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[トピックス]ロシア自動車市場を支える地方

2008年05月22日 19:59更新 前の記事 次の記事  ロシア経済・自動車一覧
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 Petrocommerce銀行のアナリストによると、2007年のロシア自動車市場における出来高は前年を60%上回り、470億ドルとされる。

 2008年第1四半期、ロシアでは63万台の自動車が販売されたが、そのうち75%は外国車であった。ロシア自動車市場は欧州における販売量で第3位から第4位に転落した。調査会社AVTOSTATの専門家によると、ロシアで需要の高い外国車はChevroletであり、国内シェアは9.3%に達している。LADAは国内シェアが23%に落ち込んだものの、国内新車・中古車市場全体では首位を守り続けている。

 国内市場において新車販売台数が大幅に伸びるのは3月から秋にかけてである。このため、Petrocommerce銀行の専門家は、ロシア自動車市場の業績は上半期だけですでにイギリスとイタリアの水準に達し、1年間全体では欧州全体で2位になる可能性があると予想している。一方、AVTOSTATは2008年ロシア市場において約300万台の新車が販売されると予想している。例として、ドイツにおける年間新車登録台数はロシアよりも10-15%多く、イタリアとイギリスにおいてはロシアよりも15-20%少ない。

 最近欧州自動車市場における業績は悪化している。欧州自動車製造者協会(ACEA)が提供する欧州27カ国のデータによると、2008年第1四半期に欧州において販売された自動車台数は前年同期比1.7%減の415万3800台である。「尽きることのないロシア自動車市場の供給を背景に、外国の自動車会社はロシアのディーラーに対し大幅な割引をしている。事実上すべての自動車製造会社にとって、ロシアは優先市場となっている。」とPetrocommerce銀行の専門家は指摘する。以前ロシア市場は世界でもっとも重要な市場として認識されていた。さらに、三菱やトヨタの製品を欧州において最も多く購入したのはロシアであった。

             08年1Q 伸び率     07年   06年
ドイツ          73万5900 2.6   314万8200   346万8000
イギリス        68万3300 -0.70 240万4000 234万4900
イタリア 66万3500 -10.00 249万4000 232万6000
ロシア 63万 44.30 240万6200 177万2000
フランス 52万6100 1.30 206万4500 200万 500
スペイン 34万7700 -15.30 161万4800 163万4600

出典:調査会社Avtostat

 専門家の指摘によると、過去3年間でロシアの自動車市場は大きな構造的変化を起こした。Petrocommerce銀行によると、2005年にはまだ国産車(主にアフトワズ)のシェアは販売台数14億台の約45%にのぼっており、新外国車(国内組み立て込み)のシェアは25%をわずかに上回るに過ぎなかった。2007年には状況は完全に逆転し、販売台数における外国車の割合は70%を越えた。

 外国車が国内におけるシェアを伸ばした要因として、外国車が国内で製造されるようになったことも挙げられることは確かであるが、主な要因は外国新車の輸入拡大による。そのほか、外国車がシェアを拡大した理由として専門家は国民平均所得の拡大を挙げている。2005年にはロシア国内で購入された外国車の63%は1万ドル以下で、24%は2万ドル以下であった。ところが現在では、1万ドル以下は53%に減少し、2万ドル以下は36%となっている。

 現在ロシアにおいてはBクラスとCクラスの自動車が主流を占めているが、専門家は近い将来、大都市の住民はAクラスの自動車を所有するようになると考えている。「なぜならば、大都市において駐車場不足や幹線道路の不備などの交通問題が発生し、中長期的に継続するためである」とPetrocommerce銀行のアナリストは言う。

 新車を購入するロシア人の数がますます増えている主な理由は国内経済の発展に伴う国民所得の上昇である。このほか、ローンで自動車が購入できるようになったこともロシア人の購買意欲をあおっている。2007年には自動車ローン市場は2倍近い成長率を示し、約170億ドルに上った。

 専門家によると、ロシアの自動車ローン市場は十分に成熟し、今後ローンの長期化、貸付条件の自由化、顧客サービスの質の向上及び提携銀行の拡大などが予想される。そのほか、市場には、銀行の融資額の増加や顧客に対する金利引き下げという再分配システムの出現という新たな傾向が発生するかもしれない。

 Petrocommerce銀行の分析部によると、自動車業界におけるローン払いは中古車市場における取引にも及ぶという。3年前には新車購入ブームが起きていたが、そのときに購入された自動車が徐々に中古車市場に出始め、同市場における販売量が跳ね上がることが予想される。

 現在、個人取引で自動車を購入する場合には自動車ローンよりも金利が高い一般消費者ローンが利用されている。しかし、アナリストの意見では、2008年中には中古車買取り場合にも自動車ローンを利用できるようになるであろう。

 ロシアの自動車市場に見られるのは好材料ばかりではない。専門家によると自動車ローン市場の成長を停滞させる大きなリスク要因もあるという。

 Petrocommerce銀行の資料によると、世界的な流動性危機は資金調達を困難にし、その結果貸付資金を調達することも厳しくなった。大部分の銀行はローンの支払い期間を見直した。つまり、以前は、借り手が銀行に月々支払うのは金利のみで、元金は四半期ごとに支払うことになっていたが、現在の市場ではそのような契約形態はほとんどないという。2007年末にはほとんどすべての銀行が最低金利を0.5-3%引き上げた。

 2007年自動車市場は35%という高い伸びを見せたものの、市場が飽和状態になるのはまだ先だと専門家は考えている。現在、ロシアの一人あたりの自動車台数は世界的にも依然としてまだ低い水準にとどまっており、2007年には人口1000人あたりの自動車台数は188台であった。欧州市場においては人口1000人あたりの自動車台数は450-500台である。「今後3-5年間は新車に対する需要は低下しないであろう。そして需要のピークは首都から地方へ移っていくと考えられる。」とPetrocommerce銀行の専門家は結論付けている。


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