[トピックス]原油価格の下落:ロシアとOPECの関係に進展は?
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先日、OPEC加盟国は、アルジェリア北西部のオランで開催された総会の場で、原油の減産を決定した。OPECのアルバドリ事務局長の声明によると、2009年1月1日より、日間220万バレルが減産される。
OPECは、以前より、原油価格の下落に歯止めをかけ、70-80ドル/バレルの水準に回復させることを目的に、原油を減産する意向を示してきた。そのため、OPECの決定は予想されたものであり、市場は、すでに、それに反応していた。今回の総会が開催されるまで、原油価格は上昇傾向にあった。減産が公式に発表されるまでに、価格修正があったわけである。12月17日現在で、Brent原油先物価格(2月渡し)は、46.75ドル/バレル、WTI原油先物(2月渡し)は45.96ドル/バレルである。
コンサルティング会社の2K Audit-Business consultingのマーケティング部部長のShtok氏は、「現在、OPECは、原油価格を押し上げるために考えられることは全て実行している。生産割当量の大幅削減の方が効果的であったとは思うが、それをしてしまうと、後々、原油輸出国に悪影響が及ぶ可能性がある。」と述べる。同氏は、仮に、生産割当の削減という選択肢が取られていれば、それに対して、市場は、原油価格の急上昇という形で反応していただろうと考えている。しかし、それは、現在の経済情勢からすると、まったく望ましくない。Shtok氏は、「金融危機下で、原油価格が新たに急騰すれば、さらなる需要の低下、及び、それに伴いさらなる原油価格の下落が懸念され、経済の先行きをさらに悪化させることになりかねない。」と述べる。
もっとも、中期的見通しによると、原油価格の下落はこの先も続く可能性がある。原油の減産が市場に対して影響力を持つのは、数ヶ月先となる。また、アメリカが政策金利の引き下げを実施してからのドル安は、原油価格上昇の支援材料となっている。しかし、アメリカの政策金利がこれ以上引き下げられることはない。従って、ドル安の効力も長くは続かないだろう。
多くの専門家は、今後、原油価格に対する影響力となり得るのは、ロシアを始めとする非OPECの原油産出国が積極的にOPECの政策に協調していくことだと考えている。Shtok氏も、「非OPEC原油産出国がOPECを支持すれば、2009年の原油価格が、予想される需要の低下に反して、60-70ドル/バレルの価格を付けることも十分に可能だと考えられる。」と述べる。
今回のOPEC総会では、ロシアがOPECに加盟する意向を示していることも、議題に上るだろうと予想されていた。FINAMの資産運用マネージャーであるDorofeev氏によると、12月初頭の段階ですでに、OPECのヘリル議長は、OPECの枠を拡大し、ロシア、ノルウェー、メキシコに加盟を呼びかけることを明言していた。Dorofeev氏は、原油市場における原油価格の下落を食い止めるためには、OPEC以外の原油産出国が、生産量を削減しつつ、OPECとの連帯、或いは、加盟、指示を明らかにすることが必要であると考えている。
OPEC総会が開催される直前の12月12日、メドベージェフ大統領はOPEC加盟を示唆する発言をした。これを受け、中には、ロシアが早々にOPEC入りするのではないかと考えたアナリストもいた。メドベージェフ大統領が述べた所見は以下のとおりである。「我々は、防衛策を取らなければならない。石油もガスもロシアの収入源である。防衛策の一環として、原油の減産、OPECへの加盟、さらに可能であれば、新たな組織への参画も考えられる。」
しかし、OPEC総会に出席したセチン副首相の声明文では、ロシアのOPEC加盟に関することも、原油の協調生産を実施する可能性についても触れられなかった。現段階では、まだ、OPEC常任オブザーバーの地位に意欲を示したのみである。同副首相は、声明文で、原油価格の下落を受け、ロシア企業としても、2009年の原油輸出量を削減し、長期的に、投資・採掘を抑制する用意があるとした。
12月17日、シマトコ・エネルギー相は、2008年通期としても、ロシアの原油採掘量は1-1.4%減の4億8500万−4億8800万トンまでに削減することが可能であると述べた。一方、セチン副首相は、決定を急ぐべきではないとしている。セチン副首相は、「今後の判断を急ぐことはないだろう。まずは、現状の把握が先決である。原油価格がさらに急落した場合には、石油関連企業としても、生産量の削減に取り組まざるを得ないだろう。」と述べた。
FINAMの投資顧問であるDorofeev氏は、もっとも悲観的なシナリオによるロシアの2009年国家予算は、原油価格を40ドル/バレルとして計算されており、原油価格が40ドル/バレル以下に下落してしまうと、政府としては、大きな打撃を受けることになると指摘する。しかし、その一方で、営業利益という面だけを考慮に入れれば(今後の投資を含まない)、25ドル/バレル程度の水準でも、ロシアの原油採掘自体は採算が取れると考えているアナリストもいる。
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