[FINAMレポート24日付]シビリテレコム(ENCO)の2007年決算、携帯通信事業の業績は不調
全体として、FINAMは、シビリテレコム(ENCO)が発表した2007年決算(国際会計基準準拠)をネガティブに評価する。なぜなら、携帯通信事業の業績は予測を大幅に下回ったためである。同社は最大手通信会社との競争に晒されたため、売上は鈍化したように思われる。しかし、携帯通信事業の成長率が低下したにもかかわらず、同社の普通・優先株の成長可能性は依然として高いとFINAMは考える。
3月20日、ロシア通信大手シビリテレコム(ENCO)は、2007年(国際会計基準準拠)の決算報告を行った。以前より言及しているが、子会社事業の規模が大きい通信オペレーター(シビリテレコムはその一社である)の業績は、国際会計基準の決算報告に充分に反映されている。2007年の決算報告も同様である。
ロシア会計基準に準拠する2007年決算は、好調な売上の増加を示した。しかし、その決算には子会社の事業(携帯通信事業など)が反映されていなかった。FINAMとしては、携帯通信事業の売上増加率は、固定電話事業を上回ると予測していた。だが、2007年における携帯通信事業の売上高は僅か10%に留まったため、予測を大幅に下回り、期待を裏切るものとなった。
最大手通信会社によって同社シェアが奪われる傾向が当初の予測より早いペースで進んだため、2007年の売上は予測と大きくかけ離れてしまった。携帯通信事業の売上は2009年に鈍化し、2009年以降は減少に転ずるとFINAMは当初予測していた。しかし、同社は、最大手通信3社との競争によって、2007年にも加入者一人当たりの月間平均収入(APRU)が低下する結果となった。
シビリテレコムの2007年財務指標(国際会計基準準拠)
2006 2007 2007/2006 2007/2007 (予測)
売上 30 153 35 246 17% 23%
携帯通信事業の売上 8 258 9 109 10% 36%
EBITDA 7 520 11 960 59% 11 303
EBITDA 収益率 25% 34% 9 % 30%
純利益 954 2 659 179% 3 254
純利益率 3% 8% 4 % 9%
出典:同社の資料、FINAMによる計算
一方で、EBITDA収益率は、9%と大幅な増加をみせた。FINAMはこれを前向きに評価し、2016年までの予測期間におけるEBITDA収益率の更なる上昇を見込んでいる。また、金額ベースでのEBITDAは、当初予測の範囲内である。
この他、純利益は、前年比100%以上増加したものの、予測を下回ったため、ややネガティブに評価する。いずれにしても、同社は長期的に携帯通信事業の縮小を行うだろう。
FINAMは、シビリテレコム普通株・優先株に対する評価を据え置きの「買い」とする。
普通株の目標価格は、0.17ドル(およそ4ルーブル)。
優先株の目標価格は、0.11ドル(およそ2.6ルーブル)。

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