インド政府、食糧サミットで先進国に反論
【ローマ】イタリア・ローマで開催されている食糧安全保障サミット(Food Security Summit)でインド政府の代表は、世界的な食糧価格高騰の原因は、新興国による消費の増加ではなく、バイオ燃料用の穀物需要であると訴えた。
インドのパワール農務相は、途上国による食糧消費の大幅な増加こそが食糧危機の要因だとする欧米の主張に対し、「エタノール燃料やディーゼル燃料を製造するためのトウモロコシや菜種などの需要の高まりが、食糧の価格に影響を与えている」と反論した。
アメリカのブッシュ大統領は5月に、「インドなどの新興国で、より栄養価が高い食糧の需要が高まったことが食糧価格の高騰の引き金となった」とインドを非難。名指しされたインド側はこれに猛反発していた。
パワール農務相は「国際連合食糧農業機関(FAO)の研究により、新興国によって食糧価格の高騰が引き起こされているわけではないことが明確に示されている」と発言。
さらに「仮に世界中の穀物を自動車の燃料にしても、まだ石油を使う必要がある」、「食糧安全保障の観点からすれば、穀物や菜種のバイオ燃料への転換が困難であることは、すでに明白になっている」と述べ、欧米で広がっているバイオ燃料ブームを批判した。
一方、ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領は、「バイオ燃料が貧しい国々で食糧危機を引き起こしている悪者ではない。バイオ燃料の生産が食糧価格の高騰を引き起こしていると主張する圧力団体がある。彼らの影響で、色眼鏡で状況を判断してはならない」と、バイオ燃料の使用を弁護した。
※この記事は、インド専門ニュース&コラムサイト「ヴォイス・オブ・インディア」の提供です。ビジネス、政治から社会、文化、エンタテインメントまで、インド発の最新情報をお届けしています。
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