カネカ、高付加価値エラストマー事業を本格展開
総合化学メーカーのカネカは22日、高付加価値エラストマー事業を本格展開すると発表した。第1弾として、独自技術により開発した熱可塑性エラストマー「シブスター(SIBSTAR)」を積極販売する。
カネカは、鹿島工場(茨城県神栖市)の敷地内に、第1期として年産1200トンの能力を有する製造設備を新設。稼働予定は2008年秋で、5年後に売上高約20億円を目指す。さらに、「シブスター」の能力増強、新製品の上市などにより、高付加価値エラストマー群として50億円以上の売上げを目標とする。
「シブスター」は、同社が2003年に世界で初めて工業化に成功した精密重合(リビングカチオン重合)法により重合されるポリスチレン‐ポリイソブチレン‐ポリスチレンブロック共重合体(SIBS)で、完全飽和型の熱可塑性エラストマー。従来のスチレン系熱可塑性エラストマーに比較して、柔軟かつ高い強度を持ち、可塑剤を使用しなくとも充分な柔軟性が得られるほか、優れたガスバリア性を有し、ガスバリア性ゴムとして知られるブチルゴムと同等レベルであるなどの特長を持つ。
SIBSの事業化については、これまでにも市場で試みられてきたが、ポリマー構造の制御が難しいことや、製造コストが高いことなどにより、本格的な展開が困難であった。同社は、独自の技術で最適な製造プロセスを開発し、製造コストの大幅削減に成功。主力の米国市場においては、既にガスバリア性を活かす用途での販売を開始した。国内でも、制振性能を活かして家庭用、小型機械設備用の耐震材に使用され高い評価を得ているという。
今回、粘着剤分野、ガスバリア性を活かしたシール材・パッキン・キャップ材・チューブ・ホースなど、幅広い分野での用途展開の可能性が高まったことにより、グローバルに事業を積極展開していくことを決めた。
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