米グーグルは19日、医療記録のオンライン管理サービス「Google Health」を公開した。当初は対象が限定されているが、病院や処方薬局などと連携して医療情報を管理できる。 同様のサービスには、マイクロソフトの「HealthVault」と、AOLの共同設立者Steve Case氏が立ち上げた「Revoluiton Health」があるが、グーグルの検索製品および利便性向上担当副社長を務めるマリッサ・メイヤー氏によると、Google HealthはユーザーインターフェースとAPIが提供されているという点が、他のサービスと異なるという。 現在、Google Healthを利用しているMary Adams氏(45)は当初、医療情報のプライバシーに関して懸念があったという。しかし、同氏は次第に十分な安全性を感じるようになり、通院している米クリーブランド州の医療機関、クリーブランド・クリニックのオンライン健康管理ツールと連動させながら同サービスを6か月間利用している。 同サービスは最終ベータ版ではなく、広告は表示されない。メイヤー氏によると、グーグルは同サイトには広告を表示させない計画という。Google Health上の検索ボックスを利用した検索結果のページは、標準的なグーグル検索と同じで、検索キーワードに関連した広告が表示される。 グーグルの検索エンジンではけがや病気、推薦される治療方法を探す検索リクエストが多数あったことから、同社は医療情報管理サービスへの進出が理にかなうものと考えている。 一般公開前、グーグルはクリーブランド・クリニックの数千人の患者からボランティアを募り、医療記録を保存していた。 同サービスに対するプライバシー上の懸念について、プライバシー保護団体「World Privacy Forum」の代表を務めるPam Dixon氏は「医療保険の携行性と責任に関する法律(HIPAA)」の適用を受けていないことから問題があると指摘している。HIPAAは1996年に議会を通過したもので、医療記録のセキュリティーに対する基準を定めている。 メイヤー氏は、Google Healthを利用した際の安全性はHIPAAの基準にかなう水準だと述べている。同氏はAP通信の取材に対して、グーグルは同サービスを他のサービスと統合しない計画で、他サービスの検索結果にGoogle Healthの情報が現れることはないと述べている。