欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、米インターネット検索大手グーグル(Google)が米オンライン広告大手ダブルクリックを31億ドルで買収する計画に対して調査を延長すると発表した。同案件によって競争上の懸念が起こる可能性が判明したという。 欧州委員会は4月2日を期限として、マイクロソフト(Microsoft)とヤフー(Yahoo)が指摘した競争上の懸念について最終判断を決定する。マイクロソフトとヤフーの両社は、グーグルのダブルクリックを買収によって、グーグルがオンライン広告分野で独占的な力を持つようになることを警戒している。 欧州委員会はグーグルとダブルクリックがオンライン広告の広告枠とサービスの配信、配信技術において業界トップの事業者だとしており、追加調査では、買収によって競合会社がオンライン広告市場で競争上の制限を受け、消費者の利益が損なわれる可能性があるかという点について調査を行うと述べている。 グーグルのエリック・シュミット最高経営責任者(CEO)はEUが調査の延長を決定した事に対して同社が「明らかに失望した」としている。また、声明の中で「当社は、ダブルクリックの買収が広告主や消費者にとってどのような利益をもたらすかを示すために委員会への協力を続ける」「競争の激しいオンライン広告市場で既に買収が認可されたマイクロソフト、ヤフー、AOLなどとの競争において不利な立場におかれる可能性があるため、買収がこれ以上遅れることを避ける道を模索する」と述べている。 ヤフー・ヨーロッパの代表であるトビー・コッペル氏はEUの調査延長が「必要だった」とし、調査の延長に対して賛同を示している。同氏は「ヨーロッパのオンライン広告市場で公正な競争が確保されることは、ウェブサイト運営者や広告主にとって、また技術の革新や消費者の選択にとって非常に重要な意味を持つ」と述べている。 一方で、オンライン広告市場で競合するマイクロソフト、ヤフー、タイム・ワーナーのAOLは3社とも同分野の強化のためにオンライン広告会社の買収を行っている。