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[レポート]「4月7日週の外国為替市場分析」(1)

2008年04月08日 13:47更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2008年4月7日付」より


●先週の概況●
ドル/円は強いISM受け102円台へ急騰、米雇用統計の下振れにも下落は限定的

 先週3月31日月曜日は午前から期末要因のドル買いが殺到する荒っぽい展開となるも、午後になるとアジア株安を背景にリスク回避の円買いへ反転。ただNYダウが堅調に推移したためNY時間はドル/円・クロス円とも底堅い展開に。
 週明けの東京時間はドル/円が98円後半で寄り付き、やや軟調なスタートとなりましたが、期末要因から仲値前の外貨需要で急激にドルが買い戻され一時100.17円へ急伸。クロス円もユーロ/円が157円、158円と大台を相次いで突破し158.15円の同日高値をつけ、197円前半でスタートしたポンド/円も一瞬200円をタッチするなど大幅に円安が進行。NZドル/円は早朝に発表されたNZ2月住宅建設許可の悪化を受けて78円前半へ下落していましたが、ドル/円上昇を受けて79円台へ上昇しました。しかし昼前には円売りが一服し、午後にかけて日経が下げ幅を300円以上に広げると徐々に円買いが優勢に。スイス金融大手のUBSで追加損失計上とのウワサもリスク回避を加速させ、夕方にはドル/円が99.20円まで下押しし、ユーロ/円も157円前後へ反落。またポンド/円は弱い住宅価格指数の発表もあって大きく下げ幅を拡大し、朝方の水準へ行って来いとなりました。ロンドン時間はユーロ圏3月消費者物価指数(CPI)が前年比+3.5%と強い結果を示したことから、ユーロ/円が157円後半へ若干上振れ。また加ドル/円はカナダ1月GDPの予想を上回る結果にも反応は限定的で97円をはさんでの推移が続きました。NY入りに発表された米3月シカゴ購買部協会景況指数は、市場予想と前回より大きく改善したものの、景気判断の分かれ目となる50を下回ったため、発表後はむしろドル売りが先行。しかしユーロ/ドルが1.59ドルをつけきれず急反落したため、ドル/円は100円手前まで反発しました。また原油相場が利益確定売りで急落したため、投資資金が株式に流れ込みダウが100ドル高と堅調を維持、クロス円も総じて底堅い値動きになりました。ポールソン米財務長官がFRBにすべての金融機関を監視する権限を持たせる改革案を発表するものの特に材料視されず、NY中盤以降ユーロ/円は対ドルでの急落の影響も限定的で157円台でこう着した推移。ドル/円も100円を前に上値が重く99円後半でもみ合いが続きました。

 4月1日火曜日はISM製造業景況指数の改善や金融機関の資本増強策などを受け、米景気やサブプライム問題への懸念が大きく後退、ドル/円が約2週間ぶりの102円台へ上昇しました。NYダウも上げ幅を300ドル以上に拡大し、クロス円もユーロ/円が159円をつけるなど軒並み大幅高で推移。
 朝方発表された日銀短観は注目度の高い大企業製造業業況判断および設備投資が、弱めの市場予想をさらに下回る結果に。しかし日経が反発して始まるなど影響は限定的で、ドル/円は99円後半でこう着した値動きが続きました。また豪州準備銀行(RBA)は正午過ぎに政策金利を7.25%に据え置きとしましたが、声明文でインフレ圧力が時間の経過とともに低下すると表明したことから、据え置きが長期化するとの観測が強まり、豪ドル/円が90円半ばへ1円近く急落しました。その後スイス金融大手のUBSが120億ドルもの赤字を計上する見通しが報じられると、欧州通貨を中心に大きく値崩れを起こし、ユーロ/円が157円後半から156.30円へ急落。午後から全体的に円買いムードが強まりました。一方ドル/円は対欧州通貨での上昇に後押しされ100円台に乗せ、その後もじり高で推移。ロンドン時間には欧州通貨売りも一段落し、ユーロ/円は157円台を回復し、豪ドル/円も昼過ぎ以降の下落分を取り戻す展開に。欧州株など株価が堅調に推移するなか、米3月ISM製造業景況指数は市場予想と前回分をいずれも上回る強い改善を示し、先日の強い結果となったシカゴPMIと相まって米景況感の先行き懸念を後退させたため、リスク志向の幅広い円売りが持ち込まれドル/円・クロス円が急伸。ドル/円が101円、102円と相次いで大台を突破し先月12日以来の高値102.14円を示現すると、ユーロ/円が159円台、ポンド/円が201円へ上昇し、豪ドル/円も2営業日ぶりに92円乗せとなりました。スイスUBSや米リーマン・ブラザーズなど金融大手が資金増強に動いたことが好感され、NYダウは300ドルの大幅高で推移し、NY時間はドル/円・クロス円とも堅調な値動きが継続。ドル/円は101円台へ値を下げたものの、101円後半でしっかりした推移となりました。

 2日水曜日も海外時間からクロス円を中心にリスク警戒緩和の動きが強まり、ユーロ/円が1ヶ月ぶりの高値160円へ上昇。ただ米景気後退入りを指摘したFRB議長発言を受けてダウが軟調となったため、NY時間はドル/円・クロス円とも高値圏でもみ合いとなりました。
 前日はドル/円が102円台をつけ、2円以上の円安となりましたが、東京時間は輸出勢に上値を抑えられる軟調な推移が続き、午前に101.50円まで安値を更新。また日経が前日比500円高となるなどアジア株は軒並み大幅高となるも、クロス円はユーロ/円を始めこう着した展開が続きました。ドル/円は午後に入って102円台へ戻す場面がありましたが、夕方からドルが対欧州通貨で弱含みとなり、その後は102円前後でもみ合いに。一方クロス円は海外時間以降、欧州株がまちまちで推移するなか堅調な値動きとなり、ユーロ圏2月生産者物価指数(PPI)の強い結果にもサポートされユーロ/円は159円に乗せた後もじり高基調を維持。またポンド/円も202円に乗せてから強含みの展開が続きました。NY入りに発表された米3月ADP全国雇用者数が予想外となる若干の増加を示すと、週末の米雇用統計が予想ほど悪化しないとの観測が強まり市場でドル買い・円売りが加速。米シンクタンクでFRBの利下げ余地は2.00%(4月3日現在2.25%)までとの見解が示されたこともドル買いを支援し、ドル/円は102円後半へ上げ幅を拡大し102.82円まで同日高値を更新、ユーロ/円も2月29日以来となる160円へ乗せました。ただバーナンキFRB議長が議会証言で今年上半期の米景気後退入りの可能性を示唆したことから、NYダウが寄り付きから下落し、その後も方向感の乏しい展開となったため、NY中盤以降ドル/円・クロス円とも上値追いが一巡。それでもドル/円は102円前半で底堅く推移し、ユーロ/円も160円の大台でそれぞれ高値圏を維持して引けとなりました。

 3日木曜日は海外時間からクロス円主導で円買いが強まるも、米新規失業保険申請件数が予想外の悪化を示すとドル売りが優勢に。ただクロス円はNY時間、安値から大幅反発し、夕方以降の下落分をほぼ相殺しました。
 東京時間午前は前日NY終盤の上値の重い展開を引き継ぎながらも、全体的に底堅い値動きとなり、ドル/円は102円前半で推移。ユーロ/円も対ドルでは軟調な流れが続いたものの160円台を維持。午後になると日経の200円高を受けて円売りが強まりドル/円が102.50円を越えて102.93円まで同日高値を更新。クロス円も大幅に上値を拡大しユーロ/円が一時161円台をつけた他、豪ドル/円が3月14日以来の94円台へ上昇しました。しかし欧州勢参入後、クロス円を中心に大きな売りが持ち込まれ、ユーロ/円はユーロ圏3月小売売上高などが弱い結果となったこともあって高値から大幅反落、160円を割った後NY入りに159.28円まで安値を更新。またポンド/円も英3月サービス業PMIの下振れを受け、204円半ばから一時202円台まで急落し、豪ドル/円も92円後半へ1円以上下落しました。そのなかでドル/円はクロス円が下落するなか、対円以外でのドル買いに支えられ、102円後半の水準を保っていましたが、NY入りに発表された米新規失業保険申請件数が40万件を超す大幅な悪化を示すと102円手前へ急反落。その後米3月ISM非製造業景況指数の強い結果を受けて102.60円台へ切り返すも、ユーロなど他の通貨でもドル売りが加速し、ドル/円は102円前半で上値の重い展開に。一方リスク警戒緩和の流れで円が引き続き売られたため、クロス円はNY時間強い反発を示し、ユーロ/円が160円台を回復。豪ドル/円も93円割れ水準から再び94円をうかがう展開に。前日に続いてバーナンキFRB議長の議会証言が行われたものの目新しい発言はなく、米メリルリンチが新たな資金増強の必要はないとの見解を好感してNYダウは小幅高で推移。NY中盤以降ドル/円は102円前半でもみ合いとなり、クロス円も上昇が一服すると落ち着いた値動きに。ただ加ドル/円は対ドルでの急伸を受けて上値追いが続き、3月14日以来の102円をタッチする場面がありました。

 週末4日金曜日は米3月雇用統計が予想外の悪化を示し、今月FOMCでの大幅利下げ観測が強まり市場でドル売りが加速。ドル/円が2日ぶりに102円を割り込み、クロス円も欧州通貨や加ドル/円を中心に大幅下落しました。ただ市場の利下げ期待に支えられNYダウが小幅安にとどまると、ドル/円は101円半ばで引けとなり底割れを回避しました。
 東京時間は米雇用統計を控えて市場では様子見ムードが強く全体的に小動きでしたが、豪ドル/円は朝方スティーブンス豪州準備銀行(RBA)総裁が、今後利上げを行わないとは約束できないと述べたことや、今年第1四半期のインフレ率は4%近くの高水準になると発言したことを受け、93円後半へ上昇。しかしその後に発表された豪2月小売売上高が前月比マイナスとなったため、それまでの上げ幅を相殺し93円前半へ反落しました。一方ドル/円は正午ごろまで輸出勢の売りをこなしながらじり高推移が続き102.67円まで同日高値を更新。またユーロ/円も160円後半へ堅調に推移、日経が週末の利益確定売りで軟調に終わったことを受け夕方に一時小緩む場面があったものの、欧州勢がイベント前にドル売り・ユーロ買いで入ると前日高値水準の161円前後へ上昇、豪ドル/円もまた強含みが続き前日に続いて94円台をつける場面がありました。またカナダ失業率・新規雇用者数とも市場予想より弱い結果となりましたが加ドル/円の下落は限定的でした。そしてドル/円102.50円近辺で迎えたNY入り、注目された米3月非農業部門雇用者数(NFP)は3ヶ月連続で8.0万人の減少となり、市場予想の5.0万と前回の7.3万(下方修正値)より弱い結果に。NFPの下振れを受けて米景気への失望感から市場でドル売りが殺到し、ドル/円は102円を割って101.58円まで急落。しかし米雇用情勢の悪化をある程度織り込んでいたい向きから下値で猛烈に買い上げられ、一時102.60円へ急反発しました。クロス円もドル買い戻しを受けて発表前の水準へ行って来いとなるものの、買い戻しが一巡すると以降は再びドル売りが優勢となり、ドル/円が安値を101.44円まで更新。ユーロ/円も160円を割り込み、NFP発表前に205円をタッチしていたポンド/円も202円台へ大幅反落しました。その後ダウがFOMCでの大幅利下げ観測を支えに前日比プラス圏へ戻したことから、NY中盤ドル/円が102円台を回復する場面があったものの、金融保証会社(モノライン)大手のMBIAの格下げ報道を受けてダウが下げに転じると再び下値を探る動きとなり、ユーロ/円がNY序盤の安値を更新して159.60円を示現するなど、引けにかけてドル/円・クロス円とも軟調な流れに。結局ドル/円は前週終値比2.40円高の101.58円で取引を終了しました。

なお他の通貨の先週終値は

ユーロ/円159.80円(前週比3.05円高)
ポンド/円202.41円(前週比4.70円高)
豪ドル/円93.61円(前週比2.63円高)
NZドル/円80.09円(前週比1.12円高)
加ドル/円100.61円(前週比3.54円高)
スイスフラン/円100.96円(前週比1.27円高)となっています。



●先週の主な要人発言●

3月31日(月)
キング・イングランド銀行(BOE)総裁
「インフレ上昇は一時的」
「インフレ率が3%へ加速すると予想」

4月1日(火)
豪州準備銀行(RBA)議事録
「政策金利は当面のあいだ適切」
「インフレは時間の経過とともに低下」
「短期的にはインフレは高止まりする見通し」

4月2日(水)
バーナンキFRB議長
「米経済は上半期においてわずかに後退する可能性がある」
「ベア・スターンズの破綻は市場に混乱を招くリスクがあった」
「金融・財政刺激策が下半期には成長回復を促す」
「ベア・スターンズのようなことがくり返されるとは想像していない」

4月3日(木)
バーナンキFRB議長
「利下げによる効果はまだ完全に現れていない」
「景気減速に対処するための利下げは適切」

4月4日(金)
イエレン・サンフランシスコ連銀総裁
「米国の実質金利はゼロか、ゼロを若干下回る水準に」

スティーブンス豪州準備銀行(RBA)総裁
「現在の金利は高水準、将来的に低下の可能性」
「ただ再び利上げしないとは約束できない」

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