[トピックス]ガスプロム社長「原油価格は250ドル/バレルに」
世界の原油市場における動向を調査した国際エネルギー機関の月間報告書によると、今後も原油価格は上昇し続けることが見込まれている。その根拠となっているのは、原油市場において需給バランスに格差が生じていることである。国際エネルギー機関は、発展途上国側からの原油需要が逼迫している一方、輸出国側では増産体制を取っていないことから、原油価格が高騰する結果になっていると指摘し、こうした状況の打開策を検討している。
国際エネルギー機関の専門家は、およそ1年前の2007年7月、アメリカの景気減速及びアジア諸国における燃料助成費の廃止を背景に、世界の原油需要量(1日あたり)は、8万バレル減の80万バレルまで減少する可能性があるとする見通しを立てた。また、同機関は、原油の増産及び石油加工分野における技術革新を考慮に入れ、2008年の原油需要量は、2006-2007年と比較してより減少し、それに伴って、原油価格はいくらか下落するものと予測していた。
しかし、1年が経過した現在も、原油価格は高騰し続けており、消費者側と生産者側の間には、原油市場における供給不足を訴える声と地政学リスクを挙げる声が交錯している。消費者側が、原油増産に慎重な石油輸出国機構(OPEC)を槍玉に上げる一方、OPEC側は、原油供給量は十分であるとの認識を示しており、原油価格の高騰を促しているのは供給不足ではなく、投機資金の流入・地政学リスク・石油加工業界における諸問題であるとしている。
SobinbankのアナリストであるRazuvaev氏及びZanozin氏は、「今日のように、原油価格が、需要と供給の関係のみならず、戦争リスクや投機的資金の流入によって影響を受けている状況で、原油価格の動向を予測することは、きわめて困難である」と言及している。一方、ガスプロムのミレル社長は、こうした状況においても予測をたてている。6月10日、ミレル社長は、ヨーロッパで開催された会議の席で、ガスプロムが、7-10年後には時価総額1兆ドル規模の企業に成長するだろうと述べた。これは、現在の同社時価総額のおよそ3倍である。ミレル社長は、ガスプロムの企業価値を高める役割を果たすのは燃料価格であるとの見解を示しており、近い将来、原油価格が250ドル/バレルに達する可能性もあると考えている。今後一年半以内に原油価格は200ドル/バレルをつけるだろうとするGoldman Sachsのアナリストの予測は、以前には信じがたいように思われたが、ここにきて現実味を増している。
もちろん、ガスプロムのミレル社長の発言を懐疑的に捉える意見は多い。英石油大手BP(旧British Petroleum)のSutherland社長も、ミレル社長の言葉を余りにも極端な話だと受け止めた。Sutherland社長は、「個人的には、こうした荒唐無稽な予測を信じることはできない」と述べた。同氏は、燃料資源の可採埋蔵量に関して、今後、開発のための投資は必要であるが、中期的に問題はないと考えている。一方、Sobinbankでは、ミレル社長の発言が、投資家には好意的に受け止められていると指摘した上で、「原油価格の高騰によって、ロシア企業の財政は強化され、事業拡大の戦略をより効果的に推進することが可能となるだろう」との見解を示している。

※この記事は、日本初のロシア株 取扱証券会社であるARUJI GATE証券株式会社の提供です。 日本で実際にロシア株の売買ができるほか、ロシアおよびロシア株に関する詳細な情報を発信しています。URL: http://www.arujigate.co.jp/
関連記事
|
|

Powered by newsing |
|
|
ロシア経済最新記事
|