米労働省は2日、10月の雇用統計(季節調整済み)を発表した。発表によると、非農業部門の10月雇用者数は前月比16万6千人の増加となり、米労働市場がまだ住宅市場低迷の影響を受けていないことが示された。増加幅は市場予測の平均値である8万人の2倍以上となった。 また10月失業率は4.7%と低水準を保った。内訳では、ホテル、学校、病院、飲食店、法律事務所での雇用者数が増加したため、工場、建設業、住宅関連での雇用の弱まりを相殺する形になったという。 米ブッシュ大統領も10月雇用者数の大幅増加を賞賛し、「50か月連続の雇用者数増加となった。これは米史上最長記録だ」と述べた。 しかしながら労働者賃金上昇率は減少を示した。10月平均時給は17.58ドルとなり、前月比0.2%増となった。過去12か月間で平均時給は3.8%の上昇を示している。エコノミストらは、平均時給は米消費者支出、景気拡大を支持するのに十分な額となっていると分析している。 懸念される事項は、米産業界の一部で雇用者数の減少が生じていることであるという。建設業での雇用者数は2006年9月以来12万4千人減少している。米工場全体では過去1年間で20万人以上もの従業員を削減している。また住宅ローン会社での雇用者数は2月以来5万6千人減少している。 また原油価格の高騰も懸念事項となっており、商品・サービス価格が原油価格高騰によって引き上げられることで、米消費者支出が低迷し、経済全体に影響を及ぼすことが考えられる。アナリストらは、もし米経済成長率が低迷すれば、米失業率が来年には5%に達することもあり得ると分析している。