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[コラム:研究員のココロ]「“絵に描いた餅”の中期経営計画からの脱却」のすすめ<第4回> 〜経営理念・ビジョンの浸透〜

2008年10月07日 11:55更新 mailメール

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出典:日本総合研究所ホームページ(http://www.jri.co.jp/)「研究員のココロ (株)日本総合研究所  主任研究員 組織・人財開発クラスター 経営革新クラスター 片岡 幸彦  2008年10月6日付」より

1.はじめに

 “絵に描いた餅”の中期経営計画からの脱却に関するリレー連載の第4回である。経営理念・ビジョンは企業経営の柱であり、事業運営のよりどころとなり、部門や個人の行動にドライブをかけるものである。中期経営計画の実行において、経営理念・ビジョンが浸透しているかどうかは、中計の成否ひいては企業の存続に関わる問題としてとらえることができる。今回は、経営理念・ビジョンの浸透に向けた仕組み・仕掛けについて考察する。

2.なぜ理念・ビジョンの浸透が必要か

 理念・ビジョンの効用としては以下のことが考えられる。
1)理念・ビジョンが明確になって行き先がはっきりしていれば、何を実現しようとしているかを共有化できる。

2)組織としての一体感を強め、経営陣や社員のコミットメントを高めることができ、そこにいくために自分達に何が期待されているかがわかれば、貢献意欲が刺激される。それに現状を打破し、挑戦を引き出すことが可能となる。

3)理念・ビジョンは、第一線で迷った時の判断基準にもなる。何を大事にして意思決定していけばよいかがわかるようになれば、メンバーに思い切って意思決定を任せることができる。

 パナソニックの中村社長はPRESIDENT(2005.5.2号)の中で、以下のようなことを言っている。「わかりやすい価値観があってはじめてリーダーの意思を理解する」つまり理念という経営の大事な価値観と、ビジョンである大きな絵や地図がすみずみまで浸透・共有化されていることが、経営のいい循環が行われていく重要なポイントとなる。

 さらに理念モチベーションの高い人、つまり自分自身の理想や使命を果たすこと、価値観を達成意欲の源泉とするインセンティブを持つ人は、集団のために尽くすかどうかは、集団の理念を共有している程度が問題となる。

3.理念・ビジョン浸透のフレームワーク

 理念・ビジョン浸透の重要要件は、「理念・ビジョンに共鳴して自立的に活動できる人材の育成」が不可欠である。共鳴とは、「他人の考えや行動などに心から同感すること」であり、個人が自分自身の価値観や夢、目標が明確になっていることが前提となる。このような人材を多く輩出していくために、以下のフレームワークを活用して理念・ビジョンを浸透させていく方法についてひとつひとつ説明していくことにする。

1)理念・ビジョン浸透から「理念の意味共有」へ
2)理念・ビジョン共有から「理念共感」さらに「理念共鳴」へ
3)理念・ビジョン説明から「理念の情景づくり」へ
4)理念・ビジョンの連呼から「物語の伝承」へ

※コラムは執筆者の個人的見解であり、日本総研の公式見解を示すものではありません。

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