ホーム > コラム > 国内 > 地域社会 > [コラム:研究員のココロ]Japanブランドを活用して地域資源を世界市場へ〜木のバッグを世界に発信〜 高知県馬路村のmonacca

[コラム:研究員のココロ]Japanブランドを活用して地域資源を世界市場へ〜木のバッグを世界に発信〜 高知県馬路村のmonacca

2008年02月29日 18:32更新 前の記事 次の記事  コラム・地域社会一覧
記事を印刷する 記事をメールで送信する
ソーシャルブックマークに登録:Yahoo!ブックマークに登録Choixに投稿はてなに投稿BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークlivedoorクリップに投稿CoRichに投稿

出展:日本総合研究所ホームページ(http://www.jri.co.jp/)「研究員のココロ (株)日本総合研究所 上席主任研究員 金子 和夫 2008年2月18日付」より

□ Japanブランド育成支援事業を活用

 日本総研は、経済産業省のJapanブランド育成支援事業を活用して、高知県馬路村と、杉の木のかばんを世界に発信している。当社は、地域の優れた素材や既存商品を再評価して、国内外のすぐれたデザイナーとチームを組み、デザインや高機能を付け加えることによって、まったく新しい価値を創造して、世界市場に販売する事業に取り組んでいる。

□ 高知県馬路村が世界に進出

 2007年9月7日から11日まで、パリノール見本市会場にて開催されたメゾン・エ・オブジェに、高知県の小さな村が出展した。ゆず製品で有名な高知県馬路村が取り組むインテリア・ブランドmonaccaである。人口1,200人の村が平成15年からデザイナーと商品開発に着手して以来、ミラノ・サローネ、100%デザインロンドン、ニューヨークICFF家具展、フランクフルト・アンビエンテなど世界の名だたる展示会に参加して、高付加価値のブランド・ビジネスに取り組んでいる。

□ 杉の間伐材を活用して新規事業を創造

 馬路村が取り組んでいるのは、地域産業である林業の副産物「杉の間伐材」を利用した商品開発である。馬路村は、杉の間伐材を薄くスライスし、複数層に重ね合わせて、蒸気と電熱を利用してプレス成型する工法を開発し、「木のトレイ(お皿)」をスーパーマーケットなどに包装容器として販売したが売上が上がらず、事業の方向転換を余儀なくされた。平成14年から当社が参加して、付加価値の高い新規事業へ戦略を転換し、平成15年にデザイナーの島村卓実氏が参加してインテリア・ブランド「monacca」を開発した。

□ ブランド戦略で高付加価値化

 monaccaのコンセプトは「森から生まれた木のカタチ」である。メッセージは「軽くて丈夫、和テイストでモダン、どこか懐かしい、そんな新しい木のカタチmonacca」である。
 monaccaの強みは、他のバッグにはない木の触感、造詣の美しさである。また、非常に軽いことも特徴の一つである。海外において、本物の木を使用しているにも関わらず、軽量に収まっていることが非常に高く評価されている。
 これからのビジネスは、地域の特産品においても、しっかりとしたブランド戦略を持つ必要がある。monaccaは素材である「木のトレイ」を貼り合わせた形が、お菓子の最中を彷彿とさせることから、monaccaと名づけ、ロゴマーク、空間デザイン、webなど徹底してブランドイメージを訴求している。
 また、ブランドの情報発信を重視、web(monacca.com)を作成するとともに、国際的なデザイン展示会を通じて、VOGUEなどのファッション誌やデザイン誌に取り上げられてきた。

□ デザイン商品として世界市場へ進出

 monaccaはデザイン性の高い商品として、最初から国内と海外市場を同時に標的として設定した。国内は首都圏を中心にクリエーターやビジネスパーソンをターゲットに、インテリアショップやデザインショップで販売している。海外は、欧州と米国を中心として、デザイン関連に敏感な都市消費者層をターゲットとして、デザインショップの販路を開拓、すでにニューヨーク近代美術館(MOMA)のミュージアムショップ(リアル&ネットストア)で販売している。

 これまで、国内の地域産業は都市部の卸小売業の下請けとして素材加工にとどまり、みずから自社ブランドを開発して、販路開拓に取り組むことはなかった。しかし、アジアから安い商品が流入してくるに及んで、国内の地域産業は空洞化し、そのため高付加価値の自社ブランドづくりに本格的に取り組んでいる。地域産業の活性化に、ブランディング手法を活用した新しい取り組みを検討していただきたい。

※コラムは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。

-------------------------------------------------------------------------
金子 和夫
(株)日本総合研究所
上席主任研究員 新社会システム創成クラスター 
専門分野:まちづくりマーケティング
-------------------------------------------------------------------------

[PR]
○投票 ×投票
Powered by newsing
この記事をソーシャルブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録Choixに投稿はてなに投稿BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークlivedoorクリップに投稿CoRichに投稿

この記事のトラックバック(0)

  • この記事のトラックバックURL(承認制のため、掲載されるまでしばらく時間がかかります。) :


最新記事コラム最新記事

求人検索サービス提供中
Webサービス
arr [リリース掲載・配信] 900媒体以上へリリース配信
arr [ネットショップ] 0円から開業の安心ネットショップ
arr [ホームページ制作] 見積無料、中小企業のHP制作
arr [テンプレート] 美しいHPテンプレートの格安販売
メールマガジン配信中
人気TOP10ニュース
 
人気リリースTOP10
track feed なかのひと