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[レポート]「4月21日週の外国為替市場分析」(2)

2008年04月22日 13:10更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2008年4月21日付」より

●今週のポイント●
■ファンダメンタルズ

リスク志向の株高・円安継続なら米指標への反応は限定的か

 先週のメリルリンチやシティグループを始めとする米大手銀行決算は、総じて内容的によくはなかったものの、市場にサプライズを与えるほどの悪化が見られなかったため、かえって信用収縮問題が峠を越したとの見方が市場で広がり、週末にかけて大幅に株高・円安が進行しました。また市場のリスク許容度改善を受けて、月末に迫ったFOMCでの大幅利下げ観測が後退し米国債利回りが急伸したこともドルをサポートし、ドル/円は週末に2月29日以来の104円台を示現、クロス円もユーロ/円が164円台へ急伸するなど軒並み大幅高で取引を終えました。市場では円売りキャリートレード再開の思惑が台頭しつつあり、悪材料が払拭されたことへの安心感から引き続き強気の地合いが見込まれます。ただ先週のドル急騰で相場の変動率が上昇しているため、短期筋主導の値動きになりやすく、当面は上下に荒っぽい展開に注意が必要でしょう。

 先週の弱い米住宅指標に対する市場の反応は概ね鈍く、米指標の悪化がすでに市場で織り込み済みであることを示唆しました。一方米インフレ指標に関しては大幅な上振れとなった生産者物価指数(PPI)に対して、消費者物価指数(CPI)は市場の予測通りの伸びにとどまり、急激なインフレ上昇に対する市場の警戒感を強めるまでには至っていません。今週は米中古住宅販売件数などの住宅指標の他、GDPの構成要素である米耐久財受注などが注目されます。しかしFOMCや米第1四半期GDP速報値などの大型イベントを来週に控えて、今週は市場参加者にとって動きのとりにくい展開が予想され、また足元リスク志向の株高・円安がテーマになっている現状では、米景気およびインフレ動向がよほどの悪化を示さないかぎり、米指標への市場の反応は限定的なものになりそうです。

 その他で注目される指標は、ユーロ圏では24日の独4月Ifo景況指数があります。予想外の悪化を示した独ZEW景況指数を受けてIfo指数の下振れが懸念されており、また発表前は指標悪化の思惑からユーロ売りが先行するケースも考えられるためユーロ動向に注意したいところ。英国ではイングランド銀行(BOE)議事録の公表結果に注目で、今月0.25%利下げを決定した際の利下げ投票メンバーの数によって、BOEの追加利下げ観測を左右することになりそうです。仮に前回の利下げが全会一致で決定された場合、早期利下げ観測が浮上しポンド売りが加速する可能性も。またBOEは今週21日、銀行の所有する住宅担保証券を、英国債と交換する案を提出しました。しかし市場の予測内の内容で、それ自体革新性に乏しかったことや、施策そのものの効果を疑問視する見方が強まり発表後市場でポンド売りが加速する展開となっています。

 今週ニュージーランドとカナダでは政策金利発表が予定されています。NZ準備銀行(RBNZ)は足元の強いインフレ動向を背景に政策金利を据え置く見通しです。ただ声明文で経済のぜい弱性に言及するなど、ハト派的な見解が示された場合、市場がNZドル売りで反応するリスクがあるので注意が必要です。またカナダ銀行(BOC)は米国に追随して0.50%の大幅利下げに踏み切る公算が高く、市場が素直に加ドル売りで反応すると見られます。豪州では年に4度発表の四半期消費者物価指数(CPI)が主要な材料になります。市場予想は強気で前期比+1.0%と前回の+0.9%を上回る内容になっており、豪州国内の堅調な消費動向、雇用情勢などを反映してインフレの上振れを示す場合、豪州準備銀行(RBA)の利上げ観測に支援された豪ドル買いが加速するかもしれません。その反面CPIが市場の想定内に終わった場合、失望売りで急落する余地もあるため指標発表前後は豪ドル/円の動向に警戒したい。


■主要な経済指標とイベント

4月21日(月)
【英】4月ライトムーブ住宅価格 (08:01)
【豪】第1四半期生産者物価指数 (10:30)
【日】2月景気動向指数(確報値)(14:00)
【スイス】3月生産者・輸入価格 (16:15)
【加】2月国際証券取扱高 (21:30)

4月22日(火)
【スイス】3月貿易収支 (15:15)
【加】BOC政策金利 (22:00)
【米】3月中古住宅販売件数 (23:00)
【米】4月リッチモンド連銀製造業指数 (23:00)

4月23日(水)
【日】3月貿易収支(通関ベース)(08:50)
【豪】第1四半期消費者物価指数 (10:30)
【英】BOE議事録 (17:30)
【欧】2月製造業受注 (18:00)
【加】2月小売売上高 (21:30)

4月24日(木)
【NZ】RBNZ政策金利 (06:00)
【独】4月Ifo景況指数 (17:00)
【欧】2月経常収支 (17:00)
【英】3月小売売上高指数 (17:30)
【米】新規失業保険申請件数 (21:30)
【米】3月耐久財受注 (21:30)
【米】3月新築住宅販売件数 (23:00)

4月25日(金)
《 NZ、豪 : アンザックデー 》
【日】3月全国消費者物価指数 (08:30)
【欧】3月マネーサプライM3 (17:00)
【英】第1四半期GDP(速報値)(17:30)
【米】3月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)(23:00)


■各通貨ごとの分析
アメリカドル/円 USD/JPY
 ドル/円は先週末18日に103円・104円と大台を相次いで突破し、一時104.64円まで高値を更新するなど力強い上昇相場となりました。昨年12月27日高値を起点とする中期下降トレンドや、114.65円→95.73円の38.2%戻しを先週末の時点で上抜けし、RSIにもまだ過熱感が見られないことから、目先は節目の大台105円を目指した上値追いの展開が予想されます。ただ105円を越えても週後半にかけて105円前半へ下降してくる90日移動平均線や、半値戻し水準の105.20円が上値抵抗線になり、大台に乗せきれないと達成感などから調整を受けやすくなるので注意が必要です。下値では先週18日まで強い上値抵抗となった103.00円が支持線になり、短期的な強気相場を支えると見られますが、ここが破られると21日移動平均線の通る101円後半まで下落余地が出る可能性も。3月17日安値起点の上昇トレンドは週前半101円後半を、週後半から102円前半を通る見込みで、102円前後では底堅い展開になりそうです。今週の予想レンジは101.50-106.50円。

ユーロ/円 USD/JPY
 ユーロ/円も先週は強気一色の展開が続き、5日続伸して164.66円まで年初来高値を更新しました。今年に入って上値を抑えてきた161-162円ゾーンを明確に突破してきたため、引き続き強気が維持されると思われますが、RSIが70%近辺まで上昇するなど相場がかなり過熱気味になっているため、目先は調整的な下落に注意が必要です。また先週末一気に164円台へ上昇したため、値を飛ばしてきた162円前半から164円までのサポートが弱く、17日高値163.23円が破られると下押しが強まるかもしれません。上値はやはり165円の大台が重要な抵抗線で、165円を突破できれば昨年高値から引かれた下降トレンドの165.80円や、昨年12月27日高値166.64円まで上昇余地が広がります。今週の予想レンジは161.50-166.50円。

英ポンド/円 USD/JPY
 先週ポンド/円は198.05円の安値から10円以上反発し、一時は209円に迫る場面がありました。また昨年11月1日から続く下降トレンドを上抜けしたことから、下落相場の一巡感が台頭しており引き続き上値を探る展開が想定されます。上値は再び先週高値208.97円を目指す形になりますが、3月17日安値起点のチャネル上限が208円台に、90日移動平均線が209円前後を通り、208-209円台では頭が重い印象。ただ210円を突破してくると昨年12月高値→3月17日安値半値押しの211.40円がターゲットとなり、また中期的に1月下旬から1ヶ月あまり上値を抑えた214.00円を試す流れになるでしょう。一方下値は節目の205円が心理的に強い支持線となりますが、荒っぽい値動きが続いているため、21日移動平均線の通る202円付近までオーバーシュートする可能性にも留意したい。今週の予想レンジは203.00-211.00円。

オーストラリアドル/円 USD/JPY
 先週95円を明確に突破した豪ドル/円は、100円を視野に入れた相場展開へと移行してきました。昨年10月31日高値を起点とした中期下降トレンドが通る97円前半が今週の重要ポイントで、先週ちょうど頭を抑えられていることから、今後同トレンドを引け時点で上回ってくれば一段の上値追いとなる可能性も。上値は2月下旬の急落前の高値100.48円がターゲットになりますが、100円前後は昨年11月から非常に強い抵抗線として意識されているため、この水準では急反落するリスクを常に念頭に置いておく必要があります。下値は先週越えてきた95円が心理的な支持線となり、21日移動平均線も週後半に95円前後へ上昇してくるため、この水準では底堅さを増すと見られます。今週の予想レンジは93.50-100.50円。

ニュージーランドドル/円 USD/JPY
 NZドル/円もまた先週は2円近い大幅続伸となりましたが、豪ドル/円に比べ伸びは限定的でした。チャート上では3月17日安値を基準とする短期チャネル内の推移が継続中で、目先はチャネル上限の83.20-50円を上方ブレイクする動きに注目したい。しかし83円台には90日移動平均線(83.00円)や26週線(83.50円)など主要抵抗線が並ぶため一気に突破するには相当な勢いが必要になります。ただ83円を明確に上抜けると、85円の大台や、11月高値起点の中期チャネルの上限86.70円を目指す展開も想定されます。一方下値は80円後半に21日移動平均線が通り、ここが破られると80円の心理的な節目が次に試されますが、79円後半が短期チャネル下限にあたり強いサポートになります。今週の予想レンジは78.50-84.50円。

カナダドル/円 USD/JPY
 加ドル/円は前週比4.62円高と、昨年9月10日週の4.35円高を上回る非常に強い伸びを示しました。また昨年11月7日高値125.53円を起点とする中期下降トレンドを18日に上抜けし、下落相場に底打ち感が出て生きています。足元では先月下旬以来緩やかな上昇相場が継続中で、3月17日安値を基準としたチャネルは99.00-104.00円のレンジを形成しており、当面は同チャネル内で方向感を探る展開となりそうです。上値は先週頭を抑えた昨年12月27日高値→3月20日安値の38.2%戻しにあたる103.80円が目先の抵抗線になります。ここを突破すると節目の105円がターゲットになりますが、先月初めに大きく割ってからその後95円台へ下落が加速した経緯があるため、戻り売りポイントとして強く意識される可能性があります。また90日移動平均線も105円前後に差しかかり上値の重い展開になりそうです。一方下値は週後半に101円前半へ上昇する21日移動平均線が目先の支持線となり、100円を割ってもチャネル下限となる98.50-99.20円で支えられるならば短期上昇トレンドが維持される公算が高くなります。今週の予想レンジは98.50-105.50円。

スイスフラン/円 USD/JPY
 先週スイスフラン/円は昨年高値を突破して102円台を示現、年初来高値を102.21円まで更新し堅調な地合いを維持しました。上値追いが続く場合、ボリンジャー上限と1月22日安値を基準とした上昇チャネルの上限が重なる102.50円がまずターゲットになります。ただ1991年以来の高値圏での推移が続いているため高値警戒感や利益確定売りによる急落には十分注意したいところ。下値は21日移動平均線の通る101円前後から100.70円辺りが強いサポートになっており、同水準を大きく下回らないかぎりは強気相場が続く見込みです。今週の予想レンジは100.50-103.00円。

-------Fin-------


■次回は4月28日(月)更新予定です


※掲載内容は情報提供を目的としており、勧誘等を目的としたものではありませんので、お取引の最終判断はお客様ご自身の責任で行うようお願い致します。

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