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[レポート]7月14日週の外国為替市場分析(2)

2008年07月15日 13:40更新 前の記事 次の記事  コラム・外国為替一覧
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出展:ai明治FXホームページ(http://www.aimeijifx.co.jp/)「石井雅博のWeekly FX Report/ai明治FX(株) 石井 雅博 2008年7月14日付」より

●今週のポイント
■ファンダメンタルズ

米金融機関決算やFRB議長証言など重要イベント控え、ドルは下値探る展開か

 米政府系住宅金融(GSE)二社の破綻観測が広まったことや、原油相場が147ドル台へ急伸したことを嫌気して、先週末11日市場で信用収縮懸念が再燃、米ドル・株価・債券がトリプル安となるなど米金融市場の著しい信用低下を引き起こしました。問題のGSE米ファニーメイとフレディマックは全米の住宅ローンのほぼ半分を融資しているとされ、政府主導で破綻回避を打たなければ3月の米ベア・スターンズのときと同様市場に深刻な混乱を招きかねないとの見方が一方であり、今週14日米財務省とFRBは先週末のGSEショックによるドル急落回避のため、早朝時間に先手を打ってGSE支援策を発表。東京時間ドルは反発して始まりひとまず一段安リスクが後退しました。しかし今週は17日に米メリルリンチなど大手金融機関決算が発表となるため、GSE問題以外にサブプライム評価損の計上などで信用収縮懸念が強まる恐れがあり、リスク警戒感を背景にドル軟調の地合いが引き継がれると見られます。一方でGSEの国有化や公的資金投入といった救済策の進展によってはドルが買い戻される可能性もあり、ドル売りに決定的な材料が出ないかぎりある程度は下支えされると見られます。

 そうしたなか今週発表される米指標・イベントは重要なものが多く、日替わりの材料に振り回される不安定な展開が予想されます。まずインフレ指標として6月生産者物価指数(PPI)と同消費者物価指数(CPI)が、それぞれ15日、16日に発表され、日本時間17日3時には先月下旬に開かれたFOMCの議事録、そして17日に二つの住宅指標が発表されます。米金利先物市場では先週末時点、今年9月の会合で0.25%の利上げを半分の確率で織り込んでおり、先月に比べると米利上げ観測が大きく後退していますが、原油相場を始め高止まりが続く商品市況を背景にPPIとCPIの上振れリスクは高まっており、予想以上にインフレが低下しないかぎりドルの下支え要因になります。一方米住宅指標は破綻寸前ともいわれるGSEの経営状況が明らかになったことで、その米住宅市場の悪化ぶりが示唆される可能性があります。また15日・16日のバーナンキFRB議長半期議会証言はFRBの金融政策を探る重要な材料となります。また前回そうであったように証言終了後も、質疑応答でのサプライズな発言にも注意する必要があります。

 その他では英国のPPIとCPIの発表に注目ですが、景気減速リスクの強い英国においてインフレの昂進はネガティブな面を持っており、これまでもインフレの上昇が続いているにもかかわらずポンド/円の上昇は213円台でとどまっています。そのため今回強めのインフレが示された場合も、持続的なポンド上昇につながりにくいかもしれません。また豪州では15日に今月分の豪州準備銀行(RBA)議事録が公表予定です。今月1日の声明では現行の金利水準が適切として当面の金利据え置きが示唆されており、議事録で同様に利上げにネガティブな姿勢が示されると豪ドルの下落要因になるためこちらも注意が必要です。ただ先週の強い豪雇用統計を受けて利上げ観測自体が残存しており、GSEを始めとする信用不安や利上げ観測の後退で下落リスクが高まっているドルとは対照的に、高金利選好や原油高による資源国通貨の強みが当面豪ドルの支援要因になる見込みです。


■主要な経済指標とイベント

7月15日(火)

【日】BOJ政策金利
【NZ】第2四半期消費者物価 (07:45)
【英】6月RICS住宅価格 (08:01)
【豪】RBA議事録 (10:30)
【英】6月小売物価指数 (17:30)
【英】6月消費者物価指数 (17:30)
【独】7月ZEW景況指数 (18:00)

【欧】7月ZEW景況指数 (18:00)
【米】6月生産者物価指数 (21:30)
【米】6月小売売上高 (21:30)

【米】7月NY連銀製造業景気指数 (21:30)
【加】BOC政策金利 (22:00)
【米】5月企業在庫 (23:00)
【米】FRB議長半期議会証言(上院)(23:00)

7月16日(水)

【豪】5月Westpac先行指数 (09:30)
【独】6月消費者物価指数(確報値)(15:00)
【英】6月失業率 (17:30)
【英】6月失業者数 (17:30)
【欧】6月消費者物価指数(確報値)(18:00)
【加】5月製造業出荷 (21:30)
【米】6月消費者物価指数 (21:30)
【米】5月対米証券投資(ネット長期TICフロー)(22:00)

【米】6月鉱工業生産 (22:15)
【米】6月設備稼働率 (22:15)
【米】FRB議長半期議会証言(下院)(23:00)
【米】7月NAHB住宅市場指数 (26:00)
【米】FOMC議事録 (27:00)

7月17日(木)

【米】JPモルガン・メリルリンチ決算発表
【日】5月景気先行指数(確報値)(14:00)
【日】5月景気一致指数(確報値)(14:00)
【スイス】7月ZEW景況指数 (18:00)
【加】5月国際証券取扱高 (21:30)
【米】6月住宅着工件数 (21:30)
【米】6月建設許可件数 (21:30)

【米】新規失業保険申請件数 (21:30)
【米】7月フィラデルフィア連銀指数 (23:00)

7月18日(金)

【日】日銀金融政策決定会合議事要旨(6/12〜13分)(08:50)
【豪】第2四半期輸入物価指数 (10:30)
【独】6月生産者物価指数 (15:00)
【英】6月マネーサプライM4(速報値)(17:30)
【欧】5月貿易収支 (18:00)
【欧】5月建設支出 (18:00)
【加】5月景気先行指標指数 (21:30)
【加】5月卸売売上高 (21:30)
【米】6月月次財政収支(27:00)


■各通貨ごとの分析
アメリカドル/円 USD/JPY
 ドル/円は先週、6月30日安値104.97円からのリバウンドを試す展開が続き、7日に107.74円まで高値を更新しましたが、週半ばから軟調に転じ週末には一時105円後半へ反落しました。また6月中旬以降強い抵抗線となっていた200日移動平均線(今週は107.40円付近)に先週も頭を抑えられたため、上値がより重くなった印象があります。そのため目先は下値を探る動きに注意が必要です。直近の支持線は先週安値105.63円ですが、心理的な節目である105円を明確に割り込むと、次のターゲットは5月12日安値102.56円に。ただそのあいだに26週移動平均線(104.50円)や90日線(104.00円)など主要支持線が控えているため、この水準で底堅い展開となれば上昇トレンドへ戻る可能性も十分あると思われます。一方上値は200日線や21日移動平均線(107.05円で横ばい)など主要抵抗線の集まる107円台の突破が焦点となり、この水準で再度上値が重くなると下落トレンドへ向けた動きが一層強まるかもしれません。今週の予想レンジは104.50-108.00円。

ユーロ/円 EUR/JPY
 先週のユーロ/円は史上最高値を169.60円まで更新し大幅高の展開に。170.00円という心理的な重要な大台を前にしているため、上昇相場の継続、もしくは転換の重要な節目になるかもしれずこの水準での値動きには十分注意を要します。上昇トレンドの続くユーロ/円は、21日移動平均線の通る168.00-168.40円が支持線となるかがまずポイントで、ここを下回ると今週14日167.90円、週末18日に168.60円へ切り上がるトレンドラインが次のサポートになります。これらの支持線が破られなければまだ上昇余地がありますが、167円の大台を破ってくると6月30日以来の短期トレンドの終息が示唆されます。一方上値は170円を越えてくると、4月23日と6月26日高値を結んだ線が170.60-171.00円付近にかかり、直近のターゲットになる見込みです。今週の予想レンジは167.00-171.00円。

英ポンド/円 GBP/JPY
 ポンド/円は先週もこう着感の強い展開が続き、210.00-212.50円の値幅で2週にわたって持ち合い相場を形成。ひとまず6月26日高値213.88円を試す流れは継続と見られるので、目先は先週高値212.40円を上抜けする動きに注目したい。さらに214円を突破すると1月下旬以来の上値の壁を越えることになるので215円以上の水準へ勢いづく可能性もあります。一方下値を見ると210円の大台が先月半ばから非常に強い支持線になっており、また3月以来のトレンドラインが208円台に通っているため、209円を大きく割り込まなければ上昇基調が継続する公算が高いと見られます。今週の予想レンジは208.00-215.00円。

オーストラリアドル/円 AUD/JPY
 先週豪ドル/円は7日に103円台をつけた後101円前半へ下落する場面がありましたが、週末はほぼ前週終値近辺の102円後半へ戻して引けました。こちらも7月1日安値100.20円からの戻りを試す動きが継続中で、目先は6月26日高値103.66円を目指した展開が予想されます。同水準を突破すると11月9日以来の105円が次の目標に。ただ103円台にはボリンジャーバンド上限が103.30円付近にあり、同水準を突破する勢いが乏しいと、21日移動平均線(102円前半)からボリンジャー下限(101円前半)付近へ向けて反転する可能性も。下値はボリンジャー下限や先週安値101.35円が破られるようだと7月1日安値100.20円や100円の大台を試す動きが考えられ注意を要します。今週の予想レンジは100.50-105.00。

ニュージーランドドル/円 NZD/JPY
 NZドル/円は先週も81.00円を軸としたレンジ相場が継続。一時80円割れの場面がありましたが、下押しは限定的でその後81.64円と6月26日以来の高値を更新しました。ただ依然として値動きがレンジ内にとどまっていることから、持ち合い突破の動きに注意しながら基本はレンジ取引を狙っていきたいところ。上値は21日移動平均線の通る81.20円や、今年2月から頭を抑え続けてきた26週移動平均線の通る81.60円を越えてくるかがポイントになり、一方下値は3月以来の上昇トレンドの通る80.00-20円付近が強いサポートになる見込みです。今週の予想レンジは79.50-82.50円。

カナダドル/円 CAD/JPY
 先週の加ドル/円は約2週間ぶりに106円台へ乗せるなど週半ばまで堅調な値動きでしたが、週末に一時105円を割り込み、上げ幅を縮小して引けました。5月半ばから102.50-107.00円のレンジ内での推移が続いている他、中期移動平均線が横ばいで持ち合い相場を示唆しており、現状のレンジを抜け出ないかぎり方向感の乏しい展開が続くかもしれません。ただ中長期的には3月以来安定した上昇トレンドが続いているので、下値はトレンドラインが通る104.00-104.40円付近が強いサポートになります。一方上値は先週のレンジ上限となった106円前半が目先のポイントで、9日高値106.20円を引けで越えないと戻り売りに押される可能性も。今週の予想レンジは104.00-107.00円。

スイスフラン/円 CHF/JPY
 スイスフラン/円は先週103.60-104.80円のレンジで、値動きの乏しいこう着した展開が続きました。現状では3日高値105.07円を狙う流れが続いているものの、1月22日安値起点のチャネル上限が105.30-50円付近にあるため105円台では上値の重さが意識されるかもしれません。一方下値は104円前後の21日移動平均線および6月23日安値起点の短期トレンドが目先の支持線になり、次に重要なサポートである102.50円が破られなければ持ち合いもしくは上昇相場が継続すると見られます。今週の予想レンジは102.50-105.50円。

-------Fin-------


■次回は2008年7月21日(月曜日)更新予定です

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