|
|
[トピックス]金属・原油価格の動向は?
ロシア証券市場が下落している大きな要因は、原料価格の下落である。9月2日、ニューヨーク・マーカンタイル取引所では、WTIの10月渡しが約5ヶ月ぶりの安値となる109.71ドル/バレルを付けた。こうした下落傾向は、今後も続くと思われる。3日の原油先物相場でも、全ての油種が値を下げている。
多くの専門家は、今回の原油価格下落が、天候絡みでの投機的資金流出であるとの見解を示している。当初、メキシコ湾で発生したハリケーンに対する警戒感から、原油価格は一時上昇したが、その後、ハリケーンの威力が弱まったため、供給不安は解消し、原油価格は下落した。投資会社OtkrytieのアナリストであるMilchakova氏は、第3四半期末から第4四半期初旬にかけては、アメリカを始め、天候が安定しない時期であるため、原油市場が乱高下する傾向があると指摘する。
Milchakova氏は、OPECが原油の減産或いは増産を決定する9月9日以降、原油市場の状況は変化するだろうと考えている。同氏は、「OPECは、減産の方に動くだろう。そうなれば、原油相場は再び上昇し、130ドル/バレルの水準、或いは、より高値を付けることもあるだろう」と予測している。
一方、Petrocommerce銀行のマクロ経済主任アナリストであるSurikova氏は、今秋にかけて、原油価格の下落傾向は続き、特に9月には104ドル/バレル台を付ける可能性もあると考えている。同氏は、上記のような予測に至った理由として、原油に対する需要の減少、及び、ルーブル高、信用危機の沈静化を挙げている。また、同氏は、原油需要の増加が見込まれる冬季には、価格の下落傾向に歯止めがかかるだろうとしている。
投資会社UMISのアナリストであるLebedev氏も、原油需要が伸び悩むとの見方が浮上してきたために、原油市場が影響を受けており、今後もしばらくは、こうした傾向が続くだろうとの見解を示している。しかし、OPECが減産に踏み切り、季節的要因から需要が高まることを考慮に入れると、第4四半期には、原油価格は上昇に転じるだろう。Lebedev氏は、2008年末時点における原油価格を100-120ドル/バレルとしている。
また、金属価格も、米ドル為替レートの上昇及び需要鈍化懸念から、下落している。9月2日のロンドン金属取引所における銅先物価格は、0.6%下落した。Petrocommerce銀行のSurikova氏は、銅価格の下落要因として、中国の輸入減を挙げている。オリンピック期間中におけるアルミニウム工場の稼動停止による一時的な輸入減を考慮に入れたとしても、世界的経済減速を背景に、今後、銅価格が上昇することは見込めない。Unikredit AtonのShishikina氏は、銅価格が7200ドル/トンを割ることもありうるが、7000ドル/トンの大台を切るようなことはないだろうと予測している。
中国の需要減は、ニッケル価格にも影響している。Shishikina氏は、「現在のニッケル価格は1万9000ドル/トンで推移しているが、更なる下落も考えられる。中国のトレイダーを対象としたアンケート調査では、今秋半ば以前に、在庫の補充が実施されることはないだろうとの結果が出た。従って、ニッケル価格は、1万7000ドル、或いは、それ以下に下落する可能性がある」と述べる。
一方、アルミニウムの価格形成には、上記とは異なる要素が影響している。従来、アルミニウム価格は、エネルギー価格と密接に関係している。しかし、Shishikina氏は、中国のアルミニウム製造メーカーが、価格を維持するために、生産量を削減する意向を明らかにしていることから、アルミニウム価格は維持されるだろうと考えている。同氏は、アルミニウム価格に関して、2700ドル/トンを切った辺りが底値となり、その後は上昇に転じるものと予測している。
また、金相場も下落基調にある。9月2日のニューヨーク・マーカンタイル取引所COMEX部門における金相場は、2週間ぶりの安値となる810.5ドル/オンスとなった。この1日で3%下落したことになる。急速なドル高が進んでいることから、多くのアナリストは、金価格の下落基調はこの先も続くだろうと予測している。
投資会社UMISのアナリストであるLebedev氏は、原油価格の動向も、貴金属市場における下落傾向の回復に寄与することはないだろうと考えている。同氏は、金価格、及び、銀価格は、それぞれ、すでに、中期的目標価格である790ドル/オンス、及び、14.5ドル/オンスの水準に達しているとしている。一方、Petrocommerce銀行は、より悲観的な予測を出している。同行のアナリストは、2009年、金価格は700ドル/オンスまで下落するとした上で、600ドル/オンスまで下落すれば、投資先として魅力的であると考えている。
全体として、資源市場は下落基調にあるが、今後の価格動向は、それぞれの資源特有の条件によって左右されると言えるだろう。
FINAM

※この記事は、日本初のロシア株 取扱証券会社であるARUJI GATE証券株式会社の提供です。 日本で実際にロシア株の売買ができるほか、ロシアおよびロシア株に関する詳細な情報を発信しています。URL: http://www.arujigate.co.jp/
関連記事
|
|

Powered by newsing |
|
|
ロシア経済最新記事
|
| |
|