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[レポート]「5月12日週の外国為替市場分析」(2)

2008年05月13日 04:01更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株)石井 雅博 2008年5月12日付」より

●今週のポイント●
■ファンダメンタルズ

今週は各国インフレ指標に注目、FOMC利下げ休止観測強まればドルは底堅い値動きか

 先週はNYダウを始め各国株価が大幅反落し、為替市場でも週半ばからリスク回避の円買いが加速、ユーロ/円を中心に高値圏から大きく反落しました。インフレ懸念を背景に先週NY原油相場が126ドル台へ最高値を更新し、商品価格の高騰が世界経済を圧迫するとの観測に加えて、不振の続く米指標が米景気の先行き不透明感を強めたことが、株価の押し下げ要因になったと見られます。また先週8日のトリシェECB総裁会見では、事前に景気減速に重きを置くハト派的見解が示されるとの観測が一部で広がっていましたが、結局インフレ抑制を最重要課題とする従来のタカ派的姿勢を維持し、各国当局でインフレ懸念が急速に広まっていることを示唆しました。そうしたなかで今週は消費者物価指数(CPI)などのインフレ指標が各国で相次いで発表予定で、金融当局の政策やインフレ動向に左右される展開になりそうです。

 今週の米指標は13日の米4月小売売上高、14日の同消費者物価指数(CPI)、そして週末の米住宅指標などが注目材料。小売売上高については米個人消費の鈍化がある程度織り込まれていますが、予想以上に下振れとなると米景気懸念が台頭する恐れがあります。一方米消費者物価指数(CPI)は、総合指数・コア指数とも前回の水準から横ばいで推移する見込みですが、インフレの上振れを示唆する内容になれば、FOMC の利下げ休止観測が一層強まりドルをサポートすることになりそうです。しかし米住宅市場は依然として底打ちを見せず、週末の一連の住宅指標も市場の縮小傾向を示唆する内容にとどまる見込みであり、米景気減速感を重石として積極的なドル買いは限られそうです。英国では13日に4月消費者物価指数(CPI)の発表があり、12日の英生産者物価指数(PPI)が予想以上に強い結果を示したことから同指標の上振れ期待が高まっています。また翌14日にイングランド銀行(BOE)四半期インフレ報告が公表予定で、こちらもインフレ見通しに注目が集まります。ただ市場ではBOEが来月6月利下げを実施するとほぼ織り込んでいるため、利下げを困難にするほどのインフレが示されないかぎりポンド買いは限定的になると見られます。その他では週末16日の本邦第1四半期GDP 速報値が注目されています。今回は前期比+0.6-0.7%と米国の第1四半期GDPと同じかそれを上回る成長が予想されているため、強い結果を示した場合、先週半ばから急速に強まった円を選好する流れを再燃させることも考えられるでしょう。

主要な経済指標とイベント

5月12(月)
《 独、スイス : 聖霊降臨祭翌日の月曜日 》
【日】4月マネーサプライM2+CD (08:50)
【日】4月景気ウオッチャー調査 (14:00)
【英】3月貿易収支 (17:30)
【英】4月生産者物価指数 (17:30)
【加】3月新築住宅価格指数 (21:30)
【米】4月月次経常収支 (27:00)

5月13日(火)
【英】4月RICS住宅価格 (08:01)
【英】4月消費者物価指数 (17:30)
【英】4月小売物価指数 (17:30)
【米】4月輸入物価指数 (21:30)
【米】4月小売売上高 (21:30)
【米】3月企業在庫 (23:00)

5月14日(水)
【豪】ウェストパック消費者信頼感 (09:30)
【日】3月貿易収支 (08:50)
【日】3月経常収支 (08:50)
【英】4月失業率 (17:30)
【英】4月失業保険申請件数 (17:30)
【英】四半期インフレレポート (18:30)
【欧】3月鉱工業生産(速報値)(18:00)
【米】4月消費者物価指数 (21:30)

5月15日(木)
【NZ】3月小売売上高指数 (07:45)
【NZ】第1四半期小売売上高指数 (07:45)
【日】3月機械受注 (08:50)
【独】第1四半期GDP・個人消費(速報値)(15:00)
【独】4月消費者物価指数 (15:00)
【欧】ECB月報 (17:00)
【欧】第1四半期GDP(速報値)(18:00)
【欧】4月消費者物価指数(確報値)(18:00)
【加】3月製造業出荷 (21:30)
【米】新規失業保険申請件数 (21:30)
【米】5月ニューヨーク連銀製造業景気指数 (21:30)
【米】3月対米証券投資(ネット長期TICフロー)(22:00)
【米】4月鉱工業生産 (22:15)
【米】4月設備稼働率 (22:15)
【米】5月フィラデルフィア連銀景気指数 (23:00)

5月16日(金)
【NZ】第1四半期生産者物価指数 (07:45)
【日】第1四半期GDP(速報値)(08:50)
【日】3月鉱工業生産(確報値)(13:30)
【スイス】3月実質小売売上高 (16:15)
【欧】3月貿易収支 (18:00)
【米】4月建設許可件数 (21:30)
【米】4月住宅着工件数 (21:30)
【米】5月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)(23:00)

■各通貨ごとの分析
アメリカドル/円 USD/JPY
 今月2日にドル/円は105.69円まで高値を更新しましたが、先週は7日の105.58円をつけてから急速に調整が強まり、週末に103円を割って 102.60円まで安値を更新しました。また3月17日起点の上昇トレンドが破られた他、21日移動平均線も下回って引けているため、今後下値を探る動きに注意する必要になります。下値は3月17日→5月2日の上昇分に対する38.2%押し水準101.90円が目先のターゲットで、この水準より手前で反発するならば強気相場の継続が示唆されますが、102円を大きく割ってくると105円定着に失敗した後の流れであるため、100円が再びターゲットとして狙われる可能性が出てきます。一方上値は6日安値、9日高値が重なる104円前後が強い抵抗線になり、90日移動平均線も104円前半を通るため104円を明確に上抜けるまで上値が重くなるかもしれません。今週の予想レンジは101.50-104.50円。

ユーロ/円 EUR/JPY
 ユーロ/円は先週半ばまで21日移動平均線をはさんだもみ合いが続いていましたが、7日に急落して以来落勢が止まらず、8日に4月15日以来の160円を割り込むと、週末には158.58円まで大幅に安値を更新しました。RSIが中立ゾーンの50%を大きく下回り下落基調を示唆しているため、先週下値を支えた90日線(158.90円)を引けで下回ってくると再び下落に勢いがつく可能性も。下値は目先4月14日158.23円がターゲットで、158円も破られる場合156円台まで下値余地が拡大してきます。一方で水準的に先週の終値の159円台は、13週・26週移動平均線が通る中立ゾーンであるため、中期的なトレンドを判断する上で今後の相場方向が重要になると思われます。上値は160円の大台が心理的に強い抵抗線になり、160円を突破しても21日線の通る162円前半までは、戻り売りや7日以降の急落で売り遅れた筋の売りに頭を抑えられる展開になりそうです。今週の予想レンジは157.00- 162.50円。

英ポンド/円 GBP/JPY
 先週のポンド/円は4月16日以来の200円割れとなるなど2日高値209.00円から大幅な調整が進み、前週から7円近く下落して200.97円で引けました。今週はさらに下落余地を探る展開に注意が必要ですが、200円割れ水準ではボリンジャー下限が199円台にあり、3月17日→5月2日の 61.8%押し水準が198.80円と強い支持線がそろっているため、この水準で下げ渋る場合、今月高値から9円以上下落したポンド/円の調整が一巡する可能性もありそうです。ただ先月中旬の下値支持線198.00円を下抜けると195円以下を試す展開へ動くため注意したい。一方反発へ向かう場合、21日移動平均線の204.50円を目指す展開になりますが、目先は時間足レベルの抵抗線202.50円や、先週7日までレンジ下限であった203.30円が上値を抑えると見られます。今週の予想レンジは198.00-204.00円。

オーストラリアドル/円 AUD/JPY
 強い上昇相場が続く豪ドル/円は先週7日に99.80円と100円へあとわずかに迫る場面がありましたが、週半ばから調整局面入りして週末96.27円まで反落しました。しかし他のクロス円に比べると下げ幅は限定的で、上昇基調が崩れるというところまではいっていないため、今週下値の堅さを確認することになれば、再び上昇トレンド入りする可能性が強まるでしょう。下値は4月29日安値96.36円が目先のサポートで、96円を割り込むと4月9日高値や 90日移動平均線が通る95.60-80円が強い支持線になります。上値は週前半に97円前半、後半に97円後半へ切り上がる21日線を明確に突破できるかがまずポイントになります。なお99円台は昨年10月以降、週足終値ベースでは越えていないため、この水準では引き続き戻り売りが強く意識され反落リスクに注意が必要です。今週の予想レンジは95.50-100.00円。

ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
 先週のNZドル/円は82.99円と2ヶ月ぶりの高値をつける場面がありましたが、その後大きく売り込まれ80円を割って78円半ばまで下値を拡大しました。3月17日以来の上昇トレンドや21日移動平均線が相次いで破られ、短期的な下落トレンドへの転換が示唆された他、先週上値がちょうど26週線に抑えられる形で反落しているため、今後の展開次第では中期的な下降トレンドが形成される可能性もあり、下値の動向に注意が必要になります。ただ80円割れ水準は昨年8月以降反発しやすい水準であるため、目先の支持線である78.00円が保たれるならば、反発余地が出てくると思われます。今週の予想レンジは 77.50-82.50円。

カナダドル/円 CAD/JPY
 加ドル/円は先週高値105.35円から大幅反落となったものの、100円半ばのトレンドラインを割り込むにはいたらず、3月20日から続く緩やかな上昇基調が維持されています。また週末の反発で21日移動平均線を上回って引けており、21日線が通る102円半ばでリバウンドとなれば、再び強気相場入りする公算が高まるでしょう。上値は90日移動平均線の103.50円や104.00円が目先のターゲットで、この水準を上抜けできれば再び105円トライが視野に入ります。一方下値は102円を割ってくると先週安値水準の101.50円がサポートになり、最低でも今週100.60円から101.20円へ切り上がる同トレンドラインが破られなければ、上昇余地が残されることになりそうです。今週の予想レンジは100.50-104.50円。

スイスフラン/円 CHF/JPY
 4月下旬から早くもピークアウトしたと思われるスイスフラン/円は先週も下落基調が続き、一時98.24円まで下値を切り下げました。先週の終値時点で 26週線も下回り、下落傾向が続く場合週足ボリンジャー下限の98円前後が試される可能性も。ただ98.00円は1月22日安値→4月22日高値の 61.8%押し水準にあたり下げのメドになりやすいため、この水準で下げ渋るならば下落相場に一巡感が出てくると見られます。また上値は今月1日に100 円を大きく割ってから、再三にわたって100円トライが失敗しているため、99円台では強い売り圧力が予想されます。100円を突破しても100円前半には21日移動平均線が下降してくるため、100円台での追撃買いは慎重にしたい。今週の予想レンジは97.50-100.50円。

-------Fin-------


■次回は5月19日(月)更新予定です

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