8日のロシア市場、大幅続伸 石油輸出税の減税期待で
ロシア株式市場は大幅続伸 プーチン氏の景気拡大策を好感
8日のロシア株式市場は大幅続伸した。前日の米国市場の大幅下落とそれに追随した欧州市場を尻目に寄付き直後からほぼ一本調子で上昇し、そのまま高値引けとなった。プーチン氏が下院での首相承認を前に演説を行い、その中で財政支出による景気拡大を提唱したことを好感した。中でもガスプロム(GAZP)は前日比6%近い上昇となって、米GEや中国のチャイナ・モバイルを抜いて時価総額世界第3位に躍進した。メドベージェフ新大統領が在任した6年間で同社株の時価総額は約32倍の8兆2793億ルーブル(約36兆482億円)となった計算だ。もっとも会社側は2014年までに時価総額を1兆ドル(約103兆7500億円)とする目標を掲げている。
演説の中で最も注目を集めたのは石油生産を向上させるため石油関連税を引下げる、とした部分。中でも石油輸出税の減税に言及したことだ。3月に財務省が同様の提案を行っているが、その際には石油掘削減税だけで輸出減税は含まれていなかった。今回新首相が明言したことで実現性と大胆な減税への期待が一気に高まり、石油関連株は軒並み4〜6%超の大幅上昇となった。
ロシアの石油関連企業の中で注目を集めているのは民間では生産量でロシア第1位のルクオイル(LKOH)。生産量こそ1位の座を国営のロスネフチ(ROSN)に明け渡しているが、確認済み埋蔵量ではエクソン・モービルに次いで世界でも第2位。石油減税の裏には税負担で新規油田の開発が進んでいないことがあるが、開発余地が最も高いと見られるのが同社だ。もちろん原油価格動向が市場関係者による年初の想定レベルを数十%上回って推移していることが石油関連株にとって最大の買い材料となっていることは間違いない。ただルクオイルを含めロシアの石油関連銘柄が2006年の上場来高値を抜けていない最大の原因は価格上昇分の80%を超えるといわれる税負担だ。今回の新首相の提案により、ロシア石油企業にとってまたとない好材料が揃ったこととなる。
ルクオイル(LKOH)
8日終値 2382.35ルーブル (前日比 6.40%高)
取引単位 1株 (約 10,373円)
米国株は反発、小売店の売上高が市場予想を上回る
NY株式市場は、反発。小売チェーンの4月の売上高が市場予想を上回り、ディスカウント・チェーン株が上昇した。原油価格が連日で史上最高値を更新する中、個人消費への懸念はぬぐいがたく、小売株は全般に売られた。ただ、価格に敏感となった消費者はディスカウント・チェーンで買い物をする傾向がより顕著となり、最大手ウォルマートは前年比3.2%と会社予想の上限(3%)をも上回ったことで株価は3年ぶりの高値となった。また会員制ディスカウント・ストアのコストコにいたっては8%も伸びた。一方、商品市場が再び上昇基調となったことで商品関連株も高い。ダウ工業株平均は前日比0.41%高の12866.78で取引を終えた。
債券市場では、30年債の入札が順調であったことや、社債発行に伴うヘッジ売りの買い戻しで上昇、金利は低下した。
為替市場では、欧州中央銀行(ECB)の政策委員会での決定前は景気減速を懸念する声明となる、との観測からドルが買われた。しかしECB、イングランド銀行ともに政策金利を据え置き、インフレへの警戒姿勢を見せたことで、その後はドルが売り戻された。株式市場取引終了後に米保険大手AIGが8000億円を超える損失を発表し、格下げを受けたことも更なるドル売りに繋がった。
ニューヨーク原油先物、小幅続伸 利益確定売りにいったん下落するもドル安を受け5日連続で史上最高値更新
ニューヨーク原油先物は、小幅続伸。ECBの政策発表前はドル買いが進み、原油先物市場は利益確定売りに一旦1バレル=121ドル台まで売られた。その後ドルが反落したことで一気に値を戻し123ドル台で取引を終えている。取引終了後AIGの決算を受けドルが更に軟調となり、原油先物価格は一時124.73ドルの史上最高値を記録している。
金先物は米ドルが軟調に推移したことで反発となった。銅先物は銅生産世界最大国、チリでの労働争議が一服となったことを嫌気した売りが止まらないことに加え、取引所倉庫の在庫が増加したとで3日続落となった。この日は農作物も上昇するものが目立ち、コメは輸出国ミャンマーでのサイクロン被害を懸念した買いが続き史上最高値の迫る上昇となったほか、トウモロコシは米国の悪天候のため作付けが遅れるとの懸念で史上最高値を更新した。

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