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[レポート]「3月17日週の外国為替市場分析」(2)

2008年03月18日 15:00更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2008年3月18日付」より

●今週のポイント●
■ファンダメンタルズ

12年ぶりの安値圏で推移するドル/円、FOMCを機に底打ち探るか

 先週11日米FRBは市場の流動性供給のため最大で2000億ドルの国債を貸し出す旨を発表しました。発表後こそ市場でFRBの対応が好感され急激にドル高・株高が進行しましたが、その後FRBの新資金供給策の不十分さや相次ぐ金融機関破綻のウワサから金融不安が再浮上し、週末に米投資銀行大手ベア・スターンズ社がFRBや米JPモルガン社などによる資金供給が行われると、かえって大手金融機関の抱える流動性問題の深刻さが浮き彫りになり、ドル/円が99円割れとなるなど大幅なドル安・円高を招きました。

 市場ではFOMCが18日に1.00%の大幅利下げを実施するとほぼ半分の確率で織り込むに至り、金融市場はかつてない差し迫った状況に置かれています。またFRBの対応だけではもはや不十分という認識が強まりつつあり、米政府による公的資金注入や各国中銀による協調介入への期待感が広がりつつあります。

 そのため18日のFOMCで市場の思惑通り1.00%の利下げが行われても、市場の安心感を誘うかは疑問であり、たとえ利下げを好感して株高・円安が進行したとしても、サブプライム問題の抜本的な対策が不在であるかぎり、11日のFRB資金供給策のときのように一時的な効果にとどまる可能性が高いといえます。FOMCでの金融政策が功を奏さなかった場合、いよいよ各国による協調介入が現実味を帯びてくることになりますが、日銀・政府当局はドル/円が95円台という12年ぶりの円高水準に至っても、「為替動向を見守る」姿勢を崩しておらず、もっぱら日銀総裁後継問題に対応を追われている状況で、決然とした介入を期待することは難しい状況です。ただユーロ高けん制発言の相次いでいる欧州当局が業を煮やしてドル買い協調を呼びかけることになれば、中国元の操作を批判する立場をとっている手前、介入を渋っている日銀当局がドル買いに追随する可能性は高いといえます。しかしドルを長期にわたって支えるには、やはり米景気減速の主因である米住宅市場の底打ちや、金融機関のサブプライム絡みの評価損の全ぼうが明らかにされる必要があります。12日はFOMC発表前に米住宅着工件数などの米住宅指標が予定されているため、米住宅市場動向が市場の波乱要因になるかもしれません。


主要な経済指標とイベント
3月17日(月)
【日】1月景気動向指数(改定値)(14:00)
【スイス】第4四半期鉱工業生産 (17:15)
【加】1月製造業出荷 (21:30)
【米】3月ニューヨーク連銀製造業景気指数 (21:30)
【米】第4四半期経常収支 (21:30)
【米】1月対米証券投資(ネット長期TICフロー)(22:00)
【米】2月鉱工業生産 (22:15)
【米】2月設備稼働率 (22:15)

3月18日(火)
【英】2月小売物価指数 (18:30)
【英】2月消費者物価指数 (18:30)
【欧】1月建設支出 (19:00)
【加】2月消費者物価指数 (21:30)
【米】2月生産者物価指数 (21:30)
【米】2月建設許可件数 (21:30)
【米】2月住宅着工件数 (21:30)
【米】FOMCミーティング (27:15)

3月19日(水)
【豪】1月ウェストパック先行指数 (08:30)
【独】2月生産者物価指数 (16:00)
【英】2月失業保険申請件数 (18:30)
【英】2月失業率 (18:30)
【英】BOE議事録 (18:30)
【欧】1月貿易収支 (19:00)
【加】1月卸売売上高 (21:30)

3月20日(木)
《 日 : 春分の日 》
【独】2月生産者物価指数 (16:00)
【独】2月輸入価格 (16:00)
【スイス】2月貿易収支 (16:15)
【スイス】2月生産者・輸入価格 (17:15)
【英】2月小売売上高指数 (18:30)
【英】2月マネーサプライM4(速報値)(18:30)
【加】1月国際証券取扱高 (21:30)
【加】2月景気先行指数 (21:30)
【米】新規失業保険申請件数 (21:30)
【米】2月景気先行指数 (23:00)(21:30)
【米】3月フィラデルフィア連銀景気指数 (23:00)

3月21日(金)
《 NZ、豪、スイス、独、仏、英、加 : イースター休暇 》


■各通貨ごとの分析
・アメリカドル/円 USD/JPY
 先週ドル/円はついに100円の大台を12年ぶりに割り込み、歴史的な安値圏へ水準を切り下げてきました。11日には103円半ばへ戻す場面もありましたが、それでも急激に進行するドル安を食い止めることはできず、13日に99円台を示現、そして週明けの17日には一時95.73円まで安値を更新しました。予想外の速度で進むドル安を受けて市場は異様な雰囲気に包まれており、今後も予期せぬ逸脱した値動きに要警戒となります。ドル/円が過去最安値をつけた1995年は、1990年高値160.20円を起点とした長期下降トレンドの終末局面でした。100円を初めて割り込んだのが1994年6月で、そこから半年以上にわたって96.12-101.80円のレンジでもみ合いが続き、1995年3月に持ち合い下放れを起こすとわずか2ヶ月で79.75円まで急落しています。そして同年8月15日に96円を突破すると以後96円を割ることなく100円台を回復しました。このため96円は下値の重要なポイントとして考えられるのですが、17日の時点で96円をあっさり割り込むなど下値余地拡大懸念が増しています。目先は96円をNY引けで下回る動きに警戒が必要です。上値は101円前半までが強い戻り売りポイントになっているため、100円回復後も気の抜けない相場展開が続くと思われます。今週の予想レンジは93.00-103.00円。

・ユーロ/円 EUR/JPY
 ユーロ/円は先週対ドルでの強い動きを受けて159円をつける場面がありましたが、週末にドル/円の下落につれて155円前後まで売り込まれ、週明け17日には急激な円高を受けて1月22日安値を下回り151.77円まで年初来安値を更新しました。17日の一日だけでほぼ1週間分に匹敵する値動きが表れており、今後の荒れ相場を予感させるものとなっています。下げ足が急激であるため下値をどこまで見るか難しい局面ですが、150円を割れても一時的と見るならば、昨年8月17日につけた149.22円が一つのメドになります。ただ149円も破られるとなると、2月27日高値起点の下降チャネルが通る147.50円まで狙われる可能性も。ともかく150円は「ユーロ/円高」相場を支えてきた重要な節目であるため、波乱が予想される今週の値動きでユーロ/円が150円の水準を保つことになるか注目されます。今週の予想レンジは147.00-157.00円。

・英ポンド/円 GBP/JPY
 先週ポンド/円は2005年10月以来の200円割れとなり、今週17日には一時192円台まで下げ幅を拡大しました。昨年高値が251円台であることを考えるとすでに50円以上下落していることになり、下げ幅としては1998年のロシア金融危機以来(1998年8月240.89円→2000年9月148.15円)となっています。それらの前例をふまえると、ここまで下げてもまだ下げ余地が疑われ、しばらく下値不安がくすぶる状況が続くと見られます。一方でRSIを見ると1月以来となる30%割れとなってきました。昨年から今年始めまでのケースでは、RSIが30%以下へ落ち込んでから反発に至るまで3〜15円のオーバーシュートが確認されているため、先週200円前後で引けとなったポンド/円の下げ余地をこの例に当てはめると、下値はせいぜい185円までと考えられます。目先は190-200円のレンジから抜け出る方向に注目したいところ。今週の予想レンジは185-00-205.00円。

・オーストラリアドル/円 AUD/JPY
 先週93円割れ水準でかろうじて踏みとどまったかに見えた豪ドル/円は、週明け17日の急落で90円割れを示現するなど大荒れで始まりました。90円割れ自体が昨年8月17日以来であり、今後豪ドル/円が90円台を維持できるかどうかが重要なポイントになってくると思われます。ただ昨年8月16、17日と引けレベルでは90円を下回っていなかったため、豪ドル/円が90円を下回って引けとなる場合、いく分か下方向へオーバーシュートする可能性があることに留意したい。下値のメドとしては昨年8月17日安値85.97円が有力で、昨年高値起点の下降チャネルも86.00円に位置しているため、この水準では底堅い展開が予想されます。今週の予想レンジは86.00-94.00円。

・ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
 先週NZドル/円は下げ幅が限定的にとどまるも、週明け17日の円暴騰局面では80円を割り込むなど大幅な調整を強いられました。一時76.71円まで下落し年初来安値を更新する格好となりましたが、昨年11月11日高値起点の下降チャネル下限でちょうどサポートされており、下値は堅い印象です。今週は76.80円を下値とした中期チャネルを維持できるかがポイントになります。下値での反発を見ればチャネル中間点の82円前後まで回復余地を考えることも。ただ76.80円を大きく下回ると昨年74.25円まで試される可能性があるため、77円前後の水準では慎重な取引を心がけたい。今週の予想レンジは75.00-82.00円。

・カナダドル/円 CAD/JPY
 先週ひと際弱い地合いを示した加ドル/円は、週明けの17日時点で100円を割り込み96円前半まで下値を拡大しました。対ドルでも弱含みの推移が先月末から続いており、加ドル/円は引き続き上値の重い展開が予想されます。昨年12月27日高値を起点としたチャネル下限95.50円までまだ下げ余地を残しており、反発を見るにはもう一段の調整が必要かもしれません。また上値は17日に破ってきた昨年3月6日安値97.48円や、2月27日高値起点の短期下降チャネルの通る98.50円付近が抵抗線に変わるため、97-98円台で伸び悩む場合は戻り売りも検討したい。今週の予想レンジは95.00-103.00円。

・スイスフラン/円 CHF/JPY
 先週のスイスフラン/円は低金利通貨に買いが集まった影響で下げ幅が限定的で、99円台の高値水準を維持して引けとなりました。またドル/円・クロス円の乱高下相場が続くなか、スイスフラン/円の変動率(ボラティリティ)はほとんど変わらず、驚くほど安定した展開となっています。ただ週明けの円高を受けて98円前後へ反落する場面があり、トレンド転換の可能性が出てきました。今週は90日移動平均線や週足線が重なる98.40-60円が下値のポイントで、同水準を引けで上回れば強気の地合いが維持されると見られます。今週の予想レンジは97.50-100.00円。

-------Fin-------


■次回は3月24日(月)更新予定です


※掲載内容は情報提供を目的としており、勧誘等を目的としたものではありませんので、お取引の最終判断はお客様ご自身の責任で行うようお願い致します。

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