米連邦準備理事会(FRB)は12日、米国の景気後退につながるおそれのある深刻な信用収縮への対策として、金融システムに資金を供給するための新しい取り組みを発表した。 FRBは来週から期間物資金の入札を行い、参加する銀行は最大400億ドルの融資に対して入札できる。余剰資金が生まれることによって貸付が増加し、多くの企業や個人が融資を受けることができなくなっている深刻な信用収縮の状態が改善されることが期待されている。 新たな資金供給策の発表は当初、市場心理を大きく改善させ、12日の市場でダウ平均は一時272ドルまで上昇した。しかし、市場では信用収縮の悪化への対策として不十分との懸念が生まれ、終値は前日比41ドル13セント高の1万3,473ドル90セントにとどまった。 11日の市場では、FRBが11日の連邦公開市場委員会(FOMC)で決定した利下げが0.25%にとどまったことから投資家の落胆を誘い、ダウ平均は294ドル急落した。利下げは今年に入って9月以来3回目となるが、多くの投資家はFRBがより大胆な動きを取ることを期待していた。 FRBは資金供給策と合わせて、欧州でのクレジット問題への対策を強化できるように欧州中央銀行(ECB)とスイス国立銀行に対するドル建ての信用枠を拡大すると発表した。FRBは英国、カナダの中央銀行とも協力すると述べている。 FRBの資金供給策では、来週から2件の入札が開始され、1月には別の入札2件が開始される。第1回目の入札は融資枠が最大200億ドルで12月17日、第2回目も融資枠は最大200億ドルで12月20日に開催される。 FRBが発表した声明によると、1月14日と1月28日にも入札を行う。1月の入札での資金提供の規模は後に決定されるという。 匿名を条件に記者に対して説明を行ったFRB高官は「これは特定の金融機関の特定の問題に対するものではない。金融市場を機能させるためのものだ」と述べた。同高官は12日の市場の否定的な反応は発表のタイミングとは関係がないと指摘し、他の中央銀行との協議がかねてから進められていたことを明らかにした。 FRBは、初めの4回の入札から得られる経験が期間物資金の入札プログラムの潜在的な有用性を評価するのに役立つと述べている。FRBは、初めの4回の入札が成功的であれば、さらに入札を計画すると述べている。 FRBはまた、一時的なスワップ協定を結び、欧州中央銀行に200億ドル、スイス国立銀行に40億ドルを最大6カ月間供与すると述べている。