ドイツテレコムの携帯電話部門であるTモバイル(T-Mobile )は21日、裁判所の命令に従う形で米アップル(Apple)の多機能携帯電話「iPhone」を2年契約の条件無しで発売すると発表した。しかし価格は2年契約時の2倍以上となる。 Tモバイルのプレスリリースによると、2年契約とのセットでは399ユーロでの販売を継続し、2年契約を結ばない場合は999ユーロでの販売を始める。 ドイツでは、11月9日にiPhoneの発売が開始されたが、Tモバイルとの2年契約を結ばなければ利用することができなかった。英ボーダフォンのドイツ部門はこの販売形態についてハンブルクの裁判所に申し立てを行った。 裁判所はTモバイルが最低24カ月の排他的な契約によってアップルのiPhoneを提供することと、他の通信事業者に乗り換えることができないようにするSIMロック状態で販売することを禁じる命令を出した。 Tモバイルは声明の中で「法的な問題が解消されるまで」命令に従うと述べており、既にiPhoneを購入した顧客も含めてすべての顧客がSIMロックを解除できるようにするとしている。 AP通信の取材では同社からコメントを得ることはできなかった。アップルの広報担当もコメントを避けた。 アップルのこれまでの戦略は、地域ごとに特定の携帯電話事業者を通してiPhoneを独占供給するというものだった。これまでに米国ではAT&T、英国ではO2、ドイツではTモバイルがiPhoneの独占供給しており、フランスではフランステレコムの携帯電話部門がiPhoneの独占提供を始める。 アップルは、ハッカーが開発した他キャリアのネットワークでiPhoneを動作させるためのロック解除法を無効にするソフトウェアアップデートも配布している。米国では、ユーザーがiPhoneの制限を解除する選択肢をアップルが不当に制限しているとの訴訟が2件起こされている。 (写真は、カリフォルニア州パロアルトのアップルストアで顧客が手にとっているiPhone、=AP、2007年10月19日)