米半導体製造大手のテキサス・インスツルメンツ(TI)は21日、1−3月期(同社第1四半期)収益発表を行った。同社第1四半期純利益は6億6,200万ドル、一株利益49セントとなり、前年同期の5億1,600万ドル、一株利益35セントから28%の増益となった。税引き後の一株利益は43セントとなり、これはトムソン・ファイナンシャルアナリストらによる予測値とほぼ一致した。売上高は前年同期比3%増の32億7千万ドルとなり、アナリスト予測値の32億8千万ドルをわずかに下回った。 TIは第1四半期に高精度アナログICの力強い売上が増益につながったという。アナログICはデジカメ、デジタル音楽プレーヤなどに多岐に使用されており、TIの全売上高の4割を占めている。携帯電話に使用されるデジタル信号処理を行うDSPの売上高は3%減少を示した。ワイヤレスデバイス向け半導体売上高は前四半期比で18%減となり、例年の前四半期比減少率5%をはるかに上回る減少率となった。 同社バイスプレジデントのRon Slaymaker氏は、記者会見で「製造工場での生産量を減産させた。今後数四半期間は在庫も減少する見込みである」と述べた。そのため4−6月期については同社会長兼CEOのRichard K.Templeton氏が「昨今の米経済の不透明性から考えて、第2四半期の見通しには慎重になっている」と述べた。第2四半期一株利益についてはアナリスト予測値は一株利益48セントであるが、同社は42セントから48セントとなるとし、控えめの予測値を提示した。第2四半期売上高は32億4千万ドルから35億ドルの間となるという。アナリスト予測値は34億4千万ドルとなっている。 TIの主要顧客はノキアやソニーエリクソンなどの携帯電話製造会社となっているが、これらの業者が昨年から材料供給先としてTI以外の選択肢も取り入れるようになってきた。先月にはTIが同社の主要顧客に対する売上が減少することを理由に第1四半期収益予測値を引き下げていた。 21日の通常取引でTI株価は99セント(3.3%)上昇して30.59ドルとなったが、収益発表後の時間外取引で69セント(2.3%)下落を示した。