米連邦準備理事会(FRB)は20日、住宅市場の問題とクレジット危機によって来年の経済成長が減速し、失業が増加するとの見通しを示した。来年は企業成長が鈍化し、米実質国内総生産(GDP)の増加率は1.8-2.5%になると予想。この数値はFRBが予想する今年の成長率を下回るもので、今夏に公表した前回見通しを下方修正することになる。 GDPの下方修正の要因については複数あるとしながら「サブプライムローン、ジャンボローンの融資条件の引き締め」などが要因の一つとFRBは説明している。 信用収縮によって個人、企業とも融資を受けるためのコストが増加し、融資を受けることが難しくなっている。最も状況が悪化しているのは、信用力の低い借り手向け融資であるサブプライム住宅ローン市場。クレジット問題はサブプライムローンを起源として、サブプライムよりも高い信用力を持つ借り手にも影響が拡大しており、個人や企業が消費を抑制することで米経済に予想を上回る打撃を与える可能性が大きく懸念されている。 FRBは「市場の問題が再燃するか、あるいは現在のタイト化したクレジット状況が家計や企業の消費にとって予想外の大きな制限となる可能性が、経済の下振れリスクになると見られる」と述べている。 失業率については来年4.8-4.9%に上昇するとの見通しを示したが、歴史的に見れば依然として低い水準にとどまっている。前回予想では、来年の失業率が4.75%と予想していた。2008年に「失業率は若干増加する」とし、2009年には安定化、2010年にはわずかに減少すると述べている。 インフレに関ては、来年に1.8-2.1%に減少し、2009年から2010年の間にさらに緩和されるとしている。「全体的なインフレは、エネルギー価格が落ち着くと予想されることから今後数年で徐々に減少すると見られる」と述べている。