世界銀行は27日、パキスタン新政権は国内経済危機回避のための緊急策を早期に打ち出さなければならないと警告した。 世銀のプラフール・パテル南アジア担当副総裁は、高まる資源・物資および食料価格高騰や経済低迷に対応するためパキスタン政府は抜本的な対策を取る必要があるとし、「パキスタンはまだ経済危機には至っていないが、パキスタンの今後の経済見通しは決して良いものではない。パキスタンには良好な経済基盤があるが、パキスタン政府が世界経済の現状に合わせた対策を取って行かない限り、経済成長は長続きしないだろう」との声明を発表した。パテル副総裁はパキスタンでの3日間の滞在を通してパキスタン新政府高官らとの会合を終えた後、今回の声明を発表するに至った。 パキスタンの経済成長率は今年6.5%となると予測されている。しかしながらエコノミストの一部は、パキスタン経済は消費者消費支出や国外で働くパキスタン人の賃金に過剰に依存しすぎており、国内製品の輸出による経済力があまりないことを警告している。短期では政府予算の赤字懸念もなされている。これらの懸念によりパキスタン主軸通貨ルピーの下落が危惧されている。 これらの問題を受け、パキスタン新首相ギラニ氏が、食料価格の高騰、エネルギー不足などの国内問題に対する対応策について29日の初の新政権政策発表演説の際にも発表することが期待されている。 パテル副総裁は、「もしパキスタン政府による抜本的な対策が行われなければ、パキスタン経済は低迷し始めるだろう。しかし適切な対応策、各国からの支援が伴えばパキスタン経済の高成長率、貧困削減が今後も続いていくと考えられる」と述べている。