[FINAMレポート28日付]露ルサール、ノリリスク・ニッケルの株式25%を取得
ロシアのアルミ大手ルサールが、非鉄大手ノリリスク・ニッケルにおけるプロホロフ氏の保有分(25%+1株)購入取引を終了した。ノリリスク・ニッケルの主要株主プロホロフ氏およびポターニン氏は同社資産の分割に長期間を要していた。従って、購入取引完了に関する同ニュースは重要な意味合いを持つ。短期的には、ノリリスク・ニッケル株価にマイナスの影響が出ると予測される。一方、長期的には、同社との合併を希望する企業の主要株主(デリパスカ氏、ウスマノフ氏)、およびポターニン氏(同社主要株主の1人)の動向が同社株を左右する最大の要素となる見込み。ここで、焦点となるのは、資産合併の構造であるだろう。
2008年4月24日、ルサールが、ノリリスク・ニッケル(GMKN)におけるオネクシム・グループ(注訳:プロホロフ氏が所有)の保有分(25%+1株)をルサールの14%株式および現金(金額は公表されていないが、およそ70億ドルとされている)で購入したことが明らかとなった。同取引は、ノリリスク・ニッケルの主要株主プロホロフ氏およびポターニン氏が同社資産を分割する過程における重要な出来事である。
また、同取引が成立した結果、ノリリスク・ニッケルには、合併の候補企業として、Metalloinvest(同社はノリリスク・ニッケルのブロック株を保有)の他に、ルサールいう選択肢が出てきた。
取引の結果、プロホロフ氏は、ルサール株の保有率を14%まで拡大させた。また、未確認ではあるが、現金による取引額が、当初の56億ドルから73億ドルへ引き上げられたとの情報が入っている。
その他、ルサールは、ノリリスク・ニッケル役員候補者にベクセルベルグ氏、デリパスカ氏、ブリギン氏およびベルト氏(社外取締役)を推薦する権利を得た。プロホロフ氏はルサール持分の売却権を確保した。取引成立後、同氏の持分は、ルサール貸借対照表には繰延負債として計上されなくなり、その金額は、56億ドルから73億ドルに拡大した。現在、ルサール株の保有比率は、デリパスカ氏が56.76%、プロホロフ氏が14%、Glencoreが10.32%、Sualの元株主が18.92%となっている。
短期的には、同取引はノリリスク・ニッケル株の株価にマイナスの影響を及ぼすとFINAMは予測している。なぜなら、ノリリスク・ニッケルの企業価値はルサールの水準を僅かに上回るため。つまり、ノリリスク・ニッケルの企業価値は、およそ550億-600億ドルで、ルサールは、およそ450億-500億ドルである。現在の評価に基づき両社の合併が実施されれば、ノリリスク・ニッケル株主は本来の配当金を得られない恐れがある。なぜなら、ルサールの企業価値が過大評価されているためである。FINAMの評価による、同社の適正企業価値は400億ドル程度である。
長期的には、ノリリスク・ニッケルと合併する資産の構成が、同社のファンダメンタル価値に影響するだろう。従って、ノリリスク・ニッケルとルサールの主要株主ポターニン氏、デリパスカ氏、およびウスマノフ氏の動向が鍵になるといえる。
現在、ノリリスク・ニッケル株のFINAMによる適正価格は、現市場価格を12%上回る309ドル/株。
評価は、「中立」。

※この記事は、日本初のロシア株 取扱証券会社であるARUJI GATE証券株式会社の提供です。 日本で実際にロシア株の売買ができるほか、ロシアおよびロシア株に関する詳細な情報を発信しています。URL: http://www.arujigate.co.jp/
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