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[レポート]2月11日週の外国為替市場分析(2)

2008年02月13日 16:11更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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●今週のポイント●
■ファンダメンタルズ

●G7はサプライズなく無風、減速懸念のユーロ圏・米国の景況感に左右される展開か

 先週末東京で開かれたG7では、サブプライム問題で不透明感を強める金融市場と世界経済の現状に言及、為替に関しては事前の予想通り前回の声明を踏襲する内容となりました。また注目された金融市場の混乱打開に向けた各国の協調政策は結局見送られ、全体的に目新しい材料は見られませんでした。そのなかでサブプライムの評価損計上を金融機関が先送りにしている問題でG7当局者から損失の早期開示を求める声があり、市場から一定の評価を得ています。先週は米ISM非製造業景況指数が大幅な悪化を示したことから、強まる米景気後退懸念を背景に市場はリスク回避の円買いを強める場面がありました。株式市場もダウが先々週の上昇分を相殺する大幅反落となるなど株安不安が再燃しており、今週も欧州主要銀行の決算発表を控えるなか予断の許さない状況です。ただドル/円はこの数週間もみ合いながらも安値圏で下げ渋る展開が続いており、意外な底堅さを示しています。現在頭を抑えられている108円を突破することになれば底打ち感から、中期移動平均線の通る110-111円台への反発も現実味を帯びてくるかもしれません。

 今週は2月14日のバーナンキFRB議長議会証言が注目されています。FRB議長は年に2回議会で米経済見通しを示すことになっており、特に先月だけで1.25%の利下げを行い景気配慮を鮮明にしたFOMCの、大幅利下げに対する説明などに関心が集まります。また最近FRB当局者のなかで強まりつつあるインフレ懸念について言及がなされるかどうかも注目しておきたい。その他は米貿易収支など中堅どころの指標発表がメインになります。米小売売上高は前回半年ぶりの減少に転じているため、米個人消費の鈍化が懸念されるなかで米消費動向のトレンドに注目でしょう。週末には2ヶ月連続で米貿易収支の赤字分の穴埋めをしてきた対米証券投資の発表があります。

 英国では今週重要指標が目白押しで、特に12日発表の英1月消費者物価指数(CPI)、そして翌13日のイングランド銀行(BOE)四半期インフレ報告は、BOEの追加利下げ観測に影響を与えるため注目されます。CPIに関しては11日に発表された生産者物価指数(PPI)が予想を大きく上回ったため、CPIも強含むとの観測から発表前にポンドが買い戻される展開も考えられます。また昨年11月の四半期インフレ報告では、今年2度の利下げが示唆されており、今年すでに0.25%の利下げをしているBOEが今回の報告で年内に政策金利をどの水準まで誘導するかに関心が集まります。12日発表の独ZEW景況指数は先週のトリシェECB総裁がユーロ圏成長の下振れリスクに言及しているため、そうしたセンチメントの悪化を反映してZEWの下振れに市場が反応しやすいと思われます。また市場の関心がユーロ圏経済に向いていることから、14日に発表されるドイツとユーロ圏のGDP速報値にも注目したいところ。先週利上げに踏み切った豪州では、14日に発表される雇用統計に注目が集まります。11日の豪州準備銀行(RBA)四半期金融政策報告でインフレ見通しの上方修正がなされたことから、雇用統計が強含むと雇用市場のひっ迫を背景にRBAの追加利上げ観測が高まると思われます。本邦指標としては14日の第4四半期GDP速報値や週末の日銀政策金利発表がありますが、先週の機械受注の下振れに対し市場は反応薄であり、日本は米国やユーロ圏のように景気減速観測がまだ台頭していないため、本邦指標の影響は限定的となりそうです。


主要な経済指標とイベント
2月11日(月)
《 日 : 建国記念の日 》
【豪】2月RBA四半期報告 (09:30)
【英】12月貿易収支 (18:30)
【英】1月生産者物価指数 (18:30)
【英】12月DCLG住宅価格 (18:30)
【加】12月新築住宅価格指数 (22:30)

2月12日(火)
クレディ・スイス第4四半期決算発表
【英】1月消費者物価指数 (18:30)
【英】1月小売物価指数 (18:30)
【独】2月ZEW業況指数 (19:00)
【欧】2月ZEW業況指数 (19:00)
【米】1月月次経常収支 (28:00)

2月13日(水)
【NZ】第4四半期生産者物価指数 (06:45)
【豪】2月ウェストパック消費者信頼感 (08:30)
【日】12月貿易収支 (08:50)
【日】12月経常収支 (08:50)
【英】RICS住宅価格 (09:01)
【英】1月失業保険申請件数 (18:30)
【英】1月失業率 (18:30)
【欧】12月鉱工業生産(速報値)(19:00)
【英】BOE四半期インフレレポート (19:30)
【米】1月小売売上高 (22:30)
【米】12月企業在庫 (24:00)

2月14日(木)
UBS第4四半期決算発表
【日】第4四半期GDP(速報値)(08:50)
【豪】1月新規雇用者数 (09:30)
【豪】1月失業率 (09:30)
【日】12月鉱工業生産(確報値) (13:30)
【独】第4四半期GDP・個人消費(速報値)(16:00)
【欧】ECB月報 (18:00)
【欧】第4四半期GDP(速報値)(19:00)
【加】12月国際商品貿易 (22:30)
【米】12月貿易収支 (22:30)
【米】新規失業保険申請件数 (22:30)
【米】バーナンキFRB議長上院議会証言 (24:00)

2月15日(金)
【日】日銀金融政策決定会合(14日〜)
【NZ】12月小売売上高指数 (06:45)
【NZ】第4四半期小売売上高 (06:45)
【日】2月金融経済月報 (15:00)
【日】福井日銀総裁記者会見 (15:30)
【欧】12月貿易収支 (19:00)
【加】12月製造業出荷 (22:30)
【米】1月輸入物価指数 (22:30)
【米】2月NY連銀製造業景気指数 (22:30)
【米】12月対米証券投資 (23:00)
【米】1月鉱工業生産 (23:15)
【米】1月設備稼働率 (23:15)
【米】2月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(23:45)


■各通貨ごとの分析

● アメリカドル/円 USD/JPY
 ドル/円は先週一時106円割れとなるも、その後107円台へ急反発し大台を維持して引けとなりました。1月21日週に104.95円の年初来安値をつけてから徐々に下値を切り上げる動きが継続中で、今週も底堅い値動きとなるか注目されます。下値は先週後半突破してきた21日移動平均線(106円後半)や、1月23日安値を起点とした緩やかな上昇トレンドラインが通る106.40円前後の攻防がまず意識され、この水準が破られなければ上昇基調は維持されると見られます。他方ボリンジャーバンドが急速に縮小し、持ち合い放れのリスクも強まっているためレンジ上下限(105.70-107.80円)を強く突破する動きに注意したい。上値は108円手前の重さが確認されているため、突破は容易ではないと思われますが、先月15日以降上値を抑えられているポイントなので、この節目を突破できれば大きく上値が拡大する可能性も。チャネル上限の109円前後が次のターゲットになります。今週の予想レンジは105.00-109.00円。


ユーロ/円 EUR/JPY

 先週157円後半で取引を開始したユーロ/円は、5日以降大きく売り込まれ154.04円まで下値を拡大するも、週末には155円後半へ反発して引けました。ただ他のクロス円に比べ週後半の買い戻しが限定的で上値は重い印象。特に157円台は昨年12月27日〜1月22日の下落幅に対する38.2%戻し水準(157.60円)や1月11日高値から引かれた下降トレンド(157円前半)が通り、抵抗ゾーンとして意識されやすいレベルといえます。一方先週の下落が日足ボリンジャー手前で踏みとどまったことから下値も底堅さがうかがえます。1月22日〜2月7日を結ぶ上昇トレンドの154円後半にあるため、下値は155円割れを試す動きに今後注意したいところ。今週の予想レンジは153.50-158.50円。

● 英ポンド/円 GBP/JPY
 ポンド/円は先週205.84円まで一時下値を拡大し、年初来安値の先月23日以来の安値を示現しました。パターン的にダブルボトム形成の可能性があり、底打ち感から今後直近の高値214.00円を目指す展開も予想されます。ただ21日移動平均線に頭を抑えられる展開が続いているため、210円前後を通る同線を突破しきれないと、再度底値を試しに行くことも考えられます。下値は先週強い支持線となったボリンジャーバンド下限と、1月23日安値起点の上昇トレンド(206.50-207.00円)が重なる206円後半が堅い印象です。一方上値は210円突破後、バンド上限となる212円後半が抵抗線として意識されると考えられます。いずれにしてもバンド自体が縮小傾向にあるため、上下限を引け時点で突破するとその方向に勢いが付きやすくなるので注意が必要でしょう。今週の予想レンジは206.00-213.00円。

● オーストラリアドル/円 AUD/JPY
 先週のオセアニア通貨は欧州通貨などに比べて反発後の戻りが強い傾向にあり、豪ドル/円は21日移動平均線を終値ベースで上回り上昇基調を維持しました。今後先週高値97.46円とボリンジャー上限の重なる97.50円付近を越えられれば上値追いに弾みがつくと見られます。ただ昨年高値から先月安値(107.85→90.08円)の38.2%戻し(96.90円)を終値ベースで先週越えられなかったため、97円手前の抵抗線として意識されそうです。下値のポイントは21日移動平均線の通る95円前後で、同線を引け時点で下回ると上昇基調一服の可能性も出てくるため注意が必要。今週の予想レンジは93.50-98.00円。

● ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
 NZドル/円も豪ドル/円と同様先週は底堅い展開となり、83円を割る場面があったもののその後は危なげない展開。ただ先週数度にわたって85円をつけていながら、引けで大台を越えることができなかったため、上値の重さが一層意識される結果になりました。経験上85円前後から上下に放たれた場合その方向へ3〜5円近く動く傾向があるため、この水準の攻防には十分警戒が必要でしょう。85円を突破すると90日移動平均線(85.30円)が次の抵抗線になりますが、この水準を突破できないと強い支持線となった21日移動平均線(83.00円)のあいだで持ち合い相場が継続するかもしれません。今週の予想レンジは82.50-86.50円。

● カナダドル/円 CAD/JPY
 先週加ドル/円は104-108円のあいだで乱高下となったものの、先月下旬から続く持ち合い(105.00-108.00円)を突破できずに終わりました。今週も引き続き方向感を探る展開となりそうですが、週足で長い下ヒゲが出ており、また21日移動平均線を引けで上回る展開が続いているため、同線の通る105.70円前後では底堅い値動きが予想されます。ただ昨年高値〜先月安値の下落分に対する38.2%戻し107.55円を3週連続終値ベースで越えられなかったため上値も重い印象で、107円半ばから108円にかけて強い抵抗ゾーンになると見られます。今週の予想レンジは104.00-108.00円。

● スイスフラン/円 CHF/JPY
 先週スイスフラン/円は98円前後の水準から大幅に下値を切り下げる展開となり、一時は96.29円と年初来安値をつけた先月22日以来の安値を示現しました。98円台のもみ合いから明確にレンジ切り下げとなったため、当面は96.50-97.50円のレンジ推移が予想されます。ただ先週下値がボリンジャー下限に支えられており、下落リスクは後退しています。一方上値は以前までレンジ下限であった97.50円が目先の抵抗線で、終値ベースで同水準を上回ってくれば98円台回復が視野に入るでしょう。今週の予想レンジは96.50-98.50円。

-------Fin-------



■次回は2月18日(月)更新予定です


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