ニューヨーク商業取引所(NYMEX)における原油先物相場は5日、弱いドルと海外からの原油供給不足が懸念され、米国産WTI原油先物(6月限)が史上最高値となる1バレル120.36ドルを記録した。終値は前週末比3.65ドル高の1バレル119.97ドルで、終値ベースの最高値も更新された。ガソリン価格の高騰やそれに伴う多商品価格の上昇により、個人消費の縮小が懸念される。 原油相場は5日午前、初めて1バレル120ドル台に到達し、120.21ドルとなった。その後いったん値を戻し、午後に再び上昇した。 ほぼ毎年、原油価格は5月や6月初に高値をつけ、その後、年末に向かい下降していく。しかし原油価格が1バレル120ドルの大台に乗り、いまだ価格上昇の勢いが衰えない今、従来どおりに価格変動が進むか定かではない。 原油先物価格は、一年前の1バレル62ドルから約2倍となった。様々な原因が原油価格高騰をもたらした。米連邦準備理事会(FRB)が昨年から行っている、度重なる利率引き下げによって、ドル安が進んだ。これにより、特に海外投資家からの買いが入りやすくなった。 また、イラク、ナイジェリア、イランからの原油供給停止や供給不足への懸念も、原油価格を引き上げた。イラクでは、クルド人反政府組織が2日、米国に対する警告のため、集団自殺攻撃を行うと発表した。トルコが同組織のメンバーを爆撃した後に、米国がトルコと友好関係を結んだためである。またナイジェリアでは、英蘭石油大手のロイヤル・ダッチ・シェル(Royal Dutch Shell PLC)の原油精製所が攻撃され、原油が流出したという。イランでは、最高指導者のハーネメイ氏が、国際的圧力には屈服せず、イランでの核開発をあきらめるつもりはないと述べるなど、政治的緊張感が高まっている。