25日に初の訪中日程を開始したニコラス・サルコジ仏大統領は、中国政権に対して人民元の切り上げなどを求めた。 サルコジ大統領は中仏の財界人に向けた演説の中で「大国は強い通貨を保有しているべきだ」と述べ、「主要通貨であるドル、ユーロ、円、元の公正なバランス」を求めた。 中国は通貨に対して穏やかな改革を進めていると主張しているが、人民元過小評価により中国製品の輸出が有利となり、フランスや欧州全体に対し、不当に貿易黒字を拡大しているとの批判が行われている。 サルコジ大統領は「中国には関係国家と協議しながら累積黒字が解消不能となる領域に達することがないように対策を行うという重要な責務がある」と述べた。 サルコジ大統領の訪中は3日間の予定で、中国との経済関係を重視すると見られている。中国政府からの冷淡な反応が必至である人権に関する懸念については重点的には取り上げられない見込み。 しかし仏政府筋によると、サルコジ大統領は胡錦濤国家主席との夕食会で、死刑執行の頻度を減らすことについても言及した。胡氏は「死刑が適用される件数を低下させる」などの方法で「事態を進展させる」ことを望んでいると返答したという。 同大統領は中国で活動するジャーナリストの自由も求めたが、胡氏は明確な公約はしなかったという。サルコジ大統領は先に、ジャーナリスト団体の「国境なき記者団」から中国でジャーナリスト33名とネット上の活動家50名が拘置されている問題を提起するように求められていた。 サルコジ大統領は会談の後で、9月に軍事政権が民主化要求デモを弾圧したミャンマーの問題を解決する道を模索するために精力的に取り組むことも求めたと述べている。同大統領は「ミャンマーの状況を変えることができる国があるとすれば、それは明らかに中国だ」と述べた。 サルコジ大統領と中国高官との公式会談は26日から始まる。サルコジ大統領は環境、経済関係、中国の国際的な役割、中仏間の懸案事項などについて協議する見込み。イランの核開発プログラムに関しても議題に上ると見られる。