米インターネット検索大手グーグル(Google)は11月30日、米連邦通信委員会(FCC)が開催する700MHzの周波数帯のオークションに入札することを明らかにした。 グーグルは入札の可能性を示唆していたが、ワイヤレス市場で実績を持つ企業と提携を結ぶという一部予想には反して単独で入札する方針。単独でワイヤレス事業を行えばコストが増大し、十分な資金を持つグーグルでもリスクがある。 グーグルの入札予定金額は46億ドルだが、アナリストの予想では落札価格はこれを大幅に上回る見込み。シティグループ・グローバル・マーケッツのアナリストMichael Rollins氏によると、全国をカバーするネットワークの構築にはさらに50億-70億ドルのコストがかかる可能性もある。 700MHz帯の電波は長距離の通信が可能で、障害物の貫通能力も高いことから様々な分野の企業が獲得を望んでいる。同周波数帯は、2009年2月のデジタルテレビへの移行に伴って開放される。 700MHzの周波数帯を獲得した事業者は、あらゆるタイプのデバイスのソフトウェアを提供しなければならない。グーグルは、ワイヤレスネットワーク上で動作する携帯端末の種類を制限している現在の市場の規制を消費者が課されるべきではないとの主張からFCCに対して「オープン・アクセス」の条件を採用するように求めている。 グーグルのエリック・シュミット会長は「当社は、当社の原則が適用される場所に資金を投入することが重要だと考えている」「消費者は、今日のワイヤレス環境に比べてより多くの競争と技術革新による恩恵を受けてしかるべきだ」と述べている。 グーグルは今月初め、携帯端末用のオープンプラットフォーム「アンドロイド(Android)」を発表して、モバイル業界に衝撃を与えた。同プラットフォームを搭載した製品は来年の後半に市場デビューする見込みとなっている。 米通信第2位のベライゾン・ワイヤレスは11月27日に自社のネットワークを他社の携帯電話に開放すると発表し、グーグルに対抗の姿勢を示した。 ワイヤレス事業を拡張すれば、グーグルの財政やインターネット事業主力とする体制にどのような影響が出るのかという懸念が今後、同社株価の重しとなる可能性がある。グーグル株は30日の市場で4ドル下落し693ドルの終値となった。