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[レポート]「3月10日週の外国為替市場分析」(2)

2008年03月11日 12:16更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2008年3月10日付」より

●今週のポイント●
■ファンダメンタルズ

米雇用統計悪化の地合い引きずるなか、ドル安の限界点探る展開か

 先週は米住宅市場の厳しい現状に言及したバーナンキFRB議長発言や、景気分岐点の50を割り込んだISM製造業景況指数、そして2003年以来の低水準に落ち込んだ週末の米2月非農業部門雇用者数などドル売り材料が重なり、ドルがユーロ・円など主要通貨に対して大幅続落しました。ドル/円は1999年以来の安値水準101.40円まで下押しし、またユーロも先週のECB理事会でトリシェECB総裁がユーロ高について事実上の黙認姿勢を示したことから、対ドルで1.54ドル台へ突入するなど独歩高の展開になりました。米雇用統計の予想外の悪化で米景気後退入りが避けられないとの見方が大勢を占めつつあり、FOMCが来週の会合で1.00%の大幅利下げに踏み切るとの見方も浮上しています。また先週話題になった米住宅金融会社の破綻懸念や、信用収縮の波を受けて資金難に陥ったヘッジファンドに関する報道なども、リスク回避を喚起させるネガティブな材料とみなされました。ファンダメンタルズ的にドル売り材料に事欠かない状況が続くなかで、一方で行き過ぎたドル売りに対する警戒感も強まっており、先週末101.40円の安値を示現したドル/円は、その後103円台へ急反発しています。特に買い要因もなく円が買われ続けているように、何かしらのきっかけで積み上がったドル売りポジションが急激に巻き戻される展開も今後考えられるでしょう。ドル/円は100円という歴史的な節目を目前にしており、米景気観測に支えられたドル売り圧力と、テクニカル的なドル買い戻し圧力のせめぎ合いが、どう均衡を崩していくか注視していきたいところ。

 今週の米指標は小売売上高や消費者物価指数(CPI)など中堅クラスの材料が予定されています。米雇用統計の悪化を受けて消費動向への波及が避けられないことを考えると、今回の小売売上高は下振れリスクに注意する必要があります。また米CPIは総合指数とコア指数とも上昇傾向にあり、予想外に強い結果となると大幅利下げが見送られるとの観測で株式市場が下落するリスクがあるので注意したい。ユーロ圏では独3月ZEW景況指数が注目され、前月強い結果となった独Ifo景況指数に続いて改善傾向を示すことになるかがポイントになります。オセアニア圏では13日の豪雇用統計やNZ小売売上高などが予定されています。特に豪雇用統計は先週利上げを示唆せず市場を失望させた豪州準備銀行(RBA)の利上げ余地を探る材料として注目されています。


主要な経済指標とイベント
3月10日(月)
【日】1月機械受注 (08:50)
【日】2月マネーサプライM2+CD (08:50)
【日】2月景気ウオッチャー調査 (14:00)
【独】1月貿易収支 (16:00)
【独】1月経常収支 (16:00)
【英】2月生産者物価指数 (18:30)
【英】1月製造業生産高 (18:30)
【英】1月鉱工業生産指数 (18:30)
【加】2月住宅着工件数 (21:15)
【米】1月卸売在庫 (23:00)

3月11日(火)
【英】2月DCLG住宅価格 (08:30)
【独】3月ZEW業況指数 (19:00)
【欧】3月ZEW業況指数 (19:00)
【加】1月新築住宅価格指数 (21:30)
【加】1月国際商品貿易 (21:30)
【米】1月貿易収支 (21:30)
【英】1月景気動向調査 (24:30)

3月12日(水)
【日】日銀金融政策決定会合議事要旨(2/14・15分)(08:50)
【日】1月貿易収支 (08:50)
【日】1月経常収支 (08:50)
【日】第4四半期GDP(確報値)(08:50)
【英】1月貿易収支 (18:30)
【欧】1月鉱工業生産(速報値)(19:00)
【米】2月月次経常収支 (27:00)

3月13日(木)
【NZ】1月小売売上高指数 (06:45)
【豪】2月新規雇用者数 (09:30)
【豪】2月失業率 (09:30)
【日】1月鉱工業生産(確報値)(13:30)
【スイス】SNB理事会 (17:30)
【欧】ECB月報 (18:00)
【加】1月製造業出荷 (21:30)
【加】第4四半期設備稼働率 (21:30)
【米】新規失業保険申請件数 (21:30)
【米】2月輸入物価指数 (21:30)
【米】2月小売売上高 (21:30)
【米】1月企業在庫 (23:00)

3月14日(金)
【独】2月消費者物価指数 (16:00)
【欧】2月消費者物価指数(確報値)(19:00)
【米】2月消費者物価指数 (21:30)
【米】3月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(23:00)


■各通貨ごとの分析

アメリカドル/円 USD/JPY
 先週ドル/円は7日に2005年1月17日安値101.67円を割って101.40円を示現し、ドル安に歯止めがかからない状況が続いています。今週はドル/円が101-102円台で底固めの展開となるか、それとも100円台へ突っ切る相場となるか見極める展開になりますが、下値は先週安値101.40円や、まだ破られていない1999年安値101.25円が強い支持線となっているため、100円台へ一気に円高が加速する展開は考えにくいところ。ただ上値のポイントである104.20円を越えないかぎり、底値試しの機運は払拭されないと思われます。上値は6日まで支持線となっていた102.50円が目先の抵抗線で、先週末7日高値103.22円も戻り売りポイントとして意識されるため103円台を明確に越えられないと安値圏でのもみ合いが続くかもしれません。今週の予想レンジは100.50-104.50円。

ユーロ/円 EUR/JPY
 先週のユーロ/円はユーロ/ドルの上昇と、ドル/円の下落に板ばさみになって揺れ動く方向感に乏しい展開になりました。ただ1月22日安値起点の上昇トレンドが維持され、21日移動平均線も上向きを保っていることから、地合いはそれほど悪くないといえます。下値は156円割れ水準の底堅さを増しており、同トレンドラインの156.60円を引けで下回らなければ上昇基調が継続すると見られます。上値は先週末、頭を抑えた21日移動平均線の158.30円や、先週高値159.20円が抵抗ゾーンとなり、この水準を突破する勢いに乏しいと155-159円のもみ合い相場が長引くかもしれません。今週の予想レンジは155.50-159.50円。

英ポンド/円 GBP/JPY
 ポンド/円は先月29日の下落で203.00-208.00円の水準へレンジ切り下げとなりましたが、3日に203.44円の安値をつけてからは、じりじりと戻す堅調な相場展開が続きました。3日に底打ちしてから上昇チャネルを形成中で、目先は205-210円のチャネル内でもみ合う展開が予想されます。ただ先月下旬から下落相場が続いているため、下へ抜けたときのインパクトは大きくなる恐れがあります。特に下放れリスクが高まる205円割れに注意したい。上値は207円台に終値ベースで乗せられるかがポイントで、同水準を抜けてくると21日移動平均線(209.30円付近)や3日安値起点の短期チャネルの抵抗線の通る209.00-210.00円を試す動きが強まりそうです。今週の予想レンジは203.50-209.50円。

オーストラリアドル/円 AUD/JPY
 先週の豪ドル/円相場は94.50-97.50円のレンジで値幅の大きいもみ合いとなりましたが、週末にかけて95円前後へ反落して引けとなり、地合いがやや悪化しています。下値の動きとしては、まず先週の安値圏である94.50円を引け時点で下回る展開に注意が必要で、ここが破られると次の有力な支持線である93.00円まで試される可能性も。一方上値は先週末に急反発してつけた96.04円高値が戻り売りポイントとして意識されるため、頭の重い展開が予想されます。ただ先週3日〜6日にわたって強固な抵抗線となった97.30-50円を突破できれば上昇トレンドへの転換サインになります。今週の予想レンジは93.00-98.00円。

ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
 NZドル/円も先週は豪ドル/円同様にもみ合い相場が続きましたが、週末にレンジを大きく下抜けて80.70円まで安値を更新する場面がありました。底堅い水準であった81円台が破られたことで、目先下方向が試される可能性が高まっています。ただ昨年9月以来、80円割れは今年1月の一度だけであり78.00-80.00円が非常に強い支持ゾーンとなると予想されます。上値は先週末7日高値82.21円と3日〜6日にかけての頭を抑えた83.60円が主要な抵抗線となり、この水準を越えるまでは下落リスクがくすぶる状況が続くでしょう。今週の予想レンジは79.00-84.00円。

カナダドル/円 CAD/JPY
 最近地合いの弱さが目立つ加ドル/円は先週105円を大きく割って103.03円まで安値を更新しました。週末の下落で1月23日〜2月26日までの上昇分を基準とした61.8%押し水準104.80円を下抜け、強い下落トレンドが確認されているため、値ごろ感による買いは控えたいところ。フィボナッチ比に対応する104.80円、105.70円、106.60円ではそれぞれ上値抵抗に遭いやすくなるため、戻り売りベースで見ていきたい。下値はドル/円と同様100円割れリスクが強まっており、年初来安値の101.80円を割ると、次のターゲットが2007年3月6日安値97.48円になるため、思いのほか下値が拡大するかもしれず注意を要します。今週の予想レンジは101.50-107.50円。

スイスフラン/円 CHF/JPY
 スイスフラン/円は先週99円を割り込む場面があったものの、そこから強い基調で回復し、100円前半まで戻して引けとなりました。年初来高値も100.56円へわずかに更新しており、強い地合いの展開が引き続き予想されます。先月末から上値を抑えた100.50円前後が強い抵抗線になっていますが、ここを明確に突破できれば昨年7月13日高値101.82円を目指した相場展開も期待できそうです。一方下値を見ると21日移動平均線(99円前半)や99.00円の大台が目先の支持線で、下方向へオーバーシュートしても98.50円で踏みとどまるならば上昇基調は維持される公算が高いといえます。今週の予想レンジは98.50-101.00円。

-------Fin-------


■次回は3月17日(月)更新予定です

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