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[トピックス]ロシア政府、鉱物資源採掘税の軽減を検討

2008年03月26日 22:45更新 前の記事 次の記事  ロシア経済・資源・エネルギー一覧
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 ロシア財務省は、2009年からの石油関連企業に対する鉱物資源採掘税の軽減に関する提案を今週末までに政府に提出する予定である。これは、クドリン財務大臣が経済発展省の委員会で明らかにした。また、クドリン財務大臣は2010年までガス関連企業に対する鉱物資源採掘税の増税は行わない方針であると述べた。

 鉱物資源採掘税の軽減は、課税計算基準の変更によって実施される。現行の鉱物資源採掘税の非課税対象は、Urals石油価格1バレルあたり9ドルまでである。今回の提案は非課税対象を1バレルあたり15ドルまで拡大する内容となっている。現在の石油価格の水準で計算すると、石油関連企業の節約金総額は年間42億ドルになる見込みであるとSobinbankのアナリストは予測。

 以前より、石油会社に対する税金負担が軽減される可能性を示唆した情報に、市場は動揺してきた。2002年、2003年、2004年、ロシアの石油会社は石油採掘量をそれぞれ9%、11.2%、8.9%増加させてきた。一方、2005年、2006年は2.4%及び2.1%と小幅な増加となった。今後、採掘量の減少も見込まれるため、鉱物資源採掘税の軽減は適切な措置であると考えられる。

 UniCredit Atonのアナリストによると、現在石油関連企業に課されている鉱物資源採掘税はおよそ500億ドルに達している。鉱物資源採掘税が軽減されれば、負担は年間に8%減少する見通しである。また、生産効率の低い産地の開発が実施され、生産量の増加が促進されるだろう。

 OtkrytieのアナリストであるMilchakova氏は、鉱物資源採掘税の軽減が、もっとも有益に作用する企業としてスルグトネフチェガス及びルクオイルを挙げている。上記企業の収益率は石油関連企業の中で最も低く、鉱物資源採掘税の優遇を受けていない。また、同氏によると、鉱物資源採掘税が軽減されなくても、税制上、他の優遇を受けているタトネフチ及びロスネフチも、前述の企業ほどではないが、収益率を上げることができるだろうと述べている。

 鉱物資源採掘税の見直しによって、全ての石油関連企業が利益を得ることは、ある特定の企業ではなく、石油関連企業全体に対する負担の緩和を決定した政府の姿勢を示している。クドリン財務大臣は、「石油関連企業はロシアの発展に大いに貢献してきた。政府も石油関連企業に援護しなくてはならない」と述べている。

 クドリン財務大臣の言葉はまもなく現実化されるだろう。AntantaPioglobalのアナリストであるKhayrullin氏は、鉱物資源採掘税の改正によって、石油関連企業の目標株価は5-10%上昇すると予測している。

 国内企業に対する支援策は、石油事業における鉱物資源採掘税の軽減のみではない。財務省は、ガスプロムの投資計画に関連して、2010年までガス事業における鉱物資源採掘税の増税を実施しない方針を明らかにした。

 ガス事業者に対する鉱物資源採掘税は2006年から1000立方メートルあたり147ルーブルと設定されている。現在、この税金負担について、各省庁が激しい議論を戦わせている。投資家側からすると、鉱物資源採掘税の増税リスクは、ポートフォリオに入れるガス関連企業銘柄の割合を抑える要因となっていた。ガス関連企業に対する鉱物資源採掘税の増税を積極的に支持していた人物としては、Shatalov副財務大臣が挙げられる。同氏は、ロシア市場におけるガス価格の高騰を背景としたガス関連会社の収益増を公共のために利用することが望ましいとして、ガス関連企業に対する鉱物資源採掘税の大幅な増税を2010年に実施すると発言していた(400%増、735ルーブル/1000立方メートル)。Alfa-BankのアナリストであるSmit氏は、こうした規模の増税が課された場合、ガスプロムに対する評価は11%減の22ドル/株から20ドル/株になっただろうと予測している。

 一方、Shatalov副財務大臣と意見を異にしていたのは、経済発展貿易省のNabiullinaya大臣である。Nabiullinaya大臣は、ガス関連企業に対する増税の必要性はないと言明してきた。同氏は、ガス関連企業の収益増は、ガスに対する需要の増加に応え、年々難しくなっていくガス採掘を効率的に実施するための再投資に充てるべきだと主張した。結果として議論は2011年以降に持ち越されることとなった。Sobinbankのアナリストによると、増税が回避されたことは、ガスプロムのみならずノヴァテクにとってもプラスである。

 税制改革に言及したことは、ガス関連企業に対して政府が妥協したことを示している。ガス関連企業には、優遇措置のある税制が用いられてきた。それを考慮に入れて、石油関連企業に対する鉱物資源採掘税の減税が決定されたということも考えられる。Khayrullin氏は、「石油関連企業に対する減税及びガス関連企業に対する現行の税制据え置きは、政府が石油・ガス関連企業を大きな資金源とみなさなくなったことを示している。投資家は、政府のこうした姿勢を敬遠してきた(2007年末から石油・ガス関連企業のRTS指数は7%下落し、全体として16%市場)。
減税傾向が今後も続く可能性はある。現在、白油製品の輸出関税及び物品税の軽減が活発に審議されている。」と言及した。

FINAM

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