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京大などの研究グループ、C型肝炎ウイルスの増殖メカニズムを解明
今回の研究により、感染性ウイルスの産生を阻止する働きを持つ抗HCV剤の開発などに繋がることが期待される。論文は、8月26日の科学誌「ネイチャー・セル・バイオロジー」電子版に掲載される。
C型肝炎ウイルス(HCV)は慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんの原因ウイルスであり、日本手では約200万人が感染していると推定されており、肝臓がんの患者の75%近くが感染している。肝臓がんによる犠牲者の80%がHCVに感染によるものであり、肝硬変で亡くなる犠牲者も入れると、HCVによる犠牲者は毎年4〜5万人に達すると推定される。また、WHOでは、世界人口の3%が感染していると推定している。
現在は、インターフェロンとリバビリンの併用療法が治療の主流であり、治療を受けた約半数の患者からウイルスが排除されている。しかし、1年近くに亘る長期間の治療が必要なことや、副作用があるために全てのC型慢性肝炎患者が治療を受けられないことなど、解決すべき課題も多い。
今回、研究グループは、培養細胞にHCVを感染させて、ウイルスの増殖のしかたを調べることにより、1)細胞の中にある油滴の量が増える。この働きにはHCVタンパク質のコアと呼ばれるタンパク質が重要な働きをしている。2)油滴の周りから感染性のあるウイルス粒子が産生される。3)感染性ウイルスの産生には油滴が重要な働きをしている。4)ウイルスのタンパク質でコアと呼ばれるものが油滴からウイルス粒子を産生させるのに重要な働きをしている。−ことを明らかにした。
この成果により、1)C型慢性肝炎患者に脂肪肝が多い疑問を明らかにする糸口となる。2)細胞の中に油滴を貯める働きは、HCVタンパク質のコアが行っていることを見いだしたので、脂肪症の機構が明らかにされる可能性がある。3)感染性ウイルスの産生を阻止可能にでき、新規な抗HCV剤の開発に繋がる。4)HCVタンパク質のコアによる脂肪の蓄積を阻害する薬ができれば、肝臓の疾患の病態の進展を抑制すること−などが期待される。
今後は特に、抗HCV剤が開発され、HCVによる肝疾患予防に繋がることが期待される。
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