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[コラム]「民間人日銀総裁の選択肢」 ―好機を逃したのは残念―

2008年04月16日 17:10更新 前の記事 次の記事  コラム・行政一覧
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出展:三菱UFJリサーチ&コンサルティングホームページ(http://www.murc.jp/index.php)「真野輝彦客員研究理事コラム 2008年4月11日付」より

 3月19日の福井総裁の任期満了以来空席になっていた総裁問題は、白川副総裁の昇格で終焉した。この間の感想を3つ述べたい。

 第一は、国際的な信用低下問題である。総裁空席による日銀の対外信用問題に影響があったことは言うまでもない。しかし昨日の決定会合が副総裁の司会で無事終了したように、日銀機能に大きな穴があいたわけではない。そのための副総裁である。真の問題は、激動する世界情勢の中で、日本の政治が重要課題を迅速に決定できないことを世界中に示し、日本の信用を低下させたことである。与野党の反省を促がしたい。

 第二は、福田総理の三度にわたる提案である。いずれも日銀と財務省出身者の組み合わせが繰り返された。一度目はともかく三回とも同じ枠内の提案であったことは、ねじれ国会を乗り切る知恵のなさを暴露した。民間人の選択肢を加えれば、民主党に反対の理由を見つけることも難しく、総裁空席は避けられた筈である。

 民主党側にも問題がある。反対が財政・金融分離、天下り反対と後だしの理由付けをしながら政局優先が目立ち、選挙民にポジティブな役割を示すことなく、日本の国際信用低下に一役買ったことである。

 第三は、民間の経済団体が空白を避ける要望に終始し自ら候補を挙げることなく、民間人出身の総裁実現の好機を逸してしまったことである。経済環境が激変する中で、民と官のバランスが必要な時代である。それともそれほど民間に適格者が払底しているのであろうか、残念なことである。


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真野 輝彦(まの てるひこ)
三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株) 客員研究理事
   
  1956年 東京銀行入行。
  フランクフルト支店為替課長、本店為替部次長、スイス東京銀行総支配人、
  丸の内支店副支店長、調査部長を歴任。
  1985年東京銀行取締役、1987年東京銀行参与。
  1996年合併に伴ない、東京三菱銀行参与。
  1999年より現職
   
  日本商工会議所・東京商工会議所 政策委員会委員
  国策研究会 評議委員会議長
  日本国際フォーラム 政策委員
  読売国際経済懇話会 特別会員
  International Club of Bank Economists会員
  国際通貨研究所 評議員
  聖学院大学・大学院 教授
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