マイクロソフトの販売するウインドウズOSは世界でもっとも広範囲の人々に利用されているが、昨年1月にウインドウズの新OS「ビスタ」が販売されたものの、未だ「XP」OSを利用しているウインドウズユーザーは多い。マイクロソフト側はビスタ販売開始に伴い、「XP」OSを今年6月をもって店頭販売を中止する計画であるが、「XP」ユーザーからこれに対する反対の声が高まっている。 マイクロソフト側はウインドウズユーザーに「XP」から「ビスタ」に切り替えるように勧めているが、ハードウェア要求などの問題で切り替えられないユーザーも多い。そのような「XP」ユーザーにとって店頭からXP搭載PCが消え去り、XPの技術サポート期限が近づくことが、小さな混乱を招くおそれが懸念されている。 これに伴いテクノロジージャーナリストのGalen Gruman氏は、「『XP』は6月30日をもって店頭から消え去る。その後『XP』ユーザーはどうすればよいのか?もし何もしなければ、『XP』は使えなくなってしまう」と懸念を示し、「Save XP」と題したインターネットによる署名活動を行っている。既に10万人から署名がなされ、数千もの支援のコメントがなされているという。サイトのコメントでは、多くのXPユーザーからマイクロソフトが2010年に販売予定している次期OSを販売するまで『XP』を販売し続けて欲しいという要望が書かれている。他にも「ウインドウズ」からアップルOSやLinuxOSに切り替えると警告するコメントも書かれている。 マイクロソフトは既に『XP』の店頭販売期限を延期しているが、再度の延期については発表されていない。マイクロソフト側はGruman氏との話し合いに応じるのを拒否しているが、このような要望があることは認識しており、声明文で「顧客の必要に応じたフィードバックには今後も応じて行く」と述べている。Gruman氏は今後もマイクロソフトとの交渉の機会を模索していくとし、「もしマイクロソフトがXP販売を継続しなければ、多くの『XP』ユーザーが選択の余地のない状況に追いやられる」と述べている。 米調査会社IDCによると、今年ウインドウズOS搭載PCを新規購入した個人ユーザーの94%は「ビスタ」OSがインストールされたものを購入しているという。一方、法人購入では75%が「ビスタ」OS搭載のPCを購入しているという。法人で新規PCを導入する際には、これまで「Windows2000」や「XP」で起動していたアプリケーションが「ビスタ」では起動しないことなどがあるため、あえて前バージョンのWindowsPCを購入することもあるという。 IDCアナリストのAL Gillen氏は、本年末の時点でもまだ60%のウインドウズユーザーが「XP」を使用、法人においては70%が「XP」を使用しているだろうと予測している。マイクロソフトは「XP」のサポートサービスを来年4月で終了する計画であるが、必要最小限のサポートに関しては2014年4月まで継続して提供していく予定であるという。