値が21日移動平均線や年初来高値と8月1日安値の半値戻し水準に抑えられており、上値の伸びも限定的でした。しかし上昇基調は保たれているため、下値が111円付近を通る3月安値起点のトレンドラインでサポートされれば上値追いの展開が期待でき、上値はまず113円後半まで下降してきた21日移動平均線が抵抗線に。この水準を越えてくれば、61.8%戻し水準の115円まで上値余地が広がると見られます。今週の予想レンジは111.00- 115.00円。
スイスフラン/円 CHF/JPY
スイスフラン/円は先週99円前半でスタートし、7月24日以来の100円台を回復100.23円まで高値を更新、しかし週後半にかけての下落で98.02円まで下げ幅を広げ、これまでの上昇幅を相殺する展開となりました。99円割れ水準で取引を終えておりまだ下値不安が残る状況ですが、6月と7月の安値水準97.70円が重要な支持線となっており、ここが破られない限りは底堅い展開が期待できそうです。一方99円台を回復しても抵抗線が集まる99.50円前後では上値が重くなる可能性があります。今週の予想レンジは97.70-100.70円。
※掲載内容は情報提供を目的としており、勧誘等を目的としたものではありませんので、お取引の最終判断はお客様ご自身の責任で行うようお願い致します。
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