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「ファイナルファンタジーXIII」アートディレクター講演-GDC
米サンフランシスコで開催中のゲーム・ディベロッパー・カンファレンス(GDC)2008で21日、ロールプレイングゲーム「ファイナルファンタジー(FF) XIII」のアートディレクター・上国料勇氏がFFXIII製作への取り組み方などについて語った。
FFシリーズではリアルな表現を作品ごとに追求していいるが、その中で個々のデザインが持っている創作性を上手に融合させることを意識しているという。同氏はファイナルファンタジーXの背景美術ディレクターやファイナルファンタジーXIIのアートディレクターも務めた人物である。同氏の指示でデザイナーたちがデザインを描くのだが、「可能な限り自由に、デザイナーの個性をつぶさないように気をつけている」と語った。FFシリーズはこれまでも「スタッフ全員で魅力的な作品が作れるように」製作してきた、という。「受身の他人」に陥らないようにしている、と自主性をもって製作に取り組む姿勢を示した。
背景デザインの構想は実際の風景から得るという。米国でリサーチ旅行を行った経験を語り、撮った写真をスクリーンで紹介した。5人でグランドキャニオンなどを巡り、2週間のうちに約4万枚の写真を撮ったと語った。
FFシリーズは長期間に渡るプロジェクトであり、毎回スタッフの変化があるが、統一性を持たせる企画の中心概念などはあるのか、という問いに対しては、作品ごとにコンセプトは変わり、これだというスタイルはないと思う、と述べた。これまで誰もFF的スタイルを体系化しようとした人はなく、歴代のアートディレクターは独自のFFらしさを追求し、デザインのあるべき持論を各自に持っている、とした。
デザインについて、長期間のプロジェクトの中で、世の中のトレンドが変わっていく点を意識しながら、柔軟に新しい流行デザインや新しい技術を取り入れ、豊かに表現していくとも語った。キャラクターの衣装も、伝統的なファンタジーテイストである近未来を意識した服装をデザインしているが、その中に現代的なデザインを取り入れているという。
キャラクターの造作は自分や周りの人を参考にして描くのかという質問には、リアルに創るより、個々のキャラクターに持たせたい特徴を追求した方が理想に近いものができる、と語った。
講演の終わりには、まだ公開前のFFXIIIからバトルシーンとアクションシーンのトレーラー画像や同氏が描いたデザイン原画を披露し、リアリティーを繊細に表現した画に聴衆の目は釘付けとなった。原画のひとつである町を描いたものは、誰も見たことがない近未来的な街をどのように描こうか、約1ヶ月鉛筆をもち大きな紙に向かっていた、とのエピソードを語った。
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