ベネズエラチャベス大統領は3日、ベネズエラセメント産業の国有化を命令した。チャベス大統領によると、ベネズエラ政府は国内で供給不足が生じる可能性があるため、原料資源の輸出を禁止すると発表した。 ベネズエラ国営放送を通じ、チャベス大統領はメキシコのセメント大手Cemex社などの外資系企業に対し公正に補償金を支払うと発表し、「我々はセメント事業を刷新する準備をしている」と述べた。チェベス大統領はベネズエラを「21世紀の社会主義国」となるように推進しており、セメント事業の国有化は短期になされる予定だと言及している。 セメント事業国有化以外にも、既にベネズエラでは通信事業、電気事業の国有化を行っている。また富裕層に新たな課税を行い、石油・天然ガス産業の国営化を押し進めている。 ベネズエラセメント市場の大部分は、これまで外資系企業からのセメント供給に依存して行われてきた。ベネズエラの主なセメント系外資企業は、メキシコCemex社、フランスLafarge社、スイスHolcim社となっている。 Holcim社はベネズエラの2件のセメント工場を運営しており、年間240万トンのセメントを生産してきた。Cemex社は3件のセメント工場を運営しており、Holcim社同様年間240万トンのセメントを生産してきた。 これまでも、チャベス大統領は高価なセメントを販売する企業に対して、国有化を行う可能性があると警告しており、昨年にはベネズエラセメント会社各社が高価で販売できるため、国内に供給するよりも海外輸出を好んで行っていることに言及し、「もしセメント会社各社がベネズエラ国内での販売を行わないのならば、我々は国有化を進める」と述べていた。 なお、国内では、国有化を推し進めることによって海外投資家の資本離れが生じ、ベネズエラ経済成長が減速するとの懸念の声も聞かれている。