米大手銀、信用危機拡大回避で買収ファンド設立検討
米シティグループなど大手銀各社は住宅ローン担保証券(MBS)、その他投資市場を保護するために、共にこれら市場から1,000億ドル程度の買い取りを行う買収ファンドの設立を検討しているという。
米ウォールストリートジャーナル(WSJ)によると、米大手銀各社は3週間前に米財務省で会合をおこなっており、財務省は、これら銀行による買収ファンド設立の助言役を担ったという。ニューヨークタイムズは14日、買収ファンドの規模は総額750億ドルに上り、15日にも買収ファンド設立計画が発表される見込みであると報じている。
これら大手銀行による買収ファンドの設立目的は、MBSなどの短期的な投げ売りを防ぐためであるという。短期的な投げ売りが生じれば、その影響が銀行、証券、ヘッジファンド会社各社に影響し、結果的に更なる信用収縮が生じ、米経済を後退させることが予測される。
買収ファンド設立には、シティグループ以外にも、バンクオブアメリカ、JPモルガンが関わっているという。シティグループは1,000億ドル程度の資金を、同行の提携銀行が運営する7つのストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)が発行する短期債券(CP)を、提携銀行の強い信用力を基盤に低金利で売り渡す形で所有している。SIVは短期債券を売り渡して得た資金で、高利回りハイリスクのMBSなどの証券を購入している。そのため、多くのSIVが信用収縮問題により、所有する資産への懸念が高まり運営困難に直面している。
この問題を回避するために、シティグループは他銀行と提携して「資金のパイプ」を創出することで、これまで自社の提携子会社のSIVが行ってきた業務の信用を高めようとしている。バンクオブアメリカやJPモルガンはSIVのようなものを保持していないが、シティグループのSIVを後押しすることで、手数料を得ることになるという。
シティグループ第3四半期収益発表は15日行われる予定。同行は今月初めに、第3四半期純利益は前年同期比60%減となるとの予想を発表している。米大手銀はサブプライムローン問題で打撃を受けており、シティグループは企業買収に関わる住宅ローン債権の債務不履行により30億ドル以上もの損失を被っているという。
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