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ロシア経済

[トピックス]今後の石油見通し

2009年01月08日 16:50更新 

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 世界のエネルギー消費に占める石油の割合は36%にのぼり、少なくとも今後数十年は世界経済において脱石油化が起こる見通しはない。石油需要は今夏ピークに達し、世界経済を過熱させた。しかし、5月以来バルチック海運指数(不定期船運賃指数)が94%下落したように、世界的に景気が後退し、夏以降油価が急落したため、ゼロ金利政策がとられ、米国の物価上昇への圧力となっている。

・様々な要因を考慮すると、ここ数ヶ月で油価が回復することはないであろう。もっとも重要な要因として、産業及び輸送燃料需要の急速な縮小が挙げられる。

・最近、OPECによる日量220万バレルという大幅減産が報じられたが、減産規模は需要減少規模に追いついていないため、今回の減産が油価に影響を与えるかどうかは疑わしい。

・2000年以降、世界で最も石油供給量が消費量を上回っている国はロシアで、その差は日量330万バレルに上る。一方、OPEC加盟国では日量170万バレルに過ぎない。ロシアの生産コストは比較的高いため、これは油価の上昇圧力となった。

・2000年から2007年の間、石油消費量が最も伸びたのはアジア新興諸国においてで、世界需要の伸びの53%を占めた。世界経済が回復すれば、今後もアジア新興諸国は石油消費の牽引役となると見込まれる。

・2000年から2007年、欧州及び日本における石油消費量は減少した。アメリカでも今後消費量は減少すると見られる。これにより、今後世界の石油需要は制限されるであろう。

・景気対策として連邦政府や各国中央銀行が通貨供給量を大幅に増加させれば、長期的には油価上昇圧力となるであろう。

・世界経済が後退局面を脱してくるに従って、1バレルあたりの平均油価は09年には35ドル、10年には45ドル、11年には55ドルとなると見込まれる。今までの傾向とドル安を考慮すると、石油価格の年平均成長率は長期的には5.7%となると予測される。なお、油価予測に使用された値には80年代及び2003年から2008年夏までの「バブル期」のものは含まれていない。この予測は概算値であり、石油市場の伝統的な変動を反映し、予測値がもっと変動することもある。


石油消費

 アメリカは依然として世界でもっとも石油消費量の多い国であるが、今年半ばまで油価を牽引してきたのはアジア新興市場であった。過去7年間、世界の石油需要の伸びの53%は、急成長する中国や他のアジア新興諸国によりもたらされた。原油輸出に裏打ちされた投資ブームにより、中東においても石油需要が2000年以降伸びを示した。


 先進国は省エネ策をとっており、新たなエネルギー需要は抑制されるであろう。アメリカはこの分野ではもっとも遅れているが、現在の危機の余波を受け、省エネに関する何らかの策をとると見られる。ロシアが先導していた旧ソ連では2000年より石油消費量が増加に転じたが、アジアと比較すれば消費量は依然としてはるかに小さい。高い生産量と低い国内消費量というアンバランスにより、ロシアは、特に価格下降局面において油価の決定に重要な影響を与えることとなった。なぜならロシアの減産は世界の石油供給に大きなインパクトを与えるからである。そのため、ロシアの協力を仰ぐことはOPECにとって急務となった。 



 最新の自動車販売台数データは、燃料消費のうち大きな部分を占める輸送による燃料消費の減少を暗示している。世界で最も自動車販売台数が多いアメリカにおいては、11月単月で対前年同月比37%下落と、1982年以来の低水準となった(日本では27%、ドイツでは18.3%、ロシアでは10%近くの減少)。GM、フォード、クライスラーが瀕している倒産の危機は、販売台数の下落による。



石油生産

 OPEC加盟国の石油埋蔵量は全世界の74%を占めるが、生産量に占めるOPEC加盟国の割合は比較的少ない。一方、ロシアと旧ソ連諸国は埋蔵量の割には生産量が多い。



過去7年間、旧ソ連の生産量の伸びはOPEC加盟国全てを合わせた分を凌いでいる。この期間、旧ソ連の生産高は日量470万バレル(ロシアの330万バレルを含む)増加したが、OPEC加盟国の増産分は日量300万バレルに満たなかった。ロシアが2000年以降急激に生産高を増加させた理由の1つは、起点となる数字が低かったことによる(ソビエト崩壊と1998年の経済危機の後には、油価が低かったこともあり、国内生産量は歴史的低水準にとどまっていた)。



 急激な増産により、ロシアは世界でも類を見ない傾向を示している。原油生産国の多くは、生産分の全てあるいは大部分を自国で消費しており、アメリカ、カナダ、メキシコ、中国、ベネズエラ、ブラジルは採掘量が多いにも関わらず、アジア及び南北アメリカは輸入を行っている。OPEC加盟国の供給量は消費量をわずかに上回っているだけで、過去7年間、アラブ首長国連邦、イラン、サウジアラビア、クウェート、カタール、アルジェリアが供給する油量は消費量を170万バレル/日量上回っているに過ぎない。一方、ロシアは例外的に供給量が消費量を330万バレル/日量上回っている。



 ロシア(とカザフスタン)では生産コストが比較的高いため、国際石油供給者としてのロシアの重要度が急激に増したことで、油価はさらに上昇した。エネルギー省によると、ロシアの1バレルあたりの生産コストは15ドルから20ドルであり、油価がこの水準以下となることはないであろう。



油価予測

 2003年から膨らみ始めたもう1つのバブルははじけつつあり、2009年の平均油価は1バレルあたり35ドル水準となると予想される。その後世界経済が後退局面を脱すれば油価は2010年には1バレルあたり45ドル、2011年には55ドルとなるであろう。2011年には、世界経済は平均油価が1バレルあたり54.4ドル(正常値)であった2005年の水準に近づくと見られる。



 先行きが不透明であることもあり、2011年以降、長期的油価の年平均成長率は最大5.7%と予想される。これはバブル期を除いた油価の年平均成長率2.7%にドル安予測を加味したものである。しかし、石油市場の変動は大きく、年単位では平均成長率は大きく変動する可能性がある。


ARUJI GATE※この記事は、日本初のロシア株 取扱証券会社であるARUJI GATE証券株式会社の提供です。
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