米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は25日、米金融保証(モノライン)大手MBIAとアムバックの財務体質に関する格付けを、最上位の「AAA」で維持した。 S&Pは、両社が今後見込まれる保険の支払いに十分見合うだけの資金を調達できる可能性が高いとした。ただアムバックについては、数カ月内の格下げが依然として検討されている。 両社の格付けが維持されたことで信用収縮が悪化するとの懸念が払拭された。モノラインは、債権の発行者が債務不履行に陥った場合に、債権の保有者に対して元利金を支払う。各社はサブプライム担保証券を含んだ2兆3千億円の債権を保証しており、サブプライム関連の債務不履行が増加するのに伴って格付け会社による格付けの見直しが行われるようになっていた。 MBIAはこれまで16億ドルの自社株と10億ドルの債権を売却し、保険支払い請求に備えた資金を170億ドル増強した。S&Pはこの資金調達が「経営陣が同社の資本に関する懸念に対処する能力を示す力強い声明だ」と述べている。MBIAは6,700億ドルの債権を保証している。 アムバックは先月、自社株売却による10億ドル以上の資本増強計画を撤回した。S&Pは同社の格付けを数カ月以内に引き下げる可能性があることを示す「クレジット・ウォッチ」に据え置いた。 アムバックは、最上位の格付けを維持するために銀行団と救済策について交渉中であると報じられている。交渉の事情を知る関係筋は、アムバックが保険請求に備えた引当金の増強のため30億ドルの調達を模索していると述べている。交渉は成立する見込みであるが、計画が複雑であるため今週後半か来週までは合意に達しない可能性があるという。 MBIAやアムバックのような金融保証会社は、かつて病院、学校、道路などの建設の資金調達で発行される政府債の保証を主に行っていた。近年になり、高い成長性を求めてよりリスクの高い住宅ローン担保債権などの保証に進出するようになった。