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[レポート]「6月16日週の外国為替市場分析」(2)

2008年06月17日 01:44更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株) 石井 雅博 2008年6月17日付」より

●今週のポイント●
■ファンダメンタルズ

G8はほぼ無風に終わるもドル買い基調は継続か、FOMCを控えて米金利動向に注目

 先週のG8では明確なドル安是正や、インフレ対策について具体的な議論がなされず、週明けの為替市場への影響は限定的でした。しかし最近インフレ懸念の増す米国では、政府・金融当局がドル安是正に向けた政策スタンスへ移行する姿勢を明確に示しているため、G8でドル安・ユーロ高誘導の合意がなくても、現状のドル高地合いに変化はないとの見方が大勢となっています。また市場では欧州中央銀行(ECB)の来月7月の利上げがほぼ確実視されていますが、先週欧州当局者から7月以降の利上げに対して否定的な発言が相次ぎ、インフレ対策の利上げが7月の一度だけにとどまるとの見方を背景にユーロ売り傾向が強まっています。ただ来週25日のFOMCを控えて、米欧間の金利差を巡って神経質な展開が予想されるため、ドル・ユーロとも市場の思惑に振り回されやすくなるかもしれません。FOMCは今月と後4回の会合を残しており、6月は据え置き予想が大多数ですが、10月までに0.50%の利上げが予想されており、金利差縮小観測に支援されたドル買い・ユーロ売りの流れが当面市場を支配することになりそうです。一方で今週から米金融機関の決算発表が多く予定され、信用収縮懸念の再燃といった事態が警戒されていますが、大手銀行の多くがすでに大規模な資本増強を済まし、市場でも決算の悪化をある程度織り込んでいるため、相場を急変させるほどのインパクトにはなりにくいとの声もあります。

 先週ローゼングレン・米ボストン連銀総裁は「(4月分の)3.9%という消費者物価指数(CPI)は明らかに望ましくない」と発言しましたが、その後発表された5月CPIはその水準をさらに上回る4.2%というものでした。今週は17日に米5月生産者物価指数(PPI)が発表予定ですが、先週のCPIで示された物価上昇圧力がPPIでも確認される公算が高いことから、市場で米金利先高感を背景としてドル買いを支援する流れが続くと見られます。

 英国では先週の英生産者物価指数が非常な強さを示したことから、消費者物価指数(CPI)の上振れを期待する向きが強く、17日の英CPIに注目が集まります。ただ英国ではまだ景気の急減速リスクを抱え、利下げ観測が根強く残っているため、CPIが予想以下にとどまった場合はイングランド銀行(BOE)の利下げを織り込んでポンドが急落する可能性があり注意を要します。オセアニア圏では17日の豪州準備銀行(RBA)議事録が注目材料。前回のRBA声明で当面の据え置き政策が示唆された上、先週の豪雇用統計が予想外の減少となり景気減速の兆候も見られるなか、同議事録で利上げ余地について論議されたかという点に注目が集まります。

主要な経済指標とイベント

6月16日(月)
米リーマン・bros決算発表
【NZ】第1四半期製造業売上高 (07:45)
【欧】5月消費者物価指数 (18:00)
【米】6月ニューヨーク連銀製造業景気指数 (21:30)
【米】4月対米証券投資(ネット長期TICフロー)(22:00)
【米】6月NAHB住宅市場指数 (26:00)

6月17日(火)
米G・サックス決算発表
【豪】RBA議事録 (10:30)
【英】5月消費者物価指数 (17:30)
【英】5月小売物価指数 (17:30)
【独】6月ZEW業況指数 (18:00)
【欧】6月ZEW業況指数 (18:00)
【欧】4月貿易収支 (18:00)
【加】4月国際証券取扱高 (21:30)
【米】第1四半期経常収支 (21:30)
【米】5月生産者物価指数 (21:30)
【米】5月住宅着工件数 (21:30)
【米】5月建設許可件数 (21:30)
【米】5月鉱工業生産 (22:15)
【米】5月設備稼働率 (22:15)

6月18日(水)
米モルガン・スタンレー決算発表
【日】日銀金融政策決定会合議事要旨(4/30・5/19・20分)(08:50)
【豪】4月ウェストパック先行指数 (09:30)
【英】BOE議事録 (17:30)
【欧】4月建設支出 (18:00)
【加】5月景気先行指数 (21:30)

6月19日(木)
【スイス】5月貿易収支 (15:15)
【スイス】SNB理事会 (16:30)
【英】5月小売売上高指数 (17:30)
【英】5月マネーサプライM4(速報値)(17:30)
【加】5月消費者物価指数 (21:30)
【加】4月卸売売上高 (21:30)
【米】新規失業保険申請件数 (21:30)
【米】6月フィラデルフィア連銀景気指数 (23:00)
【米】5月景気先行指数 (23:00)

6月20日(金)
【独】5月生産者物価指数 (15:00)
【加】4月小売売上高(21:30)

■各通貨ごとの分析
アメリカドル/円 USD/JPY
 先週ドル/円は2月26日以来の108円台へ急伸し、前週比3.22円高と2004年2月16日週以来の上げ幅となりました。昨年から引かれた長期下降トレンドと、昨年高値と今年安値の38.2%戻しを明確に上抜け、現在の上昇トレンドの強さを示唆しています。ただ先週末に突破しきれなかった200日移動平均線の通る108.25円を明確に越えられるかが、目先上値のポイントになります。さらに2月14日高値108.60円を上抜ければ、一段の上値追いに弾みがつくと思われます。109円を抜けてくると昨年来高安値の半値戻し水準にあたる110.00円が心理的な大台と合わさって強い抵抗線になりそうです。一方下値はこれまで強い抵抗線になっていた水準が、手支持線に回ることが考えられ、107円台では107.60-70円、106円台では特に 106.40-60円が強いサポートになります。しかし106.40円が破られると週明け105.30円→週末106.00円へ上昇する21日移動平均線まで試されることになるでしょう。今週の予想レンジは105.50-110.00円。

ユーロ/円 EUR/JPY
 先週のユーロ/円は165.00-167.00円のレンジ内でもみ合う展開となるも、昨年末以来の高値水準166円台を維持して引けており上昇余地がまだ残ります。6日に167.12円の高値をつけてから165.50-167.00円の持ち合い相場を形成中で、167円を明確に上抜けすれば昨年11月7 日高値167.62円や10月15日高値167.71円など抵抗線の集まる167円後半を試す展開になりそうです。しかし約半年ぶりの高値圏であり、史上最高値7月13日高値168.93円を間近に控えていることもあって、達成感からの利益確定売りや戻り売りに警戒が必要です。一方下値はレンジ下限の 165.50-166.00円が目先の支持線で、心理的な節目の165円を割ってくると過去のパターンから160円を目指した調整相場入りの可能性が出てくるので注意したい。その際、週末にかけて165円前後へ上昇してくる21日移動平均線がサポートになるか注目されます。今週の予想レンジは164.50 -168.50円。

英ポンド/円 GBP/JPY
 ポンド/円は先週9日の急騰でこれまで抵抗線になっていた209円を突破して、本格的な上昇局面入りを示唆。約3ヶ月ぶりの210円台を示現して、 210.78円まで高値を伸ばしました。今後上値は1月下旬から頭を押さえた213.00-214.00円台が抵抗線になり、214円を越えられれば昨年高値と今年安値の下落分に対する38.2%戻し水準214.90円を試す動きが強まると考えられます。下値は209.00円が節目として重要な支持線になり、短期・中期トレンドラインや21日移動平均線が通る206-208円も強いサポートゾーン線です。同水準が大きく破られないかぎりポンド/円の上昇基調が維持される公算は高いと見られます。今週の予想レンジは207.00-213.00円。

オーストラリアドル/円 AUD/JPY
 豪ドル/円は100円台に乗せてから、緩やかながらも着実に上値を切り上げる展開が続いています。先週は高値の更新はなかったものの100.30- 102.00円のレンジでしっかり推移となり、まだ上向きの流れが継続していると見ることができます。ただ豪ドル/円はすでに昨年11月以来の高値圏にあり、直近のターゲットとなるのが11月9日高値105.05円と遠い水準であるため、しばらくは100円台で値固めして上値を狙っていく展開となるでしょうか。下値は21日移動平均線が強いサポートになり、同線は今週16日に100.50円→週末101.00円へ上昇する見込み。また昨年以来の高安値の 61.8%戻しが100.30円に位置し、100円前半では底堅い展開となりそうですが、100円を割れると谷が深くなる傾向があるので十分注意したい。今週の予想レンジは99.00-103.50円。

ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
 先週のNZドル/円は80円を割ることなく80.00-81.50円のレンジで底堅い値動きになりました。6月初めから続く調整相場がひとまず一巡し、当面は79-83円のレンジで方向感を探る展開が想定されます。上値は先々週も頭を抑えた26週移動平均線が82.00円付近へ下降し目先のレジスタンスに。一方下値は先週安値80.16円がサポートになりますが、80円を割り込んだ場合、トレンドラインの通る79.60円が強いサポートになると思われます。今週の予想レンジは78.50-82.50円。

カナダドル/円 CAD/JPY
 先週の加ドル/円は2円以上大幅反発。9日に102.68円安値をつけるも、その後105円へ急反発し、週末にかけて21日移動平均線を上回る水準でしっかりと推移しました。チャート的にも再び上昇トレンドに乗せてきた格好となっているので、3月20日以来のトレンドラインが通る103.20-60円が破られなければ、チャネルの上限である108-109円を目指した上昇基調が継続する公算が高そうです。目先の下値支持線となる21日移動平均線は 104.80円付近を横ばいで推移し、90日移動平均線が103.20円付近で下値を支える見込みです。上値の主要なポイントは先週高値の105.76円やボリンジャー上限106.40円などが意識され、特に107.10円は5月29日高値と昨年以来の高安値の38.2%戻しが重なる強いレジスタンスで、重要な攻防ラインになります。今週の予想レンジは103.00-107.50円。

スイスフラン/円 CHF/JPY
 強気相場が続くスイスフラン/円は先週9日に103.80円まで高値を更新しますが、その後は方向感に欠く展開が続き、週末まで102.60- 103.80円のレンジで持ち合いになりました。パターン的には上昇後に形成した持ち合い相場なので上放れの可能性があり、103.70円を明確に突破した場合、流れについていくのも有効かもしれません。一方下値はレンジ下限の102.67円が支持線になりますが、このところの上昇局面でRSIが70%水準に達し、移動平均線とのかい離も広がっているため、下放れした際の下落リスクも念頭に置いておきたい。今週の予想レンジは101.50-104.50 円。

-------Fin-------


■次回は6月23日(月)更新予定です

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