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[レポート]1月14日週の外国為替市場分析(1)

2008年01月15日 18:43更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2008年01月15日付」より

●先週の概況●

年明けの円高相場一服となるも、週末に金融不安が再燃しリスク回避強まる

 先週7日月曜日は前週末発表された米雇用統計の下振れを受けて売り込まれた反動から、ドル/円・クロス円とも買い戻しが先行。海外時間に高値から反落して上げ幅を相殺するものの、リスク回避の円買いは限定的で、ドル/円は109円前後の水準を維持しました。
 東京時間ドル/円は108.63円付近で取引を開始。午前はこれまでの急激な下落に対する自律反発的な上昇でじり高となり109円前後まで上昇。日経が200円近い下落となりますが、クロス円も堅調に戻りを試す展開が続き、ロンドン時間にはポンド/円が216円台をつけた他、豪ドル/円が96円手前まで上昇。ドル/円も一時109.72円まで高値を更新する場面がありました。しかしNY序盤には買い戻しが一服し、ペルシャ湾でイランと米国海軍が対峙との報道や、米系シンクタンクが今月FOMCの0.50%利下げを予想したことなどを受け、中盤にかけて調整売りが加速。ドル/円が109円を割って108.59円まで下値を拡大、ユーロ/円も一時160円割れとなりました。「追加利下げの可能性を除外しない」とのアトランタ連銀総裁発言やカナダの大手金融機関に評価損とのウワサなど強弱入り乱れる材料に、ダウは一進一退の展開となり、結局小幅高で取引を終えたことからリスク回避の円買いは限られ、ドル/円は109円台へ戻して以降、同水準で底堅い値動きとなりました。

 8日火曜日はNY序盤までドル/円・クロス円とも堅調な推移が続きましたが、NY中盤以降、米住宅金融会社破綻のウワサなどを機にダウが急速に下げ幅を拡大するとクロス円中心に下げへと転じ、海外時間以降の上昇分を相殺する展開に。
 東京時間ドル/円が108.98円へ一瞬下げる場面がありましたが、その後もじり高傾向が続き欧州序盤に109円後半へ上昇。一時100円以上下げた日経が午後にかけてプラス圏に戻したことから、クロス円も円売り傾向が続き、ユーロ/円は160円を割ることなく堅調に推移し161円台へ上昇しました。欧州勢参入後さらに円売りに勢いがつき、ポンド/円は夕方発表の英12月HBOS住宅価格が予想と前月比を大幅に上回ったことを受け217円台へ急騰。ドル/円もロンドン時間に109.82円の同日高値をつけました。NY序盤はドル/円が109.50円をはさんでの値動き。プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁が米景気の減速次第で利下げ必要との見解を示す一方、インフレ動向次第で行動すると発言。強弱まちまちの内容に市場は特に反応しませんでしたが、その後米11月中古住宅販売保留が予想より悪化を示すも前回分が上方修正されたことから、ドル/円が109.70円台へ再度上昇。しかしNY中盤に米住宅金融大手カントリーワイド破綻のウワサでダウが下げに転じ、終盤に下げ幅を200ドル以上に拡大すると、ドル/円・クロス円もこれまでの上昇分をはき出す形となり、ドル/円が引け際に109円割れへ。またポンド/円も高値から2円以上反落、215円を割り込み行って来いの展開に。ユーロ/円も160円を一瞬割れる場面がありましたが、2日以来160円割れが下値の支持線と認識されていたため大台割れは一時的でした。
 
 9日水曜日は欧州通貨主導で乱高下の展開に。NY時間は欧米株価軟調を受けて円買いが優勢となるも引け際にダウが急反発したため、ユーロ/円を始め下落分を相殺。ドル/円も2日以来の110円乗せとなりました。前日ダウの大幅反落を受け、クロス円を中心に大幅下落となったものの、朝方には下げが一巡し東京時間は軒並み反発局面となりました。豪ドル/円は午前発表された強い豪11月小売売上高を受けて96円台へ上昇、ドル/円もじりじりと108.78円の安値からじりじりと上昇し109円台を回復。また日経が一時200円安となるもののその後プラス圏を回復。その他のアジア株も下げ渋ったことから、午後に入って円売りが再開されユーロ/円が161円台へ急伸、円全面安の展開に。しかし欧州序盤、ポンド/円を中心に大きな持ち高調整売りが入り、ポンド/円が216円前半から2円以上急反落、英大手小売業者の売り上げ不振も材料視され、ロンドン時間に前日安値を下抜け214円前後へ下落しました。ユーロ/円も折からの欧州通貨売りに加え、独11月鉱工業生産の大幅な悪化を受けて161.63円から160円前半へ大幅反落。109.70円まで同日高値を更新していたドル/円も109.10円台へ軟化しました。しかしオセアニア通貨への波及は限定的で豪ドル/円はその後も97円手前へ上昇するなど堅調を維持。NY時間、「物価が安定していればドルの大幅下落はない」とのプール・セントルイス連銀総裁発言で、ドルが対欧州通貨で強含む展開となるもドル/円はユーロ/円などクロス円の下落に上値を抑えられ109.10-70円のレンジでこう着。加ドル/円はカナダ12月住宅着工件数の落ち込みを受けて今週安値圏の108円前後へ下落しました。NYダウは、先月資金繰り悪化の報道で話題になった米金融保証大手MBIA社が格下げ回避のため資本調達との報道が流れるも軟調な展開が続き、一時昨年8月の安値を下回る場面も。しかし著名投資家バフェット氏経営の投資会社が金融保証会社を買収する可能性が伝えられ引けにかけて反発、前日比プラス圏へ大きく買い戻され円買いも一段落。ドル/円が5営業日ぶりに110円台へ上昇するなどNY終盤は円売りが優勢に。クロス円もユーロ/円が161円台へ急上昇した他、一時213.78円まで下げていたポンド/円も215円後半へ反発しました。

 10日木曜日は欧州と英国中銀の政策金利発表に注目が集まり、一部で連続利下げが予想されていたイングランド銀行(BOE)が金利を据え置いたことから、ロンドン時間ポンド/円が乱高下する展開に。トリシェECB総裁からは特に目立った内容の発言がなかったものの、バーナンキFRB議長が利下げを示唆するハト派的発言でダウが続伸となり、ユーロ/円が162円台へ上昇。オセアニア通貨も堅調に推移しました。一方ドル/円は米利下げ観測を受けながらも109円台で底堅い展開に。前日のNYダウ反発を受けた円売りは朝方には収束し、東京時間はドル/円が110円の高値圏からじりじりと下げる軟調な展開。日経が前日のダウ反発にもかかわらず反落して始まったためクロス円も伸び悩み、豪ドル/円は11月貿易収支の赤字額が予想より減少するも小幅な上昇にとどまりました。海外時間に入ると下落は一服、ポンド/円は英11月貿易収支が赤字額を拡大するも影響は限られ、朝方の水準215円半ばへ上昇し、その後は金融政策発表を控えてもみ合う展開に。ロンドン時間、英国金融政策委員会(MPC)と欧州中央銀行(ECB)は政策金利をそれぞれ据え置くことを決定。ポンド/円は事前にBOEの利下げ予想で売り込まれていたため急反発し一瞬216.02円を示現。一方ECBの据え置きやその後の会見でトリシェECB総裁がインフレ圧力とユーロ圏景気の下向きリスクに言及したことに市場の反応はなかったものの、「利上げについて議論した」「金融政策は明らかに中立ではない」との発言にユーロ買いで反応。ユーロ/ドルが1.48ドルへ急騰したため、ユーロ/円もつれ高となって161円後半へ上昇。逆にドル/円はダウが反落して始まったこともあって、109.09円まで下落しました。ポンド/円も一時急騰したものの根強い追加利下げ観測で再び売り優勢となり、NY中盤に213.54円まで同日安値を更新。加ドル/円も連日の弱い住宅指標を受けて107円台へ大幅下落しました。しかしバーナンキFRB議長が講演で追加利下げの必要性に言及し、ダウが下げ幅を縮小。さらに米大手銀バンク・オブ・アメリカが経営の悪化が懸念される米住宅金融大手カントリーワイドを買収検討との報道で大幅高となり、引けにかけてドル/円・クロス円が急伸。ユーロ/円が2日以来の162円台へ上昇した他、豪ドル/円も98円台へ。一方ドル/円はFRB議長発言などを受けて荒い値動きとなるもダウ反発で109円半ばの水準を維持しました。
 
 週末11日金曜日は米金融機関の決算悪化見通しを受けて円買い戻しが急速に進行。またダウもリスク回避の動きを受け一時300ドル以上下げましたが、NY時間すでに大きく下げていたドル/円・クロス円の下落は限定的で、ドル/円は108円台後半の水準を維持しました。前日NY時間のユーロ/円を中心とした買い戻しは朝方には収束し、東京時間午前は前日のダウ続伸にもかかわらず日経が軟調な推移となり、ドル/円は109.60円台で戻りを抑えられる展開に。ユーロ/円も162.26円まで高値を更新後は伸び悩み、豪ドル/円も98円前半でこう着。しかし正午過ぎに、米投資銀行メリルリンチが次週の決算で追加損失が拡大との報道が流れると市場でリスク回避の円買いが急加速、ドル/円が109円を割って108.62円まで急落した他、ポンド/円が4日安値を破って一時211.96円を示現。ロンドン時間に入るといったん円買いが落ち着くものの、加ドル/円がカナダ12月新規雇用者数の減少を受けて一段安となり、昨年8月以来の安値106.47円まで下落しました。ドル/円はNY時間、予想より赤字額を拡大させた米11月貿易収支や、予想以下の水準を示した同12月輸入物価指数を受けながらも108円後半の水準で底堅い値動き。一方NYダウは米バンク・オブ・アメリカが米住宅金融大手カントリーワイドの買収で合意との報道にも反応薄で、逆にメリルリンチの評価損を巡る思惑や、米大手クレジット会社のアメリカン・エクスプレスが個人支出の伸び悩みを受けて損失決算の見通しを示し、米個人消費の減速不安をあおったためダウが300ドル以上下げる展開に。米株式の反落を受けてクロス円はNY終盤にかけてじり安となるものの、すでに大きく下げきっていたため下げ幅は限定的で、ドル/円も東京時間につけた安値を下回ることなく前週比53銭高の108.97円で取引を終えました。
 
 なお他の通貨の先週終値は
 
 ユーロ/円161.01円(前週比1.02円高)
 ポンド/円213.17円(前週比0.63円安)
 豪ドル/円97.06円(前週比2.70円高)
 NZドル/円85.28円(前週比2.31円高)
 加ドル/円106.85円(前週比1.42円安)
 スイスフラン/円98.89円(前週比0.93円高)となっています。
 
 
先週の主な要人発言          

【1月7日(月)】

「年末に協調して開始した欧米中銀による緊急流動性供給策に満足している」「インフレリスクは明らかに上向き」
--------------トリシェECB総裁

「2月G7で為替について協議する見込み」
--------------ラガルド仏経済相


【1月8日(火)】

ドル安がドルペッグ制廃止の理由にならない」
--------------アラブ首長国連邦(UAE)中銀総裁

「強いドルは国益」
--------------ポールソン米財務長官

「インフレを警戒、必要なら行動する用意がある」
--------------プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁

「住宅価格下落で個人消費と設備投資は低迷」
--------------ローゼングレン・ボストン連銀総裁

「(12月11日のFOMC前に)12地区中3地区連銀が0.5%の利下げを要請」
--------------FRB議事録


【1月9日(水)】
「FOMCはインフレと景気動向の両方を注視」
「物価安定ならドルの大幅下落はない」
「インフレリスクを抑えつつ追加利下げは可能」
--------------プール・セントルイス連銀総裁


【1月10日(木)】

「最近の指標は短期的に強いインフレ圧力示す」
「中期的にインフレの上向きリスクがあると確認」
「ユーロ圏ファンダメンタルズは良好」
「ユーロ圏失業率は25年ぶり低水準」
「金融政策は明らかに中立ではない」
--------------トリシェECB総裁

「かなりの追加的な(金融緩和)措置をとる必要がある」「FRBはインフレを注視」
--------------バーナンキFRB議長


【1月11日(金)】

「消費者物価指数(CPI)コア指数はプラス基調を続けていく」
--------------福井日銀総裁

「ユーロ圏が景気後退入りする危険はない」
--------------ウェーバー独連銀総裁

「ユーロ高について明確な政策が必要」
--------------プロディ伊首相

「間違いなく利下げ余地がある」
「FRBの最大の懸念は消費の減速」
「住宅価格と株価の下落は逆資産効果(投資・消費活動の減退)」
--------------プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁


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