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[レポート]6月30日週の外国為替市場分析(1)

2008年07月03日 17:03更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株) 石井 雅博 2008年7月1日付」より

●先週の概況
週半ばまでクロス円中心に年初来高値を更新する動きとなるも、週後半にかけて原油高などを背景にリスク回避の円買いが加速しドル/円が一時105円台へ。

【23日(月)】
 欧州指標の悪化を受けてユーロの調整売りが加速し、ユーロ/円が167円割れとなる一方、ドル/円は対欧州通貨での買い戻しを受けて108円へ急伸。クロス円は欧州通貨を除いて堅調で、信用不安がくすぶるなかで底堅い展開に。
 中東での地政学的リスクや信用不安を受けて前週末はダウが大幅下落したものの、週明けの為替市場への影響は限定的で、ドル/円は前週終値よりやや高い 107.40円台で取引を開始。週末サウジアラビアで開催された緊急会議(ジッダ会合)でサウジが一段の増産を示唆し時間外の原油相場が下落したこともドル買いをサポートし、ドル/円は東京時間堅調に推移しました。クロス円はアジア株が軟調に推移するなか底堅い値動きでしたが、欧州の製造業関連指標の悪化を受けてユーロ/円が夕方から大きく売り込まれ、さらに独6月Ifo景況指数が予想と前回をいずれも下回ったため、ユーロ/円が167円を割って 166.84円まで急落、ポンド/円も「英住宅市場の減速がインフレを緩和させる」と述べたセンテンス英金融政策委員発言を嫌気して211円手前へ下落しました。逆にドル/円は幅広いドル買いを受けて107.50円を突破して107円後半へ上昇。NY時間は金相場の大幅下落が材料視されドル/円が堅調を維持し、108.06円まで同日高値を更新。NYダウは金融株の下落や原油相場の反発が重石となるも前週終値付近で底堅く推移し、欧州通貨以外のクロス円は堅調さを維持しました。

【24日(火)】
 16年ぶりの低水準を示した米消費者信頼感指数を受けてドル/円が下振れる場面があったものの、株価が下げ渋ったため107.34円の安値をつけて反発、レンジ内でこう着感の強まる展開に。一方クロス円は世界的なインフレ懸念による金利高観測を背景に低金利の円が調達通貨として大きく売られ、クロス円は堅調に推移しました。
 東京時間はドル/円を中心に円売りが先行し、ドル/円が108.20円と前日高値をわずかに上回った他、豪ドル/円が午後に入って103円乗せを達成して昨年11月以来の高値を更新。しかしロンドン時間にイスラエルがイランの核関連施設を攻撃との(イランが即座に否定)報道を受けて株安・原油高が急速に進みドル/円が107円台へ押し戻された他、クロス円も上げ幅を縮小する展開に。さらにNY時間S&P/ケースシラー住宅価格指数が大幅な落ち込みを示した他、米6月消費者信頼感指数が50.4(予想56.0/前回58.1へ上方修正)と16年ぶりの低水準となったことを受け、ドル/円が 107.34円へ急落。しかしダウが下げ渋ったため、その後急速に買い戻され108円を一時回復。NY中盤以降は107円後半で荒くもみ合う展開が続きました。クロス円は幅広く持ち込まれた円売りで、ユーロ/円が168.36円へ年初来高値を更新するなど堅調でしたが、終盤にかけて前日比プラス圏へ戻していたダウが再びマイナスに落ち込むとユーロ/円中心に利食いの売りが持ち込まれ、ユーロ/円は結局167円台へ押し戻されて引けとなりました。

【25日(水)】
 FOMCは政策金利を据え置くも、予想ほどタカ派でない声明を受けて市場でドル売りが優勢に。
 昨日東京時間はFOMCを控えて全体的に小動きが続き、ドル/円は107円後半でもみ合いに。しかし海外時間、堅調に始まった欧州株を受けてリスク志向の円売りが幅広く持ち込まれ、ドル/円が108円乗せを試す動きとなった他、ユーロ/円が前日高値を越えて168円半ばへ続伸。米耐久財受注および新築住宅販売件数は市場の予測範囲内にとどまり特に材料視されず、NY中盤原油相場の急落を好感してドル/円は108.30円台まで高値を更新しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を市場の予想通り2.00%に据え置くことを決定するも、その後の声明でインフレが今年後半から来年にかけて緩和するとの見通しを示し、また利上げ票を投じたのがタカ派で知られるフィッシャー・ダラス連銀総裁一名にとどまったことから、市場で米金利高観測がはく落しドルが全面安の展開に。一方ユーロ/円は声明を好感してダウが反発したことと、ユーロ/ドルの上昇を受けて169円を突破し7月以来の史上最高値を更新しました。ドル/円は107.66円まで下値を拡大したものの、107.50円を割ることなく底堅さを示し、ほぼ前日終値水準の107.80円前後で引けました。

【26日(木)】
 米信用収縮問題と原油高を背景に市場でリスク回避の動きが急加速し、ドル/円が107円を割って2週間ぶりの安値をつけた他、ユーロ/円が168円前後まで下値を拡大するなど、海外時間から全面円高の展開に。
 東京時間は前日169円を示現したユーロ/円を主導に堅調な展開。ユーロ/円は午後に入って169.44円まで史上最高値を伸ばし、豪ドル/円も 103.66円まで年初来高値を更新。ドル/円も108.17円まで同日高値を更新しますが、夕方以降FOMC声明を蒸し返す動きが強まり、加えて米投資銀行大手モルガン・スタンレーが、第2四半期決算で追加評価損を出す見込みの米シティグループの投資判断を引き下げたことから市場で信用収縮懸念が再燃し、海外時間リスク回避の円買いが加速。ドル/円は108円を割って急速に下げ幅を拡大し、NY時間には107円半ばへ下落しました。NY入りに発表された米第1四半期GDP確報値と同個人消費はほぼ市場の予想通りで、米新規失業保険申請件数はやや悪化を示しましたが市場の反応薄でした。NY時間はダウが 140ドル台へ急伸した原油相場や、米自動車メーカー大手クライスラーの破綻観測(同社が後に否定)に圧迫され300ドル以上下げ幅を拡大し、1月の年初来安値を更新。NY終盤にかけてリスク回避の動きが継続しドル/円がNY中盤107円も割り込み一時106.60円の安値を示現。またロンドン時間まで 169円前後で底堅い値動きだったユーロ/円もドル/円の急落につれて168円前後へ1円近く下落、豪ドル/円も103円、102円と相次いで大台を破り 1週間ぶりの安値101.89円を示現するなどクロス円も値崩れする展開に。また朝方発表された経常収支の悪化で軟調な推移の続いていたNZドル/円も NY時間81円を割って2週間ぶりの安値80.48円をつけました。ドル/円は引けにかけ安値圏でもみ合いとなり、ちょうど前日比1円安の106.79円で取引を終えました。

【27日(金)】
 原油高や信用不安を背景にドル軟調が続き、ドル/円はNY時間一時106円を割る展開に。クロス円も欧州通貨を中心に軟調で、ユーロ/円は最高値から2円以上下落して167円前半へ。
 東京時間は日経が前日年初来安値を更新したダウの軟調な流れを受けて一時300円以上下落したものの、為替市場は急速に進んだ円高に対する自律反発的な買い戻しが優勢となり、ドル/円・クロス円とも堅調に推移。ドル/円が107円を一時回復し107.19円まで上昇した他、ユーロ/円も168円半ばへ反発。特に前日大きく下落したNZドル/円が安値から1円近く戻す展開に。しかしアジア株式市場が全面安で推移するなか、欧州時間に入って原油先物相場が史上最高値を更新すると、ダウ先物が急落し市場でリスク回避の円買いが急加速。ドル/円が夕方107円を割って前日安値を下抜け106.14円まで急落した他、ユーロ/円も167円前半へ高値から1円以上下落。オセアニア通貨も行って来いとなり東京時間の上げ幅をほぼ相殺しました。ただロンドン市場中盤に下げが一巡すると、強い結果となった米5月個人所得も下支えとなってドル/円はNY序盤にかけて106円前半でもみ合いに。しかしNY時間も信用収縮懸念が引き継がれ、NY中盤に米格付け会社ムーディーズが米モルガン・スタンレーの格下げを検討との報道が入ると、ドル/円が106円を割って105.85円の安値を示現する場面も。ダウは100ドル安で取引を終えるも原油相場が終盤伸び悩んだため結局ドル/円は106円台へ戻し、前週比1.11円安の 106.14円で引けとなりました。クロス円はオセアニア通貨がほぼ前日終値付近で底堅い展開となるも、ユーロ/円は167.01円の安値をつけた後も 167円前半の安値水準でこう着状況が続きました。

なお他の通貨の先週終値は、

ユーロ/円167.59円(前週終値と同値)
ポンド/円211.69円(前週比0.27円安)
豪ドル/円101.92円(前週比0.37円安)
NZドル/円80.69円(前週比0.92円安)
加ドル/円104.99円(前週比0.43円安)
スイスフラン/円104.22円(前週比0.55円高)となっています。


●先週の主な要人発言

【6月23日(月)】
「今後数年間は英住宅市場の減速がインフレを緩和させる」
--------------センテンス英金融政策委員

【6月24日(火)】
「原油・食品価格の上昇で世界経済は鈍化」
--------------オルドニェス・スペイン中銀総裁

【6月25日(水)】
「連続の利上げを示唆したわけではない」
--------------トリシェECB総裁
「米国は景気減速も、景気後退ではない」
--------------ノワイエ仏中銀総裁
「経済成長のリスクはいく分低下した」
「インフレは今年後半から来年にかけて緩和する見込み」
「だがエネルギー価格の上昇などで、インフレ見通しの不確実性は高い」
--------------FOMC声明

【6月26日(木)】
「インフレ率は今年さらに上昇、年内に4%へ高まる見込み」
--------------キング英中銀総裁

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