[FINAMレポート1日付]ズベルバンク(SBER)、2007年決算(国際会計基準)を発表
ロシアの銀行最大手ズベルバンクは、2007年決算(国際会計基準)を発表した。純利益は28.6%増の1065億ルーブル(約4,670億円)となった。総資産は、42.2%増のおよそ5兆ルーブル(約22兆円)に達した。同決算の指標はFINAMの予測と一致しているが、貸付は予想外の高い伸び率(50%以上)を見せた。その一方、営業経費も大幅に増加した。FINAMは、今回発表された財務指標は市場が予想したものであるため、同行株価への影響は限定的であると考える。
4月29日、ズベルバンクは2007年決算(国際会計基準)を発表した。純利益は、28.6%増の1065億ルーブルとなった。総資産は、42.2%増の49288億ルーブルまで伸びた。貸付額は、50%以上増加し、およそ4兆ルーブルに達した。また、同決算期における自己資本は、2倍以上増の6372億ルーブルとなった。
ズベルバンクの主要財務指標(単位:10億ルーブル)
指標 2007年 2007年予測 偏差 2006年 変化率
総資産 4 928,8 4 727,7 4,3% 3 466,7 42,2%
貸付 3 921,5 3 389,2 15,7% 2 537,5 54,5%
自己資本 637,2 633,6 0,6% 308,5 106,5%
利子収入 428,7 420,1 2,1% 317,6 35,0%
金利支払い 175,9 172,3 2,1% 122 4 4,2%
純利子収入 252,8 247,8 2,0% 195,6 29,2%
営業利益 335,5 315,6 6,3% 254,2 32,0%
営業経費 195,8 177,0 10,6% 145,1 34,9%
純利益 106,5 105,4 1,1% 82,8 28,6%
ROAE 22,5% 22,4% - 30,7% -
ROAA 2,5% 2,6% - 2,8% -
純利鞘 6,22% 6,26% - 6,81% -
収入対支出 53,1% 49,1% - 51,6% -
出典:同社の資料、FINAMによる計算
同決算の指標はFINAMの予測と一致しているが、貸付はFINAMの予想を大幅に上回る高い伸び率(54.5%)を示した。また、同行は、調達した資金を効率よく運用したことを指摘したい。この他、住宅貸付は、88%の増加となった。しかし、この高い増加率は、当初の貸付が低水準であったことによるものであり、今後、住宅貸付の伸び率は漸次低下していくと考えられる。
同行業績の中で不調であったのは、低い伸び率(22%増)を示した個人向け貸付であった(個人貸付市場全体の伸び率は、57%増)。また、営業経費が大きな伸びを示し(36%増)、その結果、収入に対する支出は、53.1%まで上昇した。同行経営陣は、2008年も、営業経費が抑制されることはないとしている。
投資ファンド有価証券の販売による不定期収入は、194億ルーブルに達したが、有価証券ポートフォリオの下方修正のため、実際より低い水準に止まったものの、2007年における不定期収入の割合は2006年の8.8%から10.3%まで拡大した。
今回発表された財務指標は市場予測範囲内であるため、同行株価への影響はないだろう。財務指標の中には不調なものもあるが、ファンダメンタルから判断すれば、同行の成長率は高いといえる。今後、事業を拡大させるためには、同行は顧客のみならず投資家を重視する姿勢をとるべきである。
ズベルバンク普通株に対するFINAMの目標価格は、5.19ドル/株(2008年末時点)。優先株は、3.38ドル/株。

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