ホーム > コラム > グローバル > 外国為替 > [レポート]「5月12日週の外国為替市場分析」(1)

[レポート]「5月12日週の外国為替市場分析」(1)

2008年05月13日 03:46更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
記事を印刷する 記事をメールで送信する
ソーシャルブックマークに登録:Yahoo!ブックマークに登録Choixに投稿はてなに投稿BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマークlivedoorクリップに投稿CoRichに投稿

出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株) 石井 雅博 2008年5月12日付」より

●先週の概況●
原油など商品相場の高騰がインフレ懸念を台頭させ、大幅に株安・円高が進行

 週明けの5日月曜日は東京市場がGW連休で休場となるも、先週末の米雇用統計が予想ほど悪化しなかったことを受け、午前から円売り優勢の流れで始まりユーロ/円・豪ドル/円を中心にクロス円が堅調に推移。豪ドル/円は強い第1四半期住宅価格などを手がかりに夕方99円台へ乗せ、ユーロ/円も4月29日以来の163円台を一時示現しました。ただドル/円は朝方105.47円をつけてから上値が重くなり、104円前半でこう着した展開に。そのなかでロンドン時間ポンド/円の下落が目立ち、208円台から1円以上反落してNY時間に206円半ばまで下値を拡大。NY時間に発表された4月ISM非製造業景況指数は52.0と4ヶ月ぶりに、景気分岐点となる50を上回る強い結果を示したため、ドル/円が105.61円へ上振れする場面がありましたが先週高値 105.69円に一歩届かず、その後NY原油相場の120ドル台乗せを嫌気してダウが反落すると、株価に合わせて105円割れとなり、104.70円台へ反落しました。クロス円もNY中盤からドル/円の下落に合わせて軟調になり、99.65円まで上昇した豪ドル/円が99円前後へ押し戻された他、ユーロ/ 円も162.50円を割って162.29円へ下落しました。

 6日は前日のダウ下落を受け、ドル/円は104円後半で上値の重い展開が継続。ユーロ/円も162.70円台へ戻してからは上げ渋る展開に。午前は豪3 月貿易収支の赤字額が若干減少するも豪ドル/円への影響は限定的で、昼過ぎに発表された豪州準備銀行(RBA)政策金利は市場の予想通り7.25%に据え置かれ、その後の声明で短期的に高インフレが継続も、時とともにインフレは鈍化するとの見方が示されると、やや豪ドル/円が下押ししますが、99円前後の水準で底堅く推移しました。海外時間からは欧州通貨を中心に荒っぽい展開となり、ユーロ/ドル主導の売りでユーロ/円が162.10円台へ下落すると、ポンド/円も5年ぶりの低水準に落ち込んだ英サービス業PMIを受けて205円後半へ急落。しかしその後予想を上回ったユーロ圏3月生産者物価指数(PPI)を受けて、欧州通貨が反発へ向かいユーロ/円・ポンド/円とも下落分を相殺。ところが、米連邦住宅金融公社ファニーメイの決算が市場予想を上回る赤字を示したことから、サブプライム問題や米住宅市場の悪化への懸念が増幅し、市場で急速にリスク回避の円買いが加速。ドル/円が104.50円を下抜けて先週の米雇用統計の上昇分を吐き出し104.00円の安値を示現した他、ユーロ/円が161.98円まで下落。これまで堅調を保っていた豪ドル/円も 99円を割って一時98.43円をつけました。ただNYダウがファニーメイの決算悪化に圧迫されながらもNY中盤以降反発したため、ドル/円・クロス円とも終盤にかけて買い戻しが強まり、ドル/円が104円後半、ユーロ/円も162円後半へ戻して引けとなりました。また加ドル/円は予想以上の改善を見せた 4月Ivey購買部協会景況指数や原油相場の続伸を好感して、NY序盤から強含みで推移。102円後半から一気に2円近く吹き上がり104円半ばへ急反発しました。

 先週7日水曜日は欧州通貨主導で売りが集中、ユーロ/円を中心に軟調な展開となり、一方でドル/円は105.58円まで高値を更新。しかしNY時間ダウが大幅反落したため急速にリスク回避の円買いが持ち込まれドル/円はそれまでの上げ幅を相殺、104円後半へ押し戻されました。
 連休明けの東京市場は朝方まで続いた買い戻しが一巡し、ユーロ/円などクロス円中心に軟調な値動き。ドル/円は105円手前で上げ渋り、ユーロ/円も 162円前半へじり安で推移。ただ全体的に円高の進行は限定的で午後になるとドル/円が対ユーロでの上昇を受けて105円を突破、NY序盤にはホーニグ・カンザスシティ連銀総裁の「これまでの利下げで景気減速の加速を十分防げる」との発言に支援され105.58円まで上昇しました。豪ドル/円も5日高値を越えて99.80円まで高値を伸ばし、午後にカレンNZ財務相が「景気減速による財政支出抑制のため大幅減税は実施しない」と発言したことを受け、 82.30円台へ下押ししていたNZドル/円もその後82.80円台へ反発。しかし欧州通貨は概ね軟調で、ポンド/円が弱い英鉱工業生産を嫌気して205 円台へ下落した他、ドル/円につれて一時163.03円の高値をつけていたユーロ/円も、その後ユーロ/ドルが独製造業受注の悪化を受けて1.53ドル台へ急落すると、つれ安になって162円前後へ反落しました。NY時間は原油相場が123ドルへ史上最高値を伸ばしたことを嫌気してダウが200ドル以上大幅反落したため、市場でリスク回避の円買いが加速。株価の下落に加えて米3月中古住宅販売保留の前回分が大幅に下方修正されたことから、ドル/円は105 円半ばから急反落して104.70円台へ下落。他のクロス円にも急激な円高が波及し豪ドル/円も99円を割って98円半ばへ下落した他、ユーロ/円もレンジ下限の162円を割り込んで161円前後へ下落するなど、引けにかけて全面円高の展開が続きました。

 8日木曜日はクロス円を中心にリスク回避の幅広い円買いが持ち込まれ、ユーロ/円が160円を割り込み、ドル/円も103円前半まで下値を拡大するなど一段円高の展開に。またBOE・ECBは予想通り金利を据え置き、トリシェECB総裁は会見でタカ派的姿勢を維持したためNY時間はユーロに若干買い戻しが入りました。
 東京時間は午前から円高傾向が続き、特に欧州通貨が大きく売り込まれユーロ/円が4月14日以来の160円割れとなった他、ポンド/円も203円台へ急落。ドル/円もつれ安となって104円前半へ値を下げました。一方豪ドル/円は豪4月雇用者数の大幅な伸びを好感して98円後半へ反発したものの、強い円高圧力を受けて午後に98円を割り込み、夕方再び強まった円買いで97.29円の同日安値を示現。またユーロ/円もさらに下げ幅を拡大し159.03円まで急落、104円前半で下げ渋っていたドル/円もクロス円につれ安となって103円半ばへ下落しました。欧州序盤強まった円高も各国政策金利発表を控えて買い戻しが入り、ユーロ/円が一時160円台を回復。イングランド銀行(BOE)、欧州中央銀行(ECB)はそれぞれ政策金利を5.00%、4.00%に据え置くも、予想通りの結果に市場は反応薄でした。そしてトリシェECB総裁会見では、一部で期待された早期利下げを示唆する見解が示されず、インフレを最重要課題とするタカ派的スタンスを維持したため、NY時間は市場でユーロ買いが優勢に。逆にドル/円は対ユーロでの売りに上値を抑えられ103.39円まで安値を更新する場面がありました。ただNYダウが予想以上となった米小売大手ウォルマートの売上高などを好感して小幅反発したため、NY中盤以降ドル /円・クロス円とも底堅い展開に。しかしダウ引け後、米保険最大手AIGの決算が予想以上の赤字を示すと、朝方にかけてリスク回避の円買いが持ち込まれ、ユーロ/円が159円半ばへ下押ししました。

 週末9日金曜日もリスク回避の円買いが続きドル/円が102円台へ大幅続落となるも、NY時間は強い米貿易収支を受けて若干反発、103円前後へ戻して引けました。一方加ドル/円は強いカナダ雇用統計を受けて上昇、クロス円が下落するなか堅調な地合いとなりました。
 本日9日はドル/円を始め東京時間から軟調な動きが継続。豪州準備銀行(RBA)が四半期金融報告で今年の経済成長見通しを引き下げたため、特に豪ドル /円の下落が目立ち97円前後から96円前半へ下落しました。株価も日経が280円安で大引けとなるなど軟調で、夕方にはドル/円が4月23日以来の 103円割れへ。欧州株も大幅下落して始まり、豪ドル/円が97円を割り込むとユーロ/円もロンドン時間前日安値を下抜いて159円割れとなり、NY入りに158.58円まで安値を更新。しかし加ドル/円はカナダ4月雇用者数が予想以上に増加した上、原油相場が5日続伸して最高値更新となったことを背景に底堅い値動きが続き102円前後の水準でもみ合いに。ただ米3月貿易収支が市場予想よりも赤字額減少となったため、米指標発表前102.60円まで同日安値を更新してドル/円は発表後103円台へ反発。ユーロ/円も159円台へ急伸、また199円台へ一時突っ込んでいたポンド/円も200円の大台へ反発しました。NY中盤以降ダウが原油高や信用収縮懸念を嫌気して100ドル以上下げ幅を拡大したため、ドル/円が103円前半で伸び悩み、引けにかけてじり安で推移。結局102.94円と前週終値比2.43円の大幅安で取引を終えました。一方クロス円は概ね終盤にかけて横ばい推移が続き、ユーロ/円は159円前半で引けています。

なお他の通貨の先週終値は

ユーロ/円159.39円(前週比3.00円安)
ポンド/円200.97円(前週比6.92円安)
豪ドル/円97.07円(前週比1.50円安)
NZドル/円79.12円(前週比3.15円安)
加ドル/円102.36円(前週比0.98円安)
スイスフラン/円98.84円(前週比0.89円安)となっています。

●先週の主な要人発言

ユンケル・ユーログループ議長

「為替相場は過度な変動を見せた。ECBはその影響を警戒」
--------------トリシェECB総裁

「インフレ回避のために必要なすべての措置を実施するべき」
--------------リープシャー・オーストリア中銀総裁

--> 【5月6日(火)】

「国内需要の縮小を示唆する兆候が増えている」
「短期的にインフレは高水準にとどまる」
「ただインフレは時間とともに鈍化する見通し」
--------------豪州準備銀行(RBA)声明

【5月7日(水)】

「NZドルの為替水準は長期的な平均値に比べて依然として高い」
「NZ経済はすでに減速、特に住宅市場で顕著」
「信用収縮が進行すれば景気減速がさらに深刻に」
--------------ボラートNZ準備銀行(RBNZ)総裁

「これまでの利下げで、景気減速の加速を十分回避できる」
「インフレ圧力は深刻。景気が回復に向かえば利上げが必要」
--------------ホーニグ・米カンザスシティー連銀総裁

【5月8日(木)】

「物価上昇圧力が幅広く波及している」
「インフレの抑制が最優先課題」
「インフレの上向きリスクは明白」
「景気の下振れリスクが強まっている」
「据え置きは全会一致で決定」
--------------トリシェECB総裁会見内容

【5月9日(金)】

「今年6月時点の景気見通しを3.25%から2.50%へ下方修正」
「今年6月時点のインフレ見通しを3.75%から4.25%へ上方修正」
--------------豪州準備銀行(RBA)四半期金融政策報告

※掲載内容は情報提供を目的としており、勧誘等を目的としたものではありませんので、お取引の最終判断はお客様ご自身の責任で行うようお願い致します。

○投票 ×投票
Powered by newsing

最新記事コラム最新記事

PR
コラムの記事をもっと探す

この記事のトラックバック(0)

  • この記事のトラックバックURL(承認制のため、掲載されるまでしばらく時間がかかります。) :
求人検索サービス提供中
Webサービス
arr [リリース掲載・配信] 900媒体以上へリリース配信
arr [ネットショップ] 0円から開業の安心ネットショップ
arr [ホームページ制作] 見積無料、中小企業のHP制作
arr [テンプレート] 美しいHPテンプレートの格安販売
メールマガジン配信中
人気TOP10ニュース
 
track feed なかのひと